2020年大寒はいつ?旬の食べ物・植物・生き物などまとめ

大寒は、二十四節気の24番目の節気です。旧暦では12月中旬頃、新暦では1月20日頃にあたります。

小寒と大寒を合わせた30日間が、一年の中でも最も寒い時期です。今回は大寒の旬の食べ物・植物・生き物などをまとめました。

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大寒とは?

大寒は「だいかん」と読み、24節季の中で22番目の節季です。

季節 季節の気配 七十二候の分類
晩冬 雪おろし 初候:款冬華
次候:水沢腹堅
末候:鶏始乳

ちなみに英語では「the coldest season」といいます。

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2021年の冬至はいつ?

2021年の大寒は1月20日になります。大寒は冬の最後の節気です。

1月20日頃から2月3日の節分までの大寒は、剣道や柔道などの寒げいこがおこなわれます。

また、小寒と大寒を合わせて寒の内と言いますが、この寒さを利用して凍り豆腐や酒、味噌などの食品が作られます。

二十四節気の詳しい日程がわかる年間カレンダーは下のまとめからチェックしてくださいね。

24節気・72候のまとめカレンダー

太陽の動きをもとに、1年を二十四に分けた「二十四節気」は、季節の指標となる大切な暦であり、古代中国が発祥です。
立春、立夏、立秋、立冬を区切りに4つの節気を設定し、それぞれの季節を更に6等分することで、正しく季節を把握するために使われてきました。

24節気 2021年 72候
立春 2月3日 東風解凍,黄鶯睍睆,魚上氷
雨水  2月18日 土脉潤起,霞始靆,草木萠動
啓蟄 3月5日 蟄虫啓戸,桃始笑,菜虫化蝶
春分 3月20日 雀始巣,桜始開,雷乃発声
清明 4月4日 玄鳥至,鴻雁北,虹始見
穀雨 4月20日 葭始生,霜止出苗,牡丹華
立夏 5月5日 蛙始鳴,蚯蚓出,竹笋生
小満 5月21日 蚕起食桑,紅花栄,麦秋至
芒種 6月5日 螳螂生,腐草為蛍,梅子黄
夏至 6月21日 乃東枯,菖蒲華,半夏生
小暑 7月7日 温風至,蓮始開,鷹乃学習
大暑 7月22日 桐始結花,土潤溽暑,大雨時行
立秋 8月7日 涼風至,寒蝉鳴,蒙霧升降
処暑 8月23日 綿柎開,天地始粛,禾乃登
白露 9月7日 草露白,鶺鴒鳴,玄鳥去
秋分 9月23日 雷乃収声,蟄虫戸,水始涸
寒露 10月8日 鴻雁来,菊花開,蟋蟀在戸
霜降 10月23日 霜始降,霎時施,楓蔦黄
立冬 11月7日 山茶始開,地始凍,金盞香
小雪 11月22日 虹蔵不見,朔風払葉,橘始黄
大雪 12月7日 閉塞成冬,熊蟄穴,魚群
冬至 12月22日 乃東生,麋角解,雪下出麦
小寒 1月5日 芹乃栄,水泉動,雉始
大寒 1月20日 款冬華,水沢腹堅,始乳

大寒の72気候の読み方と意味

初候:款冬華

款冬華(かんとうはなさく)の意味は、蕗の花が咲き始めることを言います。

1月20日頃から24日頃です。

次候:水沢腹堅

水沢腹堅(すいたくふくけん)の意味は、沢に氷が厚く張りつめることです。

1月25日頃から29日頃です。

末候:鶏始乳

鶏始乳(にわとりはじめてにゅうす)の意味は、鶏が鳥屋に入って卵を産み始めることです。

1月30日頃から2月3日頃です。

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大寒のころの手紙や挨拶状、時候の挨拶

ビジネス文書のあいさつの書き出しは、なるべく簡潔にしましょう。

書き出し

「大寒の候」や「厳寒の候」を時候の挨拶として使うのは1月中が適しています。2月の3日までは大寒ですが、2月になると春の兆しが見られるので、「寒明けも近く」とか、「余寒厳しき折」などの文言にしておきましょう。

もう少していねいに書く場合は、

「大寒の厳しい寒さが身にしみる季節となりました。」

「厳冬の候 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。」などと書きます。

結び

 最後は、「貴社の更なるご発展を心よりお祈り申し上げます。」と言った文章で締めます。

 親しい間柄では「大寒を過ぎ 寒さが一層厳しくなりましたがいかがおすごしでしょうか。」と言った書き出しで始め、「時節柄、どうぞご自愛くださいませ」などの文言で終わるとよいでしょう。

 

大寒のころの俳句によく詠まれる季語

 

大寒、厳寒、雪、雪見、冬の月、草枯れ、寒さ、枯れ野、こたつ、冬の海、氷、北風、つらら、二十日正月、寒の内、ふきのとう、寒げいこ、節分、梅、ねこ柳などです。

 

季語は通常1つの俳句に1つだけしか用いませんが、季語を2つ以上用いることを、「季重ね」と言います。

また、季語を盛りこまない俳句のことを、無季俳句と呼びます。

どちらも俳句の手法の一つです。



大寒のころの有名な俳句

・大寒の 空の白壁 日もすがら 阿部みどり女(あべ みどりじょ)

・ふるさとの 大寒の水 甘かりき  鈴木真砂女

・いくたびも 雪の深さを たずねけり 正岡子規

・いざ行かん 雪見にころぶ 所まで 松尾芭蕉(まつお ばしょう)

・草枯れて 狐の飛脚 通りけり 与謝蕪村

 

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冬至の代表的な行事

二十日正月

 

 

大寒の始めの1月20日は「二十日正月(はつかしょうがつ)」といって正月の神様がお帰りになる日とされており、正月のお供えや飾り物などをすべて片付けます。地方によっては、前夜に小豆ご飯や尾頭付きのタイなどをお供えするところもあります。

大寒みそぎ

 

 

大寒みそぎとは、大寒の日に滝の水など冷水にあたり、心身を清める行事です。一部の神社で行われていますが、1月19日に行われる鹿嶋市宮中の鹿島神宮の「大寒みそぎ」が有名です。

 寒の水

 

寒の水とは、小寒と大寒を合わせた寒の内に汲まれた水のことです。寒い時期の水は、雑菌が少なく水の質も良いと考えられ、寒の水を使った寒仕込みの酒や味噌、醤油が作られます。

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冬至の旬の食材

ワカサギ

 

 小寒から大寒にかけての寒の内では、ワカサギ釣りがおこなわれますが、通常、フライなどにして丸ごと食べるため、カルシウムをたっぷり摂ることができます。

キンカン

 

皮に薬効があり、のどの痛みや咳止め、風邪の予防効果があります。また、爽やかな香りは気持ちの落ち込みを取り去ります。1月から3月が旬で、カルシウムやカロテン、ビタミンC、Eなどの成分を含みます。

山芋

 

滋養強壮や疲労回復効果があります。10月~3月頃が旬で、カリウム、食物繊維、でんぷん、ムチン、ビタミンB群などの成分を含みます。山芋の皮を薄くそいで乾燥させたものは、「山薬」という生薬として漢方薬として用いられています。

 

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大寒の植物と生き物

 

植物では、タネツケバナ、コウヤボウキ、ウメモドキ、ウリカエデ、クロガネモチ、ヒメオドリコソウ、テイカカズラなどが知られています。

生き物では、カケス、ホオジロ、モズ、キセキレイ、アオゲラ、トラツグミ、キジバト、ツグミ、カワセミ、カイツブリなどの鳥や、ムラサキシジミ、ヒメアカタテハ、ウラギンシジミなどの昆虫が、見られます。

カワセミ

 

 

 日本全国に生息し全長17cmの飛ぶ宝石とも言われる非常に綺麗な鳥です。その美しさは古代から注目されていました。

ウメモドキ

 

 ウメモドキは、多くの枝を出す樹姿や葉の形がに似ることが名称の由来ですが実は梅の仲間ではなく、モチノキ科の植物です。赤い果実と風情のある樹姿に魅力があり、近年庭木として人気が高まっています。

モズ(百舌)

 

 

 全長20cm。モズは百舌とも書くように他の鳥の鳴き声がとっても上手です。また、とがった小枝や、有刺鉄線のトゲなどに、バッタやカエルなどのえものを串ざしにする習性があることで知られ、日本ではこれを「モズのはやにえ」と呼んで有名です。

まとめ



「おお寒、こ寒、山から小僧が飛んできた」の動揺がぴったりの大寒ですが、雪の下からはふきのとうが顔をだす頃でもあります。大寒の終わりの頃には、少しずつ春の兆しがみられます。

大寒の七十二候(しちじゅうにこう)の15日間を、さらに5日ずつに分けた1候から3候を記憶にとどめながら暮らすと、五感が敏感になります。冷たい寒水や、初卵、蕗味噌の美味しさも、よりいっそう体にしみます。

小さな幸せは、自然の移り変わりの中でたくさん得ることができます。

 

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