亜鉛

亜鉛は多くの酵素の成分として重要なミネラルであり、健康維持に欠かせない栄養素です。

細胞の形成や新陳代謝を促すなど様々な働きを担っています。

亜鉛の働きや含まれる食材をご紹介します。

亜鉛について知り、健康を維持しましょう。

亜鉛ってどんな栄養素?

化学記号 Zn
体内分布 骨・全ての細胞内
機能 ・DNAやたんぱく質の合成

・酵素の構成成分
摂り過ぎると ・急性中毒

・膵臓機能の異常
不足すると ・成長障害

・貧血

・味覚異常

・皮膚炎

・性機能の低下
食べ物 カキ、タラバカニ、ウナギのかば焼き、牛もも肉、レバー、鶏モモ肉、小麦胚芽、ゆでたけのこ、がんもどき

亜鉛の1日の摂取基準(mg/日)

性別 男性 女性
年齢等 平均必要量 上限量 平均必要量 上限量
0~5カ月
6~11カ月   
1~2歳 3 3
3~5歳 3 3
6~7歳 4 4
8~9歳 5 5
10~11歳 6 6
12~14歳 8 7
15~17歳 9 6
18~29歳 8 40 6 35
30~49歳 8 45 6 35
50~69歳 8 45 6 35
70歳以上 8 40 6 35

亜鉛の機能・効果

亜鉛の働き

DNAやたんぱく質の合成に関与する

成人の場合、亜鉛は体内に2~4g存在し、多くの酵素の成分となっています。

タンパク質や遺伝情報物質DNAの合成や糖質の代謝、インスリンの合成、免疫反応などに関わる酵素の成分として、これらの働きをサポートしています。



味を感じる味蕾の形成に重要な働きをする

口内には舌を中心に「味蕾」という味を感じる細胞の集合体が存在しています。

味蕾は新陳代謝が活発で、10~12日サイクルで次々と新しく作られます。

その形成に亜鉛は不可欠です。



生殖機能を正常に維持する

亜鉛は前立腺や精子に多く存在しており、精子尾部の形成には亜鉛が不可欠で、生殖機能の維持にも重要です。

過剰摂取するとどうなる

通常の食事では心配なし

普通の食生活では亜鉛の過剰症を起こすことはありません。

しかし、亜鉛は毒性が強いので、サプリメントなどで大量に摂取すると、急性中毒を起こします。

急性中毒が起こると脱毛や爪の変形、嘔吐、下痢、頭痛、しびれなどが起こる場合があります。



不足するとどうなる?

味覚異常や成長障害に

普通の食事であれば問題はありませんが、偏食や加工食品に頼り過ぎていると亜鉛不足に陥ります。

亜鉛が欠乏すると子供では成長障害が引き起こる場合があります。

成人では、貧血や味覚異常、皮膚炎、うつ状態などが表れて男性の場合は精子数が減るなど性機能が低下します。



免疫機能が低下する

亜鉛は免疫反応にも関与しているので、不足すると免疫機能が低下し、感染症などにかかりやすくなります。

亜鉛を多く含む食べ物

亜鉛はカキ、タラバガニ、ウナギのかば焼き、ズワイガニ缶詰、牛もも肉、レバー、鶏もも肉(皮なし)、小麦胚芽、ゆでたけのこ、がんもどき

食べ合わせない方が良い食材

穀類や豆類に多いフィチン酸や青菜に多いシュウ酸は亜鉛の吸収を妨げます。

ベジタリアンの人や、加工食品に含まれる添加物のリン酸塩やポリリン酸なども亜鉛の吸収を妨げます。

バランスの良い食生活を心がけましょう。

まとめ

亜鉛は多くの酵素の構成成分となったり細胞の形成などに関わっています。

不足すると味覚異常を引き起こしたり成長障害に繋がるため、バランスの整った食事を心がけて不足の無いようにしましょう。

亜鉛は魚介類や肉、海藻類、野菜、豆類など多くの食材に多く含まれていますので、政局的に摂れると良いですね。