小雪は、二十四節気の20番目の節気です。定気法だと太陽黄経が240度のタイミングでで11月22日頃となります。
今回は小雪の旬の食べ物・植物・生き物などをまとめました。
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目次
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小雪とは
小雪は「しょうせつ」と読み、24節季の20番目の節季になります。
「雪」の文字が入ってはいますが、この時季に雪が降るのは北日本や標高の高い地域が主になります。この場合の「小」という文字は、わずかであることを示しています。
そろそろ雪が振り始める頃、程度の意味ですね。日中の日差しも弱くなり、紅葉が段々と散り始める頃です。 イチョウや柑橘類が、黄色く色づく時季でもあります。
季節 | 季節の気配 | 72候の分類 |
初冬 | 小春日和 | 初候:虹蔵不見 |
次候:朔風払葉 | ||
末候:橘始黄 |
10月の下旬から12月の上旬の期間は、「小春」という呼び方もされます。 この期間中は移動性の高気圧が日本にやってくることがあり、そうした場合は穏やかな晴天の日が多く見られます。
こういった春に似た晴天の日を、「小春日和」と呼びます。
ちなみに北米では、小春日和と似たような気候を「Indian Summer」と呼ぶようです。
2021年の小雪はいつ?
2021年は11月22日から小雪が始まります。 2021年の24節季における「大雪」が12月6日からとなっており、「大雪」までの期間が小雪になります。 立冬から数えて15日目頃からが小雪とされます。 お歳暮や、年末のご挨拶に行く段取りを考え始める時季ですね。 年の瀬を迎える準備の時期と言えるでしょう。
小雪 | 2020年 | 11月22日 |
2021年 | 11月22日 |
二十四節気の詳しい日程がわかる年間カレンダーは下のまとめからチェックしてくださいね。
24節気・72候のまとめカレンダー
太陽の動きをもとに、1年を二十四に分けた「二十四節気」は、季節の指標となる大切な暦であり、古代中国が発祥です。
立春、立夏、立秋、立冬を区切りに4つの節気を設定し、それぞれの季節を更に6等分することで、正しく季節を把握するために使われてきました。
24節気 | 2021年 | 72候 |
立春 | 2月3日 | 東風解凍,黄鶯睍睆,魚上氷 |
雨水 | 2月18日 | 土脉潤起,霞始靆,草木萠動 |
啓蟄 | 3月5日 | 蟄虫啓戸,桃始笑,菜虫化蝶 |
春分 | 3月20日 | 雀始巣,桜始開,雷乃発声 |
清明 | 4月4日 | 玄鳥至,鴻雁北,虹始見 |
穀雨 | 4月20日 | 葭始生,霜止出苗,牡丹華 |
立夏 | 5月5日 | 蛙始鳴,蚯蚓出,竹笋生 |
小満 | 5月21日 | 蚕起食桑,紅花栄,麦秋至 |
芒種 | 6月5日 | 螳螂生,腐草為蛍,梅子黄 |
夏至 | 6月21日 | 乃東枯,菖蒲華,半夏生 |
小暑 | 7月7日 | 温風至,蓮始開,鷹乃学習 |
大暑 | 7月22日 | 桐始結花,土潤溽暑,大雨時行 |
立秋 | 8月7日 | 涼風至,寒蝉鳴,蒙霧升降 |
処暑 | 8月23日 | 綿柎開,天地始粛,禾乃登 |
白露 | 9月7日 | 草露白,鶺鴒鳴,玄鳥去 |
秋分 | 9月23日 | 雷乃収声,蟄虫戸,水始涸 |
寒露 | 10月8日 | 鴻雁来,菊花開,蟋蟀在戸 |
霜降 | 10月23日 | 霜始降,霎時施,楓蔦黄 |
立冬 | 11月7日 | 山茶始開,地始凍,金盞香 |
小雪 | 11月22日 | 虹蔵不見,朔風払葉,橘始黄 |
大雪 | 12月7日 | 閉塞成冬,熊蟄穴,魚群 |
冬至 | 12月22日 | 乃東生,麋角解,雪下出麦 |
小寒 | 1月5日 | 芹乃栄,水泉動,雉始 |
大寒 | 1月20日 | 款冬華,水沢腹堅,始乳 |
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小雪の七十二候(しちじゅうにこう)の読み方と意味
七十二候は、二十四節気を約5日ずつ3つに分けた期間のことで、寒露は次ぎのように分けられます。
初候:虹蔵不見
初候は「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」です。 日差しが段々と弱くなり、曇り空が多くなるため、虹を見ることが減る時期になります。 この時季には例え虹が現れたとしても、すぐに立ち消えてしまいます。 そのため「冬の虹」という言葉は、儚いニュアンスを持つ冬の季語として使われます。
次候:朔風払葉
次候は「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」です。 北風が強く吹き、葉に覆われた地面が露わになる時季です。 枝に残っていた枯葉も飛ばされ、丸裸になった木々だけが残ります。 景色が本格的に冬模様になる時季ですね。 ちなみに、風で枯葉が擦れる音や落ちる様子が雨に似ていることから、「木の葉時雨」や「木の葉雨」と呼ばれることがあります。
末候:橘始黄
末候は「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」です。 柑橘類の実が黄色く色付き始める時季ですね。 橘の木は日本では古くから自生している、日本固有の木です。 橘は古代より一般的な物とされており、日本最古の歴史書である「古事記」にも橘の記述があります。
小雪の手紙やあいさつ文について
書き出し
ビジネス文書を漢語調で作成する時には、「小雪の候」という文言を入れることで季節感を表現できます。
- 拝啓 小雪の候、枯葉が舞う季節となりました。 〇〇様は年の瀬に向けてご多忙の事と存じます。
- 小雪の候、街路樹が秋色に染まっています。
- 菊の花も盛りを過ぎて冬もすぐそこまで来ています。
結びの挨拶
小雪の時期は朝晩が冷え込む時季です。 簡単にでも相手を気遣う文言があると、好印象を与えやすいですね。
- 追々寒さが厳しくなりますが、どうぞつつがなくお過ごしください。 敬具
- 冬めく風も吹きはじめました。お風邪などひかれませんように。
- 今年は冬の訪れが早いと聞きます。お体を大切にお過ごしください。
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小雪の俳句でよく詠まれる季語
小雪の俳句によく使われる季語について
小雪の季語としては、冬立つ、冬に入る、冬来る、今朝の冬などがあります。 冬の始まりをイメージさせる言葉ですね。
小雪の頃の有名な俳句
小雪を季語として使った有名な俳句です。
- 小雪の 箸ひとひらの 千枚漬」(長谷川かな女)
- 小雪と いふ野のかげり 田のひかり」(市村究一郎)
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立冬の代表的な行事
新嘗祭
新嘗祭は「にいなめさい」と読みます。 天皇がその年に獲れた五穀を神に供え、そして自らも食べて収穫に感謝するという儀式です。 昔は新嘗祭までは新米を食べない風習がありましたが、現代では廃れた風習となりました。 11月23日に行われる行事となっています。 この日は祭日となっていましたが、戦後に勤労感謝の日として改められています。
お歳暮
お歳暮は、本来は直接訪問して贈るものでした。 現代では宅配便で送ることが圧倒的に多いですね。 この時の贈り物として相応しいものは、新年を迎えるために必要な物となります。
秩父野祭
引用:https://tripnote.jp/
「ちちぶよまつり」と読みます。 12月1日から6日の間行われる例祭となっています。 例祭とは神社で行われる行事の中で、最も重要な行事のことを言います。 江戸時代から続くこの祭りは、日本の重要無形民俗文化財に指定されています。
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小雪の旬の食材
肌寒い日が増えて気温の低下が感じられます。風邪をひきやすい季節なので、ビタミンやミネラルを含む旬の食材を摂って養生をしましょう。
くわい
芽が大きく伸びた外見から、「芽出たい」として縁起のいい食べ物とされています。 煮物にしておせち料理に使われることが多いです。 日本には奈良時代にはすでに伝わっています。
金目鯛
煮物にすると非常においしいですが、白身の肉は様々な料理に使われます。 身が柔らかく、また小骨も少ない食べやすい魚です。 四季を通じて脂が乗っていますが、旬の冬にはさらにおいしくなります。
蓮根
読んで字のごとく、蓮の根です。 内部はいくつかの節に分かれており、空洞になっています。 蓮は泥の中に根を張るため、空洞によって呼吸を助ける役割があります。 空洞が奥まで続いていることから、「先を見通す」として縁起物とされています。 旬は10月から3月あたりまでになります。
小雪の植物と生き物
寒菊
12月から1月にかけて花を咲かせます。 霜が降りても葉や茎は傷まず、色の少ない冬を彩ります。 花の色は黄色の他にも、白や赤紫があります。
やつで
漢字で書くと、「八つ手」となります。 20cm以上もある大きな葉は、手の平を広げたような形をしています。 名前は「八つ手」となっていますが、実際に8つに分かれている葉はかなり稀だそうです。
おしどり
北日本で繁殖し、冬になると本州の南側へ移動する渡り鳥です。 オスは卵が孵るまでの期間、メスにずっと寄り添います。そのため、仲の良い夫婦を「おしどり夫婦」と呼びます。
まとめ
小雪はお歳暮の準備をする目安の時季ですね。今年お世話になった人達に、感謝の気持ちを贈りましょう。また、この時期の太平洋側では空気が乾燥しているため、火の元にも気をつけましょう。
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