立夏は今年のいつ?旬の食材・植物・生き物などまとめ

夏の気配が色濃くなり、自然が生命力を漲らせ始める頃立夏と言います。爽やかな風と鮮やかな新緑が美しい時季です。今回は、立夏について詳しくご紹介します。旬の食材や植物などもお伝えしますので、参考にしてみてくださいね。

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立夏とは?

立夏は24節季の中で4番目にあたる節季です。

季節 季節の気配 72候の分類
初夏
風薫る
初候:蛙始鳴
次候:蚯蚓出
末候:竹笋生

ちなみに立夏は英語で言うと「beginning of summer」や「first day of summer」と表現します。

意味

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立夏は、次第に夏めいてくる頃を表します。5月5日の端午の節句も立夏の時期に行われる行事です。

爽やかな五月晴れの中に悠然と泳ぐ鯉のぼりは目を楽しませてくれます。本格的な夏の到来前の過ごしやすい時季です。現代は行楽も盛んに行われています。

俳句と季語

「立夏」は夏の季語です。季語に使った句が数多く存在します。

高浜虚子の孫である稲畑汀子が詠んだ「花活けて立夏の卓を飾りけり」なども有名です。

季語は、季節感を表すために読み込まれる言葉をさします。立夏という言葉があると、清々しい初夏の空気が感じられますね。

今年の立夏はいつ?

立夏の日付は、年によって変わる場合があります。

期間としては5月5日〜5月20日ごろです。

今年の立夏を詳しく知りたい方は下記のカレンダーをご参照ください。ちなみに端午の節句には菖蒲の節句という別名もありますが、これは5月が物忌みの時季とされ、菖蒲でケガレを払っていたことに由来しています。

立夏 2020年 5月5日
2021年 5月5日

二十四節気の詳しい日程がわかる年間カレンダーは下のまとめからチェックしてくださいね。

24節気・72候のまとめカレンダー

太陽の動きをもとに、1年を二十四に分けた「二十四節気」は、季節の指標となる大切な暦であり、古代中国が発祥です。
立春、立夏、立秋、立冬を区切りに4つの節気を設定し、それぞれの季節を更に6等分することで、正しく季節を把握するために使われてきました。

24節気 2021年 72候
立春 2月3日 東風解凍,黄鶯睍睆,魚上氷
雨水  2月18日 土脉潤起,霞始靆,草木萠動
啓蟄 3月5日 蟄虫啓戸,桃始笑,菜虫化蝶
春分 3月20日 雀始巣,桜始開,雷乃発声
清明 4月4日 玄鳥至,鴻雁北,虹始見
穀雨 4月20日 葭始生,霜止出苗,牡丹華
立夏 5月5日 蛙始鳴,蚯蚓出,竹笋生
小満 5月21日 蚕起食桑,紅花栄,麦秋至
芒種 6月5日 螳螂生,腐草為蛍,梅子黄
夏至 6月21日 乃東枯,菖蒲華,半夏生
小暑 7月7日 温風至,蓮始開,鷹乃学習
大暑 7月22日 桐始結花,土潤溽暑,大雨時行
立秋 8月7日 涼風至,寒蝉鳴,蒙霧升降
処暑 8月23日 綿柎開,天地始粛,禾乃登
白露 9月7日 草露白,鶺鴒鳴,玄鳥去
秋分 9月23日 雷乃収声,蟄虫戸,水始涸
寒露 10月8日 鴻雁来,菊花開,蟋蟀在戸
霜降 10月23日 霜始降,霎時施,楓蔦黄
立冬 11月7日 山茶始開,地始凍,金盞香
小雪 11月22日 虹蔵不見,朔風払葉,橘始黄
大雪 12月7日 閉塞成冬,熊蟄穴,魚群
冬至 12月22日 乃東生,麋角解,雪下出麦
小寒 1月5日 芹乃栄,水泉動,雉始
大寒 1月20日 款冬華,水沢腹堅,始乳

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立夏の七十二侯

初候 蛙始鳴

初候は「蛙始鳴(かえるはじめてなく)」 。冬眠していた蛙が目覚め、鳴きだす頃です。気温差が落ち着くこともあり、蛙以外にも生き物が活発な活動をするようになります。

次候 蚯蚓出

次候は「蚯蚓出(みみずいずる)」。ミミズが土の中から出てくる頃をさします。実はミミズは、土を肥やしてくれる存在です。

末候 竹笋生

末候は、「竹笋生(ちくかんしょうず)」。たけのこが芽吹きだす頃ですね。ちなみに、俳人として有名な松尾芭蕉が「おくのほそ道」に旅立ったのは、旧暦の3月27日(新暦の5月16日)と言われています。旅に出たくなる時季なのかもしれません。

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立夏の侯:手紙や挨拶状に時候の挨拶

書き出し

  • 拝啓 立夏の候、貴社ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
  • 拝啓 立夏の候、○○様にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
  • 立夏の候、皆様お元気にお過ごしと存じます。

結びの挨拶

  • 風薫る爽やかな時節、皆様のますますのご健勝を心よりお祈り申し上げます。
  • 軽暑のみぎり、どうかご自愛専一に、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
  • 向暑の折、くれぐれもご自愛下さい。

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立夏の行事

潮干狩り

干潮時に潮が引いた浜辺で熊手等を使って砂の中に潜っている貝を掘り出し、バケツや編み込んだ袋などの容器に入れます。

端午の節句

男子の健やかな成長を祈願し各種の行事を行う風習があります。家の後継ぎとして生れた男の子が、無事成長していくことを祈り、一族の繁栄を願う重要な行事となりました。

兜やこいのぼりを飾ります。

ごちそうは、鯉や栗、それにちまきや柏もちです。

菖蒲は悪鬼を払うといわれ昔から端午の節句に使われています。身体に悪い気がつくのを防ぐと言われています。

旬の食材

たけのこ

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たけのこは伸びすぎないとれたてが美味しいです。お吸い物やたけのこご飯など、色々な楽しみ方ができます。切り口が瑞々しいものは新鮮である可能性が高いです。

わかめ

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縄文時代のころから食されていたと言われるわかめ。ミネラル成分が豊富で、様々な料理に用いられています。

新ジャガイモ

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皮が薄くみずみずしい新ジャガイモは、立夏が旬の時季です。皮ごと素揚げにしても美味しく食べられます。

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旬の植物

芍薬

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芍薬は冬は休眠しており、春に芽を出して初夏に花が咲く植物です。「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」ということわざがあるように、たおやかな姿は多く人から愛されています。

ドクダミ

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日本全国の半日陰でドクダミ。十薬と呼ばれる生薬の原料でもあります。独特の香りがあることから、葉は茶葉としても活用されている植物です。

カキツバタ

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アヤメ属の中でも最も気品に溢れていると賞賛されているカキツバタ。「気品」という花言葉も有しています。水辺などでよく見かける植物です。

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旬の生き物

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蛙が一斉に鳴く様は季節の風物詩として有名ですよね。水辺に生息していますが、完全に水の中で過ごす個体は多くないです。道端などで見かけることもあります。

ほおじろ

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胸をはるような姿勢で澄んだ鳴き声を響かせるほおじろ。木のてっぺんや電柱の上など高い場所を好みます。小さな体で堂々と鳴く姿を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。

まとめ

立夏は、夏の始まりの時季です。新緑が目に眩しく、涼しい風に心地よさを感じます。この時季は行楽をする人も多いです。本格的な夏を前に、活発化した生き物の様子を観察してみるのも面白いでしょう。

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