食材の主な栄養成分まとめ

5大栄養素

たんぱく質

たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。

ビタミン

ビタミンまとめ

脂溶性ビタミン4種類

  • ビタミンA:ビタミンAは、抗酸化作用、皮膚や肌の粘膜を作る、人間の視覚情報の伝達に関わるビタミンです。体内にある活性酸素を協力に除去し、肌の生成にも関わるため美肌作用、体内へのイルスや細菌の侵入を防ぎます。加えて、視覚情報に関わる神経伝達に不可欠なロドプシンの生成の主成分にもなっています。
  • ビタミンD:ビタミンDは、カルシウムの働きをサポートし主に骨形成を助けます。加えて、筋肉や神経伝達において不可欠なカルシウム濃度の調整も担っています。細菌の研究では、ウイルスや細菌に対する免疫効果の向上する。抗うつ作用も注目されています。
  • ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
  • ビタミンK:ビタミンKは、骨の形成に関わり、ビタミンDとともにカルシウムを取り込むことを助けます。加えて、体内の傷を治すプロトロンビンの働きを助けるため、血小板が傷を塞ぐ働きを助けるビタミンです。不足すると、傷の治りが遅くなります。

水溶性ビタミン9種類

  • ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
  • ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
  • ナイアシン:ナイアシンは、糖代謝、脂質代謝の補酵素としての働きで、エネルギー生成のサポートします。ナイアシン一つで複数の代謝工程をサポートするのが大きな特徴です。他にも肝臓におけるアルコール代謝の二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解を助けます。
  • ビタミンB6:ビタミンB6は、たんぱく質をアミノ酸に分解し、再合成して筋肉や必要な組織を作る働きがあります。加えて、体内のホルモン分泌のバランスも整える働きを持っています。エネルギー代謝にも関わり、加えて神経伝達にも関わる多くの役割を持つビタミンです。
  • ビタミンB12:ビタミンB12には、細胞分裂に関わり、特に乳児や人間の血球の文化には不可欠な栄養素です。細胞分裂の際の、DNAの複製に関わるため、不足すると正常な組織が作られず体の機能維持に影響が出ます。神経伝達や脂質代謝にも関わる酵素です。
  • 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
  • パントテン酸:パントテン酸は、人間の体内で副腎皮質ホルモンの合成に関わります。コエンザイムAと呼ばれる体内の炭水化物、たんぱく質、脂質全ての代謝に関わるパーツの一部として使用されます。ストレス耐性の効果も上げるビタミンです。
  • ビオチン:ビオチンは、代謝における酸化反応に関わる過程で活躍します。炭水化物、脂質、たんぱく質全ての三大栄養素の代謝に関わり、分解された物質がエネルギーになる過程に携わっています。また、ヒスタミンが過剰分泌されることによって起こるアトピー等アレルギーの予防効果があると注目されています。
  • ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。

糖質

糖質:糖質は、主に植物が光合成によって作られる栄養素で、体内にブドウ糖に分解されエネルギーになります。1gで4kcalのエネルギーを持ち、体を動かす、生体維持に欠かせない大きなエネルギー源です。

  • ブドウ糖:ブドウ糖は、穀類や果物に多く存在している糖分です。水に溶けやすく0.1%血液に存在しています。脳はブドウ糖しかエネルギーにすることができず、1日に摂取したブドウ糖の約20%を消費すると言われています。また、体の酸素を運ぶ赤血球もブドウ糖をエネルギーにするためかけがえのない栄養素です。
  • 果糖:果糖は、果物やはちみつに多く含まれている糖質で、フルクトースと呼ばれています。ショ糖と呼ばれている砂糖に比べて甘さが強く、1.5倍の強さを誇ります。適量を取ることで、体のエネルギーとなり基礎代謝の維持や脳機能を安定させます。
  • ガラクトース:ガラクトースは乳糖の材料になる糖分の一種で甘みはブドウ糖よりも弱いのが特徴の糖分です。単独で存在することはなく他の単糖類と一緒に存在するのが特徴の糖分です。代謝に関わる肝臓でブドウ糖になり代謝エネルギーとして使用されます。
  • ショ糖:ショ糖は、一般的に砂糖を呼ばれている砂糖の成分です。ブドウ糖と果糖が結合して一つの分子として構成されています。甘味料として利用されることが多く甘さが強いのも特徴です。サトウキビやてんさいに多く含まれています。
  • 麦芽糖:麦芽糖は、ブドウ糖が2つ結合した糖分で、体内で分解されることで体の筋肉の活動や脳のエネルギーとして使われます。また、腸内に分解されたブドウ糖が届くようになるため、善玉菌が増えて便秘解消や肌荒れ解消等の効果が期待できます。
  • 乳糖:乳糖は、ブドウ糖とガラクトースが結合した二糖類の一種です。乳糖は、分解されることでエネルギー源や、筋肉や肝臓へグリコーゲンとして貯蔵されます。また、体の組織を作る材料にもなる糖類です。他の栄養成分と結合することで吸収も助けます。
  • オリゴ糖:オリゴ糖は、複数のブドウ糖、果糖といった単糖類が結合して鎖になった状態のものです。体内に入ってから酵素で分解されるため、血糖値の急激な上昇を抑えることが知られています。虫歯にもなりにくく、腸内環境を整える働きも持っています。。
  • でんぷん:デンプンはブドウ糖が複数結合した分子です。結合する分子の形状によってアミロースとアミロペクチンという名称に分かれます。アミロースは直線状、アミロペクチンは枝状に結合した分子です。分解されるとブドウ糖としての働きを持ち、エネルギー源として使われる、グリコーゲンとして保存されます。
  • グリコーゲン:グリコーゲンは、動物の体内で作られる多糖類の一種です。動物が食事から取り込んだ糖質を、体内に貯蔵し生きていくためのエネルギーとして再合成し貯蔵されたブドウ糖の多糖類になります。運動の体力や疲れにくさに大きく関係している多糖類です。
  • デキストリン:デキストリンは、デンプンとマルトースの中間の分子量の大きさの低分子炭水化物です。マルトースよりも分子量が大きいため、体内での吸収スピードが遅いのが特徴で、血糖値の上昇を抑制します。整腸作用やコレステロールや中性脂肪を下げるとして注目されています。

脂質

脂質:脂質は、1gあたり9kcalのエネルギーを生み出す三大栄養素の中での一番のエネルギー源です。人間の体内では、取り入れた糖質をグリコーゲンとして保存するだけではなくて脂質にすることで、生体維持に必要なエネルギーが無くならないようにしています。細胞膜やホルモンの材料になり、コレステロールや中性脂肪として存在しています。

ミネラル

ミネラル(無機質):ミネラルは、地球上に存在する金属元素を指し、人間の体の内部の酵素の触媒や特異的な細胞の機能の要になる成分です。体の代謝や老廃物の分解、排出にも関わっています。不足すると、人間の体の本来の機能が良く無くなるため、日頃の摂取が大事な栄養素です。

多量ミネラル

  • ナトリウム:ナトリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分保持に欠かせないミネラルです。人間の体内の水分を留める働きを持ち、普段は細胞外液に多く存在しています。ナトリウムとカリウムはセットで働き体内の水分調節とともに、老廃物の排出や栄養の取り込み、血圧に関わるミネラルです。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
  • カルシウム:カルシウムは骨や歯の主成分のリン酸化カルシウムの材料でもあり、人間の体内の筋肉や臓器の収縮に関わるミネラルです。神経伝達の正常化にも大きな働きを持ち、体の酵素の働きをサポートします。血液凝固やホルモンの分泌等、多用な働きを持ちます。
  • マグネシウム:マグネシウムは、健康な骨を作る上でビタミンDを活性型にする働きや、エネルギー代謝、たんぱく質の合成を担います。マグネシウムは、体内の酵素の要になる触媒や酵素反応を助ける働きを含めると300種類以上サポートしています。血圧の調整機能もあり、片頭痛や冷え性の改善にも効果があるとされています。
  • リン:リンはカルシウムと結合し、リン酸化カルシウムとなり骨と歯の材料になります。そのため、カルシウムとセットで摂ることが大事です。また、細胞の遺伝子情報の核酸に不可欠なミネラルです。加えて三大栄養素から分解したエネルギーを蓄える最終形態ののアデノシン三リン酸の材料にも必要です。

微量ミネラル

  • 鉄分:鉄分は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
  • 亜鉛:亜鉛は、酵素の材料だけではなく、タンパク質や核酸の代謝に大きく関わるミネラルです。細胞分裂に関わるため舌や髪の毛の維持に多く使われます。皮膚や粘膜の維持にも欠かせないため、不足しがちなミネラルの一つです。
  • :銅はヘモグロビンを合成する時に不可欠なミネラルです。抗酸化作用も強く、体内の老化の抑制の働きもあります。体内酵素の働きを維持し、骨の形成にも関わるミネラルです。体の代謝や血液生成に関わるため、体の不調解消効果が高いのが特徴です。
  • マンガン:マンガンは、食事によって取り込んだ食べ物の炭水化物、脂質、タンパク質の代謝を助ける必須ミネラルです。加えて、骨形成に関わり、丈夫な骨と軟骨を維持を助けます。加えて、体内のホルモンの合成も担うミネラルです。
  • ヨウ素:ヨウ素は、甲状腺ホルモンの材料であり、人間の体の生体維持に欠かせないホルモンの材料です。交感神経を優位にさせて、代謝をメインにエネルギー生成を活性化させます。特に自律神経の働きを良くし、呼吸や心臓の機能を向上させます。
  • セレン:セレンは、その強い抗酸化力を活かした働きを持つ酵素を構成するミネラルです。加えて、免疫力を高め風邪をひくにくくする効果や甲状腺ホルモンの働きを良くすることも知られています。老化や動脈硬化にも効果があるという結果も報告されています。
  • クロム:クロムは、体のエネルギー代謝の炭水化物と脂質代謝に関係します。インスリン利きを良くし、急激な低血糖を防ぐため糖尿病効果があると言われています。他には脂質代謝に関わり、コレステロール値の急激な上昇を防ぐ効果を持ってます。
  • モリブデン:モリブデンは、人間の体内にある窒素や硫黄が入っているアミノ酸代謝に関わるミネラルです。特に、尿酸を生成するために必要不可欠なミネラルです。また、体内の糖質や脂質代謝に関わっているのと、体内で鉄が不足している場合は吸収を助けます。

ビタミン様物質

  • イノシトール:イノシトールはブドウ糖から作られる糖アルコールの一種です。人間の体内で細胞膜に多く存在し、血管におけるコレステロールの流れを良くする効果があります。肝臓での脂肪肝の抑制や動脈硬化の予防効果が高く、脳の神経細胞の働きを正常にする働きがあります。
  • カルニチン(ビタミンBt):カルニチンは、代謝に使用される必須成分で、主に脂質代謝に効果があります。脂肪を筋肉の燃焼経路に持ってくることで、体内にある脂肪を燃焼させる他、体内の血液にある中性脂肪の数値を減らす働きを持っています。狭心症や心不全予防に効果があるとされる栄養素です。
  • コリン:コリンは、細胞膜を作る上で必要な材料のレシチンの原料になります。また、神経伝達物質のアセチルコリンの材料になるため、脳の働きを良くする栄養素です。加えて、アセチルコリンが血管の径を拡張する働きを持っているので、血流を良くし、肝機能向上や血管壁のコレステロールの付着を防ぐ働きがあります。
  • パラアミノ安息香酸(ビタミンBx):パラアミノ安息香酸は、体内に吸収されると葉酸になる栄養素で、体内で葉酸に合成される時の構造の一部分になります。摂取することで、体組織の細胞の分裂を助けて、成長を良くする栄養素となります。
  • ビタミンP:ビタミンPは、ビタミンCの吸収を助ける栄養素で、ポリフェノールの一種になります。毛細血管の壁の柔軟性を上げて柔らかくすることで、血流改善や内出血の予防効果があります。その結果血圧を抑える働きも持っています。柑橘類の薄皮に含まれている栄養素です。
  • ビタミンQ(コエンザイムQ10):ビタミンQは、抗酸化作用がありエネルギー代謝を助ける栄養素で、コエンザイムQ10と呼ばれています。活性酸素の除去効果があるため、アンチエイジング効果があるビタミンです。美肌効果はもちろん、生活習慣病の予防効果もあります。
  • ビタミンU:ビタミンUは、胃酸の分泌を抑制する働きを持ち、胃粘膜の保護に役に立つ栄養素です。胃酸を抑えるだけではなくて、胃粘膜や腸粘膜の新陳代謝を良くして丈夫な腸管を維持するのに役立つビタミンです。
  • ルチン:ルチンは、毛細血管の強くして弾力性を上げることが知られています。毛細血管が強くなり、弾力が上がることで、血行が良くなる結果代謝がアップ冷え性の解消を言った不調を改善することができます。加えてビタミンCの吸収や脳細胞を助ける働きがあります。
  • オロット酸(ビタミンB13):オロット酸は別名ビタミンB13とも呼ばれます。脂肪肝予防に働き、生活習慣病予防に効果的です。摂りすぎはかえって脂肪肝を発症するといわれています。根菜、小麦胚芽、ビール酵母などに含まれます。
  • リポ酸:リポ酸はビタミンB1と共に糖質の代謝に関与し、糖質をエネルギーに変える働きを担っています。また、身体の老化を防ぐ抗酸化作用も持っているためビタミンCやEが不足したときに抗酸化作用を補う働きもあります。

炭水化物

炭水化物:炭水化物はブドウ糖・果糖などから構成されているものを総称です。大きく分類すると体内に吸収されてエネルギー源になる「糖質」、消化吸収されずエネルギーにならない「食物繊維」とに分類できます。

食物繊維

食物繊維:食物繊維は、植物の細胞壁を構成する、人間の消化酵素では消化できない成分とされています。食物繊維は、植物しか作り出すことしか出来ず、水に溶けるか溶けないかで種類が分かれます。人間の腸内環境を整える免疫力改善等の働きがあります。

不溶性食物繊維

不溶性食物繊維:不溶性食物繊維は、食物繊維の中でも水に溶けることが出来ないため腸内まで届きます。腸まで消化されないため、便として排出されるのが不要性食物繊維です。腸管を適度に刺激をするため、蠕動運動が活発化し食べ物の吸収や消化を助ける働きがあります。善玉菌の栄養にもなるため腸内環境もよくなることが知られています。

  • セルロース:セルロースは、植物の細胞壁に含まれ、人間の消化酵素では消化することが出来ず、便として排出されます。根菜類に多く含まれており、噛みごたえがあるのが特徴です。腸内を程よく刺激し、腸内環境を改善する働きが多く報告されています。
  • ヘミセルロース:ヘミヘキソースは、食物繊維の中でのセルロースと水溶性食物繊維に該当しない不溶性食物繊維の総称をいいます。腸内の善玉菌を増やす餌としての役割や、腸内の有害物質を排出するための働きを持っている栄養素です。
  • リグニン:リグニンは植物の中でも木化に関わる食物繊維の一種で、不溶性食物繊維に該当します。消化酵素によって分解されることがなく、大腸内でも吸収されることなく便として排出されます。不溶性食物繊維ながら、血液中のコレステロール値の数値を下げる働きも持っています。
  • β-グルカン(水溶性&不溶性):β-グルカンは、きのこ類に含まれている多糖類の一種で構造にグルコースを持っています。最近の研究で、人間が持っている免疫の機能を活性化させ風邪予防や体内でがん細胞駆除に関わる免疫系の働きを良くする栄養素です。コレステロールの上昇も抑えるとされています。
  • ペクチン(水溶性&不溶性):ペクチンは、植物の細胞壁に含まれている多糖類で、砂糖やさんを加えることでゼリーの様なとろみに変化します。水溶性と不溶性の2種類に分類することができ、主な働きは便秘・下痢の解消、コレステロール値、血糖値を下げる栄養素です。

水溶性食物繊維

水溶性食物繊維:水溶性食物繊維は、食物繊維の中で水に溶けやすい分類のもので、主な働きは腸内細菌の餌となり、善玉菌を増やすと同時に酪酸や酢酸と言ったエネルギーの材料になります。腸内環境を整える効果が高く、便秘や下痢と言った不調を改善していきます。免疫力や肌も綺麗にする栄養素です。

  • ムチン:ムチンは、たんぱく質と糖が結合した多糖類という物質になります。水分保持力が高く、ぬめりのある食材に含まれています。粘膜を保護する力が多く、特に胃を保護する働きが有名です。目や鼻の粘膜にも存在し風邪をひきにくくする他、肝臓や腎臓の働きも良くする栄養素です。
  • マンナン:マンナンは、グルコマンナンとも呼ばれ、グルコースとマンノースが直線に結合した水溶性の多糖類です。こんにゃくに含まれており、人間の消化酵素で消化できないので大きな特徴です。水を吸ってかさが増えるため満腹感を与えます。便秘や血糖値を安定させコレステロール低下にも効果があるとされています。
  • アルギン酸:アルギン酸は、天然の食物繊維の一種で、海藻類に含まれる多糖類です。アルギン酸は、体内で吸収されると、高血圧の予防や高コレステロール血症の改善効果があります。また、腸内環境を整え胆石の予防効果もある栄養素です。
  • フコイダン:フコイダンは、褐藻類に含まれる多糖類で、海藻の中でもぬめりがある成分です。このぬめりは、海藻が傷をついた時の怪我や身を守るための防御成分です。免疫力の向上や抗アレルギー作用、ウイルス・細菌の増殖予防と言った働きや胃粘膜の保護に向いている栄養素です。

アミノ酸

必須アミノ酸

  • イソロイシン:イソロイシンは分岐鎖アミノ酸(BACC)の一つで体の成長に関わるアミノ酸です。運動時の疲労回復効果が高いことが知られており、運動中のドリンクにも入っていることが多いアミノ酸です。加えて、脳内の神経の情報伝達の働きを助けたり、血管拡張作用や肝機能を向上させることも知られています。
  • ロイシン:ロイシンは必須アミノ酸の一つで、分岐鎖アミノ酸(BACC)の一種に該当します。一日の所要量がアミノ酸の中で最大で、体の疲れを解消する効果や筋肉の材料になるため、ダイエットや筋トレ等で肌肉を付けたい人には意識して摂りたいアミノ酸の一つです。他に肝機能を高める働きもあります。
  • リシン(リジン):リジンは必須アミノ酸の中で、体の中で必要な組織を作るために必須のアミノ酸の一つです。分岐鎖アミノ酸に該当し体を疲れにくくするための筋肉を作る働きを持っています。また、たんぱく質やブドウ糖の代謝、カルシウムの吸収にも関わっているため積極的に摂りたいアミノ酸です。
  • メチオニン:メチオニンは、硫黄を含む結合を持つアミノ酸です。加えてどの様なたんぱく質の合成にも必ず最初にメチオニンから他のアミノ酸が結合して組織が作られます。体のかゆみの原因になるヒスタミンの分泌を抑制し、抗うつ効果も注目されているアミノ酸です。
  • フェニルアラニン:フェニルアラニンは脳内物質のドーパミンやノルアドレナリンの材料になるアミノ酸です。体の自律神経の働きや機能を向上させ、活動時の集中力を向上させます。人間本来持つ元気な活力の元であると同時に記憶力を高め、交感神経を優位にさせる力があります。
  • トレオニン(スレオニン):トレオニンは、肝臓に脂肪が溜まる脂肪肝を抑制する効果が非常に強いアミノ酸です。加えて、食事で摂取したたんぱく質の代謝に関わり、コラーゲンの合成に必要なアミノ酸です。体内でグルコースの合成にも使用されるアミノ酸であり、胃酸の分泌の調整にも関わっています。
  • トリプトファン:トリプトファンは、脳内物質メラトニン、セロトニンの材料です。メラトニンは人間の睡眠の質に関わる物質で、セロトニンは脳内を穏やかにする働きがあります。不足すると睡眠の質が低下やいつもイライラすると言った症状が現れます。摂取することで冷静で穏やかな思考を保ちます。
  • バリン:バリンは筋肉を動かすることで生じる疲労解消効果があります。加えて、血液中にある窒素の量を調整して疲れにくくする力も持っています。負荷が溜まった部位を鍛え、筋肉を修復や肥大に関わるアミノ酸です。サプリメントや飲料にも配合されています。
  • ヒスチジン:ヒスチジンは子供では合成できないアミノ酸のため必須アミノ酸に分類されています。体内では、組織を成長させるために使われ、筋肉の材料になります。筋組織だけではなくて、筋肉が動くための神経機能の働きの向上、関節がスムーズに動かす働き、ストレス耐性にも関わるアミノ酸です。

非必須アミノ酸

  • アルギニンアルギニンは、代謝、ホルモン分泌、組織の修復や成長に関わるアミノ酸です。代謝面では、老廃物のアンモニアの除去に関わっています。ホルモン分泌では成長ホルモンの分泌を促進させるため、筋肉を増やし、骨を太くする効果があります。血流も改善するため体を若くするアンチエイジング効果が高いアミノ酸です。
  • アラニン:アラニンは、肝機能に関わるアミノ酸で、アルコールの解毒を助ける作用があります。肝機能を向上させるため、老廃物の排出や脂肪肝の予防にもなります。グルコースの体内の生成にも使われるため、持久力がつきやすく疲れにくくなります。
  • アスパラギン酸:アスパラギン酸の働きは、アンモニアの分解の働きや代謝によって出来た乳酸をエネルギーへ変換する助けを担います。カリウムとマグネシウムの吸収を助ける働きがあるため水分のむくみ改善効果もあり、セットに摂ることがおすすめです。人間の舌が感じる旨味の元のアミノ酸です。
  • シスチン(システイン):シスチンは、硫黄を含むアミノ酸で特に髪の毛や爪を作る上で欠かせないアミノ酸です。代謝面ではブドウ糖の代謝に関わり、抗酸化効果も高いため体の組織が活性酸素や有害物質から守る効果があります。加えて、美肌にも関わり、シミの原因になるチロシナーゼの働きを抑制することが知られています。
  • グルタミン酸:グルタミン酸は体内で脳内物質のGABAの生成に関わっており、緊張をほぐす効果があります。体内では有害なアンモニアの分解する力を持ち、血圧を下げる効果があると言われています。肌を構成するケラチンの材料でも知られており美肌効果も持っています。
  • グリシン:グリシンは、人間の肌の材料のコラーゲンの原料となり、肌の弾力に大きく関わっています。加えて、人間の脊椎や脳幹と言った神経系と骨の間に含まれ、情報伝達の働きを担います。人間の活動を抑制する働きを伝達し、不眠症の改善に重要なアミノ酸です。血圧を下げる効果もあります。
  • セリン:セリンは肌の保湿の働きを持ち、肌の潤いを保つことが知られています。そして、脳細胞のシナプスの結合の構造を保つための働きがあり、セリン自体もアセチルコリンの材料として使われます。副交感神経の働きの強さに関わるアミノ酸です。
  • チロシン:チロシンは甲状腺ホルモン分泌や脳の神経伝達物質に関わっています。甲状腺ホルモンの分泌に関係し、正常なホルモン分泌には欠かせないアミノ酸で、摂取することで抑うつ効果があることが知られています。皮膚や髪の毛のメラニン色素の材料としても重要で、白髪予防にもなります。
  • ヒドロキシプロリン:ヒドロキシプロリンは、プロリンにヒドロキシル基が結合したアミノ酸で、人間の肌のコラーゲンの主要成分となります。肌の弾力や保水力に大きく関わり、アンチエイジング効果が高いアミノ酸です。また、出来た傷を早く治す効果もあります。
  • 脂質:脂質は、1gあたり9kcalのエネルギーを生み出す三大栄養素の中での一番のエネルギー源です。人間の体内では、取り入れた糖質をグリコーゲンとして保存するだけではなくて脂質にすることで、生体維持に必要なエネルギーが無くならないようにしています。細胞膜やホルモンの材料になり、コレステロールや中性脂肪として存在しています。
  • 脂肪酸:脂肪酸は、脂質の中の主要構造を指し、食品の脂肪で9割が脂肪酸として存在しています。脂肪酸はその種類によって固有の働きを持ち、体内で健康効果を持ちます。加えて分解されることで、エネルギー源にもなる栄養素です。

酪酸

  • ラウリン酸:ラウリン酸は、抗菌活性を持つ油脂と言われており、現在研究が進められている脂肪酸です。人間の皮膚表面に存在し、肌の乾燥を護りつつ、菌を殺す働きがあるという報告がされている栄養素です。
  • パルミチン酸:パルミチン酸は、飽和脂肪酸で体内に入ることで。分解されてエネルギーになる脂肪酸です。加えて、体の脂肪として最終的には蓄えられてエネルギーになります。加えて、代謝されることで、オレイン酸やステアリン酸の材料にもなる脂質です。
  • ステアリン酸:ステアリン酸は、食肉に多いとされている飽和脂肪酸の一種で、肝臓にある悪玉コレステロールを増やす機能を低下させることで、血液中のコレステロールの数値を下げる働きを持つ栄養素です。代謝されることで体のエネルギーにもなります。
  • パルミトレイン酸:パルミトレイン酸は、人間の体内だと肝臓に多く存在し、パルミチン酸から体内で合成される脂質です。インスリンの分泌を促進し、膵臓にあるβ細胞を保護する働きがあります。ホルモンの様な働きを持つためリポカインのという分類にもされている脂質です。
  • オレイン酸:オレイン酸は、生活習慣予防の効果が高く、血管内の環境改善効果が高い脂肪酸です。悪玉コレステロールの量を減らし、出来た過酸化脂質の量を減らすことで、血管壁へのプラーク生成を抑制します。結果として、動脈硬化や心疾患の予防に役立つ栄養素です。
  • リノール酸:リノール酸は、コレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、高脂血症を防ぐことで動脈硬化の改善をする働きを持っています。また、リノール酸の代謝によって、リノレン酸の材料になります。血液をサラサラにし、細胞膜の材料にもなる栄養素です。
  • γ-リノレン酸:γ-リノレン酸は、人間の血圧や悪玉コレステロールを下げるだけではなくて、血糖値を下げる効果があります。加えて、人間の皮膚のバリア機能にも関係しており、皮膚の水分保持にも役立っています。女性のホルモンバランスの乱れで起こる(PMS)や関節リュウマチにも効果があるとされている栄養素です。
  • アラキドン酸:アラキドン酸は、人間の脳や体の成長に不可欠な脂質で、特に脳の記憶や認知、決断力を向上させる働きを持っています。必須脂肪酸のため、人間の体内で合成することが出来ないため食事からの摂取が必要な栄養素です。
  • α-リノレン酸:α-リノレン酸は、人間の体内で合成することが出来ない必須脂肪酸の一つで、必ず食事で摂取する必要がある脂肪酸です。体内の代謝によってDHAやEPAに変換されます。α-リノレン酸自体も、血液中の過剰にある脂質を減らし、血液疾患の予防効果がある脂肪酸です。
  • IPA/EPA(イコサペンタエン酸):IPA(イコサペンタエン酸)はEPAにとも呼ばれ、人間の血管性の病気を予防する働きが特に強く、ドロドロになっている血液をサラサラにする力が強い脂質です。そのため、心筋梗塞や脳梗塞と言った病気や高血圧の改善効果があります。最近の研究ではアレルギー症状の改善も報告されている栄養素です。
  • DPA(ドコサペンタエン酸):DPA(ドコサペンタエン酸)は、魚に含まれている必須脂肪酸の一種で、最近の研究でIPAよりも、血液をサラサラにする効果が高い脂質です。加えて、脳の機能維持にも役立っており、うつ病の改善効果等も研究されている栄養素です。
  • DHA(ドコサへキサエン酸):DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や血管、加えて代謝にも関わる多くの健康効果を持つ栄養素です。脳の栄養素としての働きは特に有名で、脳の発達や神経の機能維持に使われています。眼精疲労の解消や情報伝達にも使用され、疲労を軽減します。血液の脂質を減少させ、脂肪燃焼も助ける栄養素です。
  • 不飽和脂肪酸:不飽和脂肪酸は、分子中に二重結合を多く含む構造を持つ脂質で、植物の種を絞った油や魚に多く含まれています。加えて、常温で液体になるのが特徴で体内では、悪玉コレステロールの数値を下げる、脳機能改善といった役割を持つ脂質です。
  • コレステロール:コレステロールは、人間の細胞やホルモンの材料になる脂質で、体の組織を作るには必要不可欠な油脂です。飽和脂肪酸が体内で分解されて初めて、コレステロールが作られます。人間の血液中に油脂を増やし血管壁に脂質を増やすのが悪玉コレステロールで、血液中の脂質を減らす善玉コレステロールの二種類存在します。

:水は、人間の体に不可欠な成分で、人間の体の組織の生成や、血液を含む体液を構成しています。体の栄養分を取り入れ、排出することができるのも体の内部での水分の循環によるものです。健康を目安に考えるなら、飲料水を一日2L飲むのがおすすめです。

機能性成分

  • ポリフェノール:ポリフェノールは、植物に含まれている成分で苦味や色素の成分で、5000種類ほど存在していると言われており、その種類ごとに特徴ある健康効果を持つ栄養素です。共通点はとても強い抗酸化作用を持ち、活性酸素の除去や体の酸化による老化に関わる病気の予防に役立つ栄養素です。
  • アントシアニン:アントシアニンは天然に存在する色素の一種です。赤紫の色のキャベツやナス、ブルーベリーと言った紫色の果物や野菜に多く含まれています。代表的な健康効果は、視力に関わる眼精疲労の解消効果やメタボ解消の力があります。
  • カテキン:カテキンは、お茶類にのみ含まれる飲んだ時に渋い、苦いと感じる独特の味の元になっているポリフェノールの一種です。強い抗菌作用を持ち、ウイルスや細菌をやっつける殺菌作用、加えて体内に入れば血液の血糖値上昇を緩やかにする効果を持っています。
  • カカオマスポリフェノール:カカオマスポリフェノールはカカオ豆に存在するポリフェノールで、抗酸化作用をもち体の活性酸素を除去する効果を持っています。抗酸化力で、虫歯菌の増殖を抑え、胃潰瘍原因のピロリ菌や腸内の悪玉菌の増殖を抑えます。ストレス耐性アップ効果もあります。
  • クロロゲン酸:クロロゲン酸は抗酸化作用で活性酸素を除去し、がん細胞の発生の抑制や、体内に入ると脂肪の吸収を抑えてくれます。そのため、ダイエット効果が高く、摂った後に運動することでより効果を上げることができます。血糖値の上昇を抑制する栄養素です。
  • ケルセチン:ケルセチンは玉ねぎの皮多くに存在し、ビタミンPの一種とされています。活性酸素の除去効果が高く、体の過酸化脂質を減らし血流を改善する他や酸化によって正常な細胞の損傷を防ぎます。脂肪燃焼効果だけではなく、抗アレルギー効果も持つ栄養素です。
  • ショウガオール:ショウガオールはしょうがが持つ独特の辛味成分で、加熱しても壊れることがなくよりその健康効果を得ることができます。発汗作用を持ち血行を促進させる他、胃酸の分泌を促進させて消化を良くし、胃もたれの解消、殺菌効果による風邪予防に役立つ栄養素です。
  • セサミン:セサミンはごまに含まれているポリフェノールの一種で、高血圧を改善する働きが有名です。活性酸素を除去して、体を若々しい状態を保つアンチエイジング効果も高い他、肝臓の機能改善やコレステロール値を正常にする働きがある栄養素です。
  • 大豆イソフラボン:大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと類似した構造を持ち、エストロゲンに結合して作用します。特に、女性ホルモンのエストロゲンが減っていくことで起こる更年期障害の改善や骨粗鬆症の改善効果があります。また、普段から摂取すると肌を綺麗にする、PMSの予防にも繋がります。
  • 大豆サポニン:大豆サポニンは配糖体の一種で、体に吸収されると血液中に存在する過剰な脂質を除去する働きがあります。具体的には、過酸化脂質の除去と過酸化脂質の生成両方をしっかりブロックする力があります。血栓の生成を抑えるため動脈硬化を予防します。
  • タンニン:タンニンはポリフェノールの一種で、植物の渋みの味を持つ物質です。ワインやお茶、柿に含まれており、人間の体内の細菌の増殖を抑え駆除をする力があるので、食中毒の予防や風邪の予防に役立ちます。便を硬くして下痢を改善する効果もある栄養分です。
  • ナスニン:ナスニンはポリフェノールの一種で、野菜のナスに含まれている紫色の色素で、アントシアニンの仲間に分類されています。抗酸化作用が強いだけではなく最近の研究で抗がん作用があるということが判り研究が進められている栄養素です。
  • フェルラ酸:フェルラ酸は、玄米や米ぬかに含まれている有効成分で活性酸素の除去効果があります。最近は、脳の認知を改善し、アルツハイマー病の予防効果があるとされている研究があり注目されている栄養素です。
  • フラバノン類:フラバノン類は、毛細血管の壁にある細胞同士の結合を強化して、内出血を予防し出血することで発生する重大疾患を予防します。加えて、血管の老化を予防し血管壁の柔軟性が増すことから、血圧を下げる作用があります。更年期を含めたほてりの症状を改善する効果がある栄養素です。
  • プロアントシアニジン:プロトアントシアニンは、植物性の赤い色素の中でもぶどうの皮や種に含まれている色素です。通常のアントシアニンとは異なり肌や骨、血管の健康に不可欠なコラーゲンの生成を促進させます。またシミの原因になるメラニンの生成を抑制する働きを持っています。
  • ルテオリン:ルテリオンは、抗酸化性の成分で、主にえごまやしそに含まれています。肝臓の機能を高めて解毒作用を促進させます。免疫の働きをコントロールするのでアレルギー症状の緩和や風邪をひきにくくする栄養素です。
  • レスベラトール:レスベラトールは、抗酸化力が強いポリフェノールの一種です。人間の肌に対して、シミの原因になるメラニン生成の抑制や肌の弾力を上げるヒアルロン酸の生成を増やしや肌の保水量を改善する力が強いのが特徴の栄養素です。
  • α-カロテン:α-カロテンは、ビタミンAとしての作用は弱い、カロチノイドです。しかし、とても強い酸化作用を持ち活性酸素から人間の体の老化やがん予防に効果があるとされています。人間の体の錆つきから、若々しい体を維持するのに必要な栄養素です。
  • β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
  • γ-カロテン:γ-カロテンは、赤い色の食べ物に多く含まれているカロテノイドです。αカロチンや、βカロチンの元になる材料として、存在していることが多く、主な働きは、抗酸化作用があり、体の中にある活性酸素の除去効果があります。
  • リコピン:リコピンは、トマトやスイカに含まれている赤色の色素です。強力な抗酸化力で美肌効果があるだけではなくて、主に悪玉コレステロールの数値を下げる作用があります。また、アンチエイジング効果やがん予防も期待されているビタミンです。
  • β-クリプトキサンチン:β-クリプトキサンチンは、βカロチンの5倍以上の抗酸化作用を持ち、体内の酸化することで生じる体調不調やトラブルを解消する力があります。高血圧や動脈硬化といった血液、血管内のトラブルによる病気や、シミを予防するため美肌効果、最近では糖尿病にも効果があるとされています。
  • アスタキサンチン:アスタキサンチンは甲殻類含めた海洋生物の動物に多く含まれている赤い色素です。過酸化脂質の生成を抑制する、悪玉コレステロールを抑制する効果があります。加えて免疫力を上げる効果やアンチエイジングにも期待されている成分です。
  • ルテイン:ルテインはほうれん草を中心に含まれている黄色の色素です。抗酸化作用が強いだけではなく、目の組織の老化現象による病気への予防効果があるとされています。白内障や加齢性黄斑変性といった組織の老化によって起こる病気を防ぎます。
  • カプサンチン:カプサンチンは、抗酸化作用で活性酸素の除去作用と、善玉コレステロールの数値を増やす働きがあります。その結果、血液をサラサラな状態にし、血管が詰まることで起こる動脈硬化や脳卒中の予防に繋がります。
  • ゼアキサンチン:ゼアキサンチンは、人間の目に存在し白内障予防や黄斑変性症に対して効果があるとされているカロテノイドで、強力な抗酸化作用を持っています。人間の水晶体と黄斑部に存在する数少ないカロテノイドです。

主な甘味料

  • ソルビトール:ソルビトールは、ナナカマドから発見された糖アルコールの一種です。糖としての構造を持ちつつもアルコール基がついているため糖アルコールとして分類されます。通常の糖分とは異なり、血糖値の上昇を押さえ、低エネルギー食品に添加されています。
  • マルチトール:マルチトールは糖アルコールの一種で、マルトースを人工的に高圧の元で反応させて作られます。大きな特徴は体内にある酵素によって分解されにくく、腸管からの吸収が少ないのが特徴です。ショ糖の90%の甘さがありますが、吸収されないため糖尿病予防に注目されています。
  • キシリトール:キシリトールは、白樺のエキスから作られるキシロースが複数結合することによって産まれた甘味料です。一番の特徴は、口の中にいる虫歯の原因菌がキシリトールを分解しても酸にならない糖分です。虫歯の予防だけではなく、善玉菌を増やすことでも知られています。
  • ステビア:ステビアは南米の植物から抽出されたエキスを元に作られた甘味料です。甘さはショ糖の100倍~150倍もあるため、少量で満足感を得やすいことから肥満や虫歯予防効果が高いと注目されています。清涼飲料水等に使用されることが多いです。
  • パラチノース:パラチノースはショ糖を人工的に分子の結合を変えることで産まれた甘味料です。ショ糖を原料にしているため、カロリーに関しては差はないものの、虫歯の原因菌に分解された時に酸ができないため、ショ糖の代わりに使用されることが多い甘味料です。
  • アスパルテーム:アスパルテームはアミノ酸を原料に作られた甘味料です。ショ糖の160倍の甘さを持つにも関わらず、カロリーがほぼ無いことから清涼飲料水やダイエット食品に使用されています。カロリーカット商品にも使用されることが多い甘味料です。
  • アミノ酸:アミノ酸は、たんぱく質を構成するアミノ基を持った分子の総称を指し、20種類あります。人間の体内で合成できない必須アミノ酸と合成できるが積極的に摂りたい非必須アミノ酸に分類されます。一旦食べたたんぱく質は体内でアミノ酸に分解され、体内で再合成し組織になる他、体の代謝エネルギーとしても使われることもあります。

乳酸菌

  • ビフィズス菌:ビフィズス菌は、腸に存在し、増殖することで、腸内環境を整えて、免疫力を高めたり蠕動運動を促進させます。正常な排便を促し、便秘や下痢と言った便の排出が上手く行かない腸の不調な症状を改善する働きを持っています。
  • ブルガリア菌:ブルガリア菌は、ブルガリアヨーグルトで有名なブルガリアの名前がついた乳酸菌です。牛乳の乳糖を乳酸に変える働きを持っています。体内の腸内環境のHP調整をし、善玉菌が増えやすい環境にする他整腸作用があります。
  • ラブレ菌:ラブレ菌は、善玉菌の中でも強く、食事によって摂取した菌が腸に到達できる耐性を持っています。胃を通過して腸管に届くその増殖力と強さで、腸管内での増殖スピードが強く悪玉菌が増えにくい環境を作ることに向いています。免疫力を上げる効果が特に強いのが特徴です。

ラクトフェリン

  • ラクトフェリン:ラクトフェリンは、糖タンパクの一種で鉄と結合しています。鉄とタンパクが結びついていることで、通常の鉄単体よりも吸収力が良く、加えて抗菌作用があります。また、同時に腸内環境も整える働きもあるので、免疫力UPにも担っている栄養素です。
  • レシチン:レシチンは、リン脂質の一種で主に細胞膜には不可欠な栄養素です。それだけではなく、脳内物質のアセチルコリンの材料にもなっています。脳に対して記憶や認知と言った物の働きに作用し、睡眠といった生理的なものにも大きな働きを持っています。

オリゴ糖類

  • イソマルトオリゴ糖:イソマルトオリゴ糖は、グルコースを中心に結合した糖分で、整腸作用が強いため健康効果が高い糖分です。そのため、健康食品であるトクホの整腸作用に関わる食品に使用されています。食品でははちみつやみそに含まれており、ビフィズス菌をより増やす働きがあります。
  • トレハロース:トレハロースは2つのグルコースが通常の結合とは異なった結合を持っている糖分です。結合が特殊なため、体への吸収が緩やかで血糖値の急激な上昇を抑えます。分解された後はグリコーゲンとして体内のエネルギーになる栄養素です。
  • ガラクトオリゴ糖:ガラクトオリゴ糖はガラクトースとグルコースが結合した二糖類で、牛乳を飲んだ時の独特の甘みの元になっている糖分です。ガラクトースとグルコースに体内で分解されるため、エネルギーになる他、腸内の善玉菌を増やす大きな栄養素になる糖分です
  • 大豆オリゴ糖:大豆オリゴ糖はスタキオースやラフィノースと言った糖分含めた大豆に含まれている糖分すべてを指す名称です。甘さはショ糖の70%ほどになりますが、熱や酸に強いため調理によって味が落ちにくいのが特徴です。ビフィズス菌を増やす効果が高いことで知られている栄養素です。
  • フラクトオリゴ糖:フラクトオリゴ糖は、グルコースにフルクトースが2~4個結合した多糖体です。複数結合しているため、虫歯菌で分解されない他、お腹の調子を整えてミネラルの吸収を助ける働きがあります。免疫を改善し、分解されないため血糖値の上昇を防ぐ働きがあります。

イオウ化合物

  • アリシン:アリシンは、にんにくや玉ねぎと言った独特の辛味の香り成分で、加熱する前のアリインが変化してできる成分です。抗菌作用を持つため、細菌やウイルスを殺す抗菌作用が協力で、食中毒、風邪予防の他、抗がん作用、加えて、疲労回復効果もあります。
  • イソチオシアネート:イソチオシアネートは、強い解毒作用を持ち、特に発がん物質を無毒化する働きが注目されている栄養素です。加えて、免疫力を向上させがん細胞の増殖を抑制する働きも持っています。アブラナ科の植物に含まれている健康成分です。
  • S-メチルシステインスルホキシド:S-メチルシステインスルホキシドは、胃・十二指腸潰瘍を改善し、健康な腸管の状態を維持を助ける栄養素です。粘膜の補修力が高く、摂ることで炎症や痛みを緩和させます。加えて、悪玉コレステロールの数値を下げることでも知られいます。
  • シクロアリイン:シクロアリインは、血液中の脂質の量で過剰にある脂質の量を減らす働きを持っています。血液と血管の状態を両方とも同時に良くしていくため、高脂血症や高血圧の症状を緩和する力を持っています。粘性がある血液をサラサラにし、柔軟性のある血管にするため冷え性や生理痛にも効果がある栄養素です。
  • チオスルフィネート:チオスルフィネートは、糖尿病の予防効果があります。これは、体内に吸収されることでインスリンの分泌を促進させ、血糖値の上がり幅を緩やかにします。加えて強い殺菌作用があるので食中毒予防やアレルギー症状の緩和する栄養素です。
  • 硫化アリル:硫化アリルは、抗酸化作用や抗がん作用があるにんにくやねぎ類のツンとする香り成分です。抗菌作用も持ち体内に入った細菌の駆除効果だけではなく、血中のコレステロールの低下や肝臓の解毒補助を担う栄養素です。
  • 硫化プロピル:硫化プロピルは、生で食べると血液中の血糖値を低下させ、高血糖状態を改善する働きを持っています。加熱して食べると、中性脂肪の数値やコレステロールを代謝を促進させ血液をサラサラにする働きを持っている栄養素です。

そのほかの機能性成分

  • エストロン:エストロンは、女性ホルモンのエストロゲンの一種でザクロに存在する成分です。エストロゲン受容体に結合し、エストロゲンが持つ、骨形成や女性ホルモンが持つ体の機能維持を助けます。更年期障害の症状緩和に役立つ成分です。
  • 核酸:核酸は、細胞が持つ遺伝情報に関わる高分子の化合物で、摂取することで体内の細胞分裂を盛んにして、新陳代謝を良くしアンチエイジング効果があります。加えて、免疫細胞や造血細胞も活性化するので、体の回復にも役立つ栄養素です。
  • カフェイン:カフェインは、体内に入ることで人間の自律神経系の交感神経を活性化させて、様々な効果を持ち栄養素です。脳の覚醒や血行促進、体の過剰な水分を排出させる利尿作用が強い成分です。加えて、体の中の脂肪を燃焼させる効果も持っています。
  • クロロフィル:クロロフィルは、植物の緑色の色素で葉緑体と呼ばれており、二酸化炭素から酸素を作る役割の成分です。人間の健康の役割では、活性酸素を除去し、がんの発生を抑える他、血液の血栓の生成の抑制、コレステロールを低くする役割を持つ栄養素です。
  • リモネン:リモネンは、モノテルペンの仲間で、柑橘系の皮に含まれており香りをかぐだけで体の副交感神経を優位にし、緊張を解すリラックス効果がある成分です。最近の研究では抗がん作用もあると言われている栄養素です。
  • サポニン:サポニンは、ごぼうや朝鮮人参等中国では漢方として扱われる植物の根や大豆に存在する配糖体の一種です。茎や葉にも含まれており、調理する時のアクの成分になります。摂取することで、血液中の過酸化脂質の生成を抑える、新陳代謝をアップする効果があると言われている栄養素です。

多糖類

  • イヌリン:イヌリンは植物が作り出す食物繊維の一種で、体内に糖分がある場合その吸収を抑える働きがあります。その結果血糖値の上昇を抑え糖尿病に効果がある成分です。加えて、腸内に届けば善玉菌の餌にもなるので、腸内環境を整える効果も持っています。
  • コンドロイチン硫酸:コンドロイチン硫酸は軟骨に含まれている成分で、不足すると関節痛やリウマチの原因になります。また、軟骨以外にも、人間の肌に存在し、コラーゲンと結合し弾力やハリ、そして水分量保持に関わる大切な成分です。
  • グルコサミン:グルコサミンはグルコースとアミノ酸が結合したもので、軟骨を生成するために必要な土台の主成分になります。関節炎に対して摂取すると改善することが知られており、軟骨を作る量が相対的に殖えることで痛みの改善をする栄養素です。

アミノ酸・ペプチドなど

  • カゼインホスホペプチド:カゼインホスホペプチドはカゼインから代謝によって作られるたんぱく質の一種です。体の栄養素として摂取したミネラルのカルシウムの吸収を結合することで助ける働きを持っている栄養素です。加えて、元々ある骨の健康維持にも一役担っています。
  • グリシニン:グリニシンは大豆に含まれているたんぱく質の一種です。コレステロールの数値を下げて、血液をサラサラにする効果があります。加えて中性脂肪も同時に下げる効果からトクホとして成分に使用されている成分です。
  • オルニチン:オルニチンは体内で尿素を排出し生成する働きを助ける栄養素で、老廃物の排出を促進させます。加えて、肝臓の解毒の働きを良くし、特にアルコール代謝を助けることが知られています。肌の健康にも関わる栄養素です。
  • コラーゲン:コラーゲンは、人間の肌に多く存在し、肌の弾力になっている主成分です。コラーゲンは弾力のみではなく、細胞と細胞をつなぐ働きも持っています。そのため、血管や骨にも存在している栄養素です。人間の組織の柔軟性に大きく関わる栄養素です。
  • カゼイン:カゼインは、骨のカルシウムの吸収を助けるカゼインホスホペプチドの元になるたんぱく質です。カルシウム、鉄やナトリウムと結合し吸収を助けるだけではなく、体への吸収が遅いため高いアミノ酸濃度を維持ができるため、筋力トレーニングの後のプロテインの成分としても人気の高い栄養素です。
  • テアニン:テアニンは、お茶を口にする時の独特の甘みの成分で、リラックス効果があります。副交感神経を優位にさせる脳内物質のセロトニンやドーパミンを放出させます。加えて脳の記憶力や集中力を上げる働きを持っています。その他には、毛細血管の緊張を解すことで血圧を下げる栄養素です。
  • レクチン:レクチンは、糖結合性タンパク質もしくは糖タンパク質で、細胞同士をつなげている種類の総称です。そのため多くの種類が存在し、免疫力を高めて、風邪をひきにくくする、抗がん作用を強くする働きを持っている栄養素です。

その他

  • カプサイシン:カプサイシンは人間の交感神経を刺激することで、体の活動を活発にさせます。血流はもちろん、代謝も上がるため、発汗作用出るほどのエネルギーを消費するためダイエット効果があると言われています。また、体を温める作用もあるので冷え性も解消します。
  • GABA(γ-アミノ酪酸):GABAは脳内で鎮静やリラックスを司るアミノ酸で、興奮状態である脳を冷静にさせて脳の思考や判断力をアップさせます。加えて、最近の研究では血圧を下げる効果から脳卒中含む血管や血液に関わる病気や生活習慣病の予防作用がある栄養素です。
  • キチン( キトサン):キチン、キトサンは、血圧上昇を防ぐ、カニやエビを含む甲殻類に含まれている多糖類です。人間の体全体の不調を改善する効果があるとされ、肩こりや神経痛、高血圧や脂質異常症の改善効果があります。体の機能を底上げする働きが強い栄養素です。
  • ギムネマ酸:ギムネマ酸は、食べると味覚に作用して甘みを感じにくくする特性があります。血糖値の上昇を小腸からの栄養吸収の時点でカットするため、食事を摂っても糖の吸収量が少なくなります。糖尿病予防だけではなくて、虫歯の溶かす酸の抑制にもなるので虫歯予防にもなります。
  • クエン酸:クエン酸は人間のエネルギー代謝でクエン酸が作られる過程があります。そのため、エネルギーを作り出す材料になり、疲労解消効果があります。血流を改善させ、冷え性の解消効果や体の不調の原因になる体のHpを戻す働きも持っている栄養素です。
  • スルフォラファン:スルフォラファンは、アブラナ科の植物に含まれている有効成分で、抗がん作用や解毒作用あるとして知られています。抗アレルギー作用や肝機能改善、うつ病の症状改善効果と言った報告もあり、現在様々な機序や新たな健康効果が発見されている栄養素です。
  • タウリン:タウリンは硫黄を含むアミノ酸の一種で、血液の高脂血症を改善する働きを持っています。コレステロールや中性脂肪の抑え、血圧を正常にする働きもあります。肝臓においてはアルコールの分解含めた解毒の働き助け、脂肪肝の予防効果もあります。
  • ナットウキナーゼ:ナットウキナーゼは、納豆になる発酵の過程で産まれる酵素です。人間の体内では作り出すことが出来ず納豆菌によって作られます。人間の体内では腸内で善玉菌として働き腸内環境を整える他、人間の血液中の血栓を溶かす作用を持っています。血管を塞ぐ病気への予防に力があるとされている栄養素です。
  • 乳塩基性たんぱく質(MBP):乳塩基性たんぱく質(MBP)は、牛乳に含まれている塩基性のたんぱく質になります。たんぱく質ですが、カルシウムを結合し体内に吸収しやすい形にします。加えて、骨を作る造骨細胞の働きを活性化させる働きを持ち、骨を太くたくましくする働きを持っています。