京都の治安を守るために、市中見回りや取り締まりを実施していた「新選組」。その新選組の局長と言えば近藤勇が有名なのですが、実は新選組結成初期にはもう一人の局長がいました。それが「芹沢鴨」の存在です。以前は悪役としてえがかれることが多かった新選組ですが、司馬遼太郎の「燃えよ剣」により土方歳三の人気が高まり、それからは正義として描かれることも多くなりました。でも、この芹沢鴨は相変わらず悪役…。どんな人だったのか家紋と一緒にをまとめてみました。
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目次
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新選組結成からわずか半年で惨殺された局長・芹沢

新選組局長・近藤勇や土方歳三は、「徳川家茂将軍の警護」をする浪士組の一員として江戸から京都へ上京しています。実はこの浪士組の中に、水戸藩出身の芹沢鴨もいました。京都についたのち、いろいろあって結局浪士組の話しはなくなり解散になるのですが、「武士になりたい」という願いを持っていた近藤ら一同は京都に残りたいと考えます。そして、一緒に残ったのが芹沢鴨とその仲間たちでした。
新選組の前身「京都の市中見回り」に
近藤と芹沢は、当時の京都の治安維持を任されていた会津藩・松平容保に手紙を送ります。「将軍が京都にいるうちだけでもいいから、ここでできることをやらせてください」という内容でした。
そこで松平公は、近藤と芹沢達に「京都の市中見回り」の仕事を与えました。これが新選組の前身です。
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問題が多すぎた芹沢鴨
こうして京都に残ることになった一同は、近藤と土方のダブル局長をたて、副長に近藤側の土方歳三、芹沢側の新見錦を配置し、ともに京都の治安維持を行います。でも、この芹沢鴨と一行はとにかく問題行動が多く、近藤たちは手を焼いていたようです。新選組を運営するための資金を無理矢理商家に出させて町の反発を買ったり、勝手に妾を作ったり…。極めつけは、お金を出し渋った商屋に対して大砲を打ったこと。この大砲は治安維持のために借りてきたものなのですが、それを使って商人を攻撃したのでは治安維持の意味がありません。
暗殺される芹沢鴨(享年37)
あまりの横暴ぶりに近藤・土方たちの怒りも頂点となり、松平公了承のもと芹沢鴨を暗殺することになりました。暗殺は土方、山南、沖田、原田が芹沢の寝室に忍び込み、襲い掛かるという形で行われました。芹沢は脇差を使って応戦しましたが、ほどなくして死亡。この時に、芹沢の部下だった平山も殺され、もう一人の部下・平間は行方をくらませています。享年37。新選組発足からわずか半年の出来事でした。
芹沢鴨の家紋は「揚羽蝶」
芹沢が使用していた家紋は「揚羽蝶」。この家紋は、芹沢の実家である常陸国(今の茨県)の実家に残されています。

この家紋は、あの伊達政宗も使用していますね。芹沢鴨は豪胆な人物として伝わっていますが、その彼が使っていたとは思えないほど可愛らしい家紋です。
蝶は中国から伝来し、平安時代には様々な分野で使われるようになりました。その証拠として、平家物語や源平盛衰記にも多数登場しています。 文様から徐々に家紋に用いられるようになり、平氏一族が使用したことで全国的に広まり、江戸時代には300ほどの幕臣の家紋となりました。 織田信長の代表紋は織田瓜ですが、他に揚羽蝶も使用していました。平家の出と称するのに合わせ使用したと言われています。また、平清盛流の者に多く用いられていたため、その後清盛流の代表紋にもなりました。 その他の使用者には、武家では伊勢氏、池田氏、松平長沢氏、公家では西洞院氏などがあります。
新選組の主要メンバー10人の家紋をまとめてチェック
上記でご紹介した新選組主要メンバーの家紋の一覧表です。それぞれ重なることなく、各々の家紋を使用していました。
揚羽蝶 |
丸に三つ引き両紋 |
左三つ巴 |
| 芹沢鴨 | 近藤勇 | 土方歳三 |
庵木瓜 |
丸に立ち葵 |
丸に木瓜 |
| 伊東甲子太郎 | 山南敬助 | 沖田総司 |
石持ちに松皮菱 |
丸に九枚笹 |
蔦紋 |
| 永倉新八 | 斉藤一 | 藤堂平助 |
丸に一つ引き |
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| 原田左之助 |
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戦国武将117名の家紋一覧をまとめてチェックしよう
織田木瓜 |
大一大万大吉 |
太閤桐 |
水色桔梗 |
| 石田三成 | 豊臣秀吉 | 明智光秀/山県昌景 |
|
竹に二羽飛び雀/上杉笹 |
武田菱 |
真田六文銭 |
竹に雀/仙台笹 |
| 上杉謙信/上杉景勝/伊達成実 | 武田信玄/武田信繁/武田勝頼/安国寺恵瓊 | 真田幸村/真田昌幸 | 伊達政宗 |
蛇の目 |
徳川葵 |
黒田藤巴 |
向い蝶 |
| 加藤清正 | 徳川家康/徳川秀忠 | 黒田官兵衛/黒田長政 | 大谷 吉継 |
![]() 前田梅鉢/剣梅鉢 |
一文字三星 |
池田蝶 |
足利二つ引き |
| 前田利家/前田慶次 | 毛利元就/毛利輝元 | 池田恒興/池田輝政 | 今川義元 |
丸に立ち葵 |
九枚笹 |
二頭立波 |
二つ雁金 |
| 本多忠勝 | 竹中半兵衛 | 斎藤道三 | 柴田勝家 |
丸に竪木瓜 |
三つ盛木瓜に剣花菱 |
福島沢瀉 |
井伊橘 |
| 滝川一益 | 直江兼続 | 福島正則 | 井伊直虎/井伊直政 |
鶴丸 |
丸に細桔梗 |
丸に七つ片喰 |
剣片喰 |
| 森蘭丸/森長可 | 太田道灌 | 長宗我部元親 | 宇喜多秀家 |
土佐柏 |
三つ柏 |
八咫烏 |
平四つ目結 |
| 山内一豊 | 島左近 | 雑賀孫一 | 尼子晴久/京極高次 |
ばら藤に井桁 |
丸に違い鎌 |
蔦 |
大友抱き花杏葉 |
| 片倉小十郎 | 小早川秀秋 | 藤堂高虎/松永久秀 | 大友宗麟/高橋紹運/立花道雪 |
中結び祇園守 |
祇園守 |
足利二つ引き |
対い鶴 |
| 小西行長 | 立花宗茂 | 足利尊氏/足利義昭 | 蒲生氏郷 |
七つ割り隅立て四つ目 |
細川九曜 |
笹龍胆 |
丹羽直違 |
| 佐々成政 | 細川忠興 細川藤孝 |
源頼朝 | 丹羽長秀 |
丸に片喰 |
榊原源氏車 |
三つ盛り木瓜 |
![]() 違い鷹の羽 |
| 酒井忠次 | 榊原康政 | 朝倉義景 | 片桐且元 |
下がり藤 |
黒餅 |
北条対い蝶 |
丸に二つ引き |
| 加藤嘉明 | 黒田長政 | 北条早雲 | 最上義光 |
三つ盛り亀甲に花菱 |
丸に十文字 |
蜂須賀卍 |
七曜 |
| 浅井長政 | 島津義弘/島津貴久/島津貴久/島津義久 | 蜂須賀 小六(正勝) | 高山右近/九鬼嘉隆 |
津軽牡丹 |
北条鱗 |
丸に上の字 |
右三つ巴 |
| 津軽為信 | 北条氏康/北条氏政 | 村上義清/村上武吉 | 結城秀康/清水宗治/山本勘助/小早川隆景 |
永楽銭 |
梅鉢 |
変わり十二日足 |
丸に三つ引き |
| 仙石秀久 | 筒井順慶 | 龍造寺隆信 | 吉川広家 |
丸に違い鷹の羽 |
五七桐 |
生駒車 |
九条下がり藤 |
| 浅野幸長/浅野長政 | 豊臣秀次/斎藤義龍/豊臣秀長 | 生駒正俊 | 本願寺顕如 |
丸に揚羽蝶 |
吾亦紅/地楡に雀 |
丸に三つ葵 |
輪違い |
| 平清盛 | 柳生宗矩 | 松平忠吉 | 脇坂安治 |
鍋島花杏葉 |
結城巴 |
揚羽蝶 |
唐花紋 |
| 鍋島勝茂 | 松平忠直 | 吉川元春 | 陶晴賢 |
抱き茗荷 |
五本骨扇に月丸 |
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| 堀尾吉晴 | 佐竹義重 |
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丸に三つ引き両紋
左三つ巴
庵木瓜
丸に立ち葵
丸に木瓜
石持ちに松皮菱
丸に九枚笹
蔦紋
丸に一つ引き

織田木瓜
大一大万大吉
太閤桐
水色桔梗
竹に二羽飛び雀/上杉笹
武田菱
真田六文銭
竹に雀/仙台笹
蛇の目
徳川葵
黒田藤巴
向い蝶
一文字三星
池田蝶
足利二つ引き
丸に立ち葵
九枚笹
二頭立波
二つ雁金
丸に竪木瓜
三つ盛木瓜に剣花菱
福島沢瀉
井伊橘
鶴丸
丸に細桔梗
丸に七つ片喰
剣片喰
土佐柏
三つ柏
八咫烏
平四つ目結
ばら藤に井桁
丸に違い鎌
蔦
大友抱き花杏葉
中結び祇園守
祇園守
足利二つ引き
対い鶴
七つ割り隅立て四つ目
細川九曜
笹龍胆
丹羽直違
丸に片喰
榊原源氏車
三つ盛り木瓜
下がり藤
黒餅
北条対い蝶
丸に二つ引き
三つ盛り亀甲に花菱
丸に十文字
蜂須賀卍
七曜
津軽牡丹
北条鱗
丸に上の字
右三つ巴
永楽銭
梅鉢
変わり十二日足
丸に三つ引き
丸に違い鷹の羽
五七桐
生駒車
九条下がり藤
丸に揚羽蝶
吾亦紅/地楡に雀
丸に三つ葵
輪違い
鍋島花杏葉
結城巴
揚羽蝶
唐花紋
抱き茗荷
五本骨扇に月丸








