山本勘助は、武田信玄の家臣として活躍した人物。信玄関連の書籍には必ずと言っていいほど名前が出てくるので、そういった意味で非常に有名な人物ですが、実態は謎に包まれています。そんな彼の家紋について解説します。
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目次
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体が不自由で不遇だった幼少時代
山本勘助の出自ははっきりしないのですが、若いころは全国を旅して兵法を学んでいたと言われています。しかし、片足が不自由だったことや隻眼(片目がない状態のこと)、身長が低めであったことからなかなか出仕先が見つからず、あの今川義元にも断られてしまっています。若い時は不遇な生活をしていたことが解ります。
勘助の多彩な才能を発見する後の武田信玄
しかし、そんな勘助の才能を武田家の家臣は見逃さなかったようで、この家臣のすすめで武田家当主・武田晴信(のちの武田信玄)に仕えるようになりました。ここから、勘助はその才能を発揮していきます。兵法を学んでいた経験もあり、勘助は信玄の戦に数多く参加。武田軍の勝利に貢献しています。
出家後も信玄に厚い信頼を寄せる
さらに建築技術にも長けていたようで、武田家が領土を拡大していった背景には勘助の力があったと言われています。もちろん、信玄の方も勘助にかなりの信頼を寄せていました。勘助は信玄のことをかなり慕っていたようで、出家して「晴信」から「信玄」と名乗るようになったのち、自分も出家して名前を「道鬼斎」としています。
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上杉謙信の軍に敗れた山本勘助
武田信玄には、上杉謙信という生涯のライバルがいました。もちろん、山本勘助も上杉謙信を倒すために戦います。上杉謙信の軍を奇襲し、別軍と挟み撃ちにすることで謙信を倒そうと考えましたが、この策は相手方の武将に見抜かれてしまいました。別軍が予定の地に着いたときにはすでに上杉軍は去っており、山本勘助は別軍を欠いた状態で上杉軍と戦うことになります。勘助は、自分の読みの甘さが武田軍を追い込んでしまったことを後悔しつつも最後まで奮戦。全身に六十以上の傷を作りながらも戦い、そこで命を終えました。
一時期は架空の人物と言われていた山本勘助
山本勘助の存在は資料に乏しく、一時期は「存在しない人物だったのでは」と言われるほどに謎めいた存在でした。上杉謙信を扱った大河ドラマ「天と地と」では山本勘助を出演させなかったほどです。しかし、後に一般家庭から勘助にまつわる史料が発見され、2008年に放送された大河ドラマ「風林火山」でも新資料が出てきたことから、今では「実在したことは間違いない」とされています。
山本勘助の家紋
「左三つ巴」紋

山本勘助の家紋は「左三つ巴」の家紋です。この家紋は「渦」をイメージした家紋で、他にも多くの戦国武将が使用していました。巴は古代から世界各国に似たような文様があり、発祥は定かではないものの日本では縄文時代から存在していました。巴は元々弓を弾く際に腕を保護するための武具で、それが後に渦を巻く文様として浸透しました。文様として使われ始めたのは平安時代で、戦国時代には武家によって多く使用されます。特に現在の栃木県である下野宇都宮の一族に多用されていました。そして江戸時代になると約350の家が巴紋を使用し、全国各地で見られるようになります。巴紋の種類は豊富で、渦を巻く向きの違いや巴の数、大きさなどに違いがあります。具体的には右一つ巴、左渦巻き巴、右五つ巴、台巴などです。人気の家紋であるため、使用者は多数います。
州浜

洲浜は、浜辺にできる島型の洲のことを指します。文様には平安時代から取り入れられて慶賀の祝いの際に用いられ、江戸時代には婚礼の飾りにもなっていました。家紋に使われるようになったのはその後で、縁起が良いとされていました。洲浜紋は丸を3つ組み合わせた構成のものが多く、関東地方でかなりの数の家に用いられていました。丸に洲浜、頭合わせ五つ洲浜、陰洲浜など、洲浜自体はシンプルなものの、アレンジによってバリエーションは豊富に存在しています。洲浜紋の代表的な使用者は小田氏です。小田氏やその他の使用者を見ると「巴紋」の使用者と重なりますが、これは巴紋を用いる宇都宮氏と祖を同じにしているためと言われています。
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織田木瓜 |
大一大万大吉 |
太閤桐 |
水色桔梗 |
| 石田三成 | 豊臣秀吉 | 明智光秀/山県昌景 |
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竹に二羽飛び雀/上杉笹 |
武田菱 |
真田六文銭 |
竹に雀/仙台笹 |
| 上杉謙信/上杉景勝/伊達成実 | 武田信玄/武田信繁/武田勝頼/安国寺恵瓊 | 真田幸村/真田昌幸 | 伊達政宗 |
蛇の目 |
徳川葵 |
黒田藤巴 |
向い蝶 |
| 加藤清正 | 徳川家康/徳川秀忠 | 黒田官兵衛/黒田長政 | 大谷 吉継 |
![]() 前田梅鉢/剣梅鉢 |
一文字三星 |
池田蝶 |
足利二つ引き |
| 前田利家/前田慶次 | 毛利元就/毛利輝元 | 池田恒興/池田輝政 | 今川義元 |
丸に立ち葵 |
九枚笹 |
二頭立波 |
二つ雁金 |
| 本多忠勝 | 竹中半兵衛 | 斎藤道三 | 柴田勝家 |
丸に竪木瓜 |
三つ盛木瓜に剣花菱 |
福島沢瀉 |
井伊橘 |
| 滝川一益 | 直江兼続 | 福島正則 | 井伊直虎/井伊直政 |
鶴丸 |
丸に細桔梗 |
丸に七つ片喰 |
剣片喰 |
| 森蘭丸/森長可 | 太田道灌 | 長宗我部元親 | 宇喜多秀家 |
土佐柏 |
三つ柏 |
八咫烏 |
平四つ目結 |
| 山内一豊 | 島左近 | 雑賀孫一 | 尼子晴久/京極高次 |
ばら藤に井桁 |
丸に違い鎌 |
蔦 |
大友抱き花杏葉 |
| 片倉小十郎 | 小早川秀秋 | 藤堂高虎/松永久秀 | 大友宗麟/高橋紹運/立花道雪 |
中結び祇園守 |
祇園守 |
足利二つ引き |
対い鶴 |
| 小西行長 | 立花宗茂 | 足利尊氏/足利義昭 | 蒲生氏郷 |
七つ割り隅立て四つ目 |
細川九曜 |
笹龍胆 |
丹羽直違 |
| 佐々成政 | 細川忠興 細川藤孝 |
源頼朝 | 丹羽長秀 |
丸に片喰 |
榊原源氏車 |
三つ盛り木瓜 |
![]() 違い鷹の羽 |
| 酒井忠次 | 榊原康政 | 朝倉義景 | 片桐且元 |
下がり藤 |
黒餅 |
北条対い蝶 |
丸に二つ引き |
| 加藤嘉明 | 黒田長政 | 北条早雲 | 最上義光 |
三つ盛り亀甲に花菱 |
丸に十文字 |
蜂須賀卍 |
七曜 |
| 浅井長政 | 島津義弘/島津貴久/島津貴久/島津義久 | 蜂須賀 小六(正勝) | 高山右近/九鬼嘉隆 |
津軽牡丹 |
北条鱗 |
丸に上の字 |
右三つ巴 |
| 津軽為信 | 北条氏康/北条氏政 | 村上義清/村上武吉 | 結城秀康/清水宗治/山本勘助/小早川隆景 |
永楽銭 |
梅鉢 |
変わり十二日足 |
丸に三つ引き |
| 仙石秀久 | 筒井順慶 | 龍造寺隆信 | 吉川広家 |
丸に違い鷹の羽 |
五七桐 |
生駒車 |
九条下がり藤 |
| 浅野幸長/浅野長政 | 豊臣秀次/斎藤義龍/豊臣秀長 | 生駒正俊 | 本願寺顕如 |
丸に揚羽蝶 |
吾亦紅/地楡に雀 |
丸に三つ葵 |
輪違い |
| 平清盛 | 柳生宗矩 | 松平忠吉 | 脇坂安治 |
鍋島花杏葉 |
結城巴 |
揚羽蝶 |
唐花紋 |
| 鍋島勝茂 | 松平忠直 | 吉川元春 | 陶晴賢 |
抱き茗荷 |
五本骨扇に月丸 |
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| 堀尾吉晴 | 佐竹義重 |
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二つ雁金
丸に竪木瓜
三つ盛木瓜に剣花菱
福島沢瀉
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丸に七つ片喰
剣片喰
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三つ柏
八咫烏
平四つ目結
ばら藤に井桁
丸に違い鎌
蔦
大友抱き花杏葉
中結び祇園守
祇園守
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対い鶴
七つ割り隅立て四つ目
細川九曜
笹龍胆
丹羽直違
丸に片喰
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三つ盛り木瓜
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九条下がり藤
丸に揚羽蝶
吾亦紅/地楡に雀
丸に三つ葵
輪違い
鍋島花杏葉
結城巴
揚羽蝶
唐花紋
抱き茗荷
五本骨扇に月丸








