立冬は、二十四節気の19番目の節気です。 定気法では太陽黄経が225度で11月7日頃となります。
今回は立冬の旬の食べ物・植物・生き物などをまとめました。
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目次
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立冬とは
立冬は「りっとう」と読み、24節季の19番目の節季になります。
ちなみに英語では「first day of winter」や「beginning of winter」と言います。 まさに冬の初日、冬の始まりということですね。
季節 | 季節の気配 | 72候の分類 |
初冬 | 木枯らし一号 | 初候:山茶始開 |
次候:地始凍 | ||
末候:金盞香 |
2021年の立冬はいつ
2021年は11月7日から立冬が始まります。
2021年の24節季における「小雪」が11月22日からとなっており、「小雪」までの期間が立冬になります。立冬という言葉に含まれる「立」という文字は、新しい季節への切り替わりを意味します。
立春、立夏、立秋と並び季節の大きな節目となっており、この3つに立冬を含め「四立」という言い方もされます。立冬を迎えてから立春までの期間が冬ですね。
立冬 | 2020年 | 11月7日 |
2021年 | 11月7日 |
二十四節気の詳しい日程がわかる年間カレンダーは下のまとめからチェックしてくださいね。
24節気・72候のまとめカレンダー
太陽の動きをもとに、1年を二十四に分けた「二十四節気」は、季節の指標となる大切な暦であり、古代中国が発祥です。
立春、立夏、立秋、立冬を区切りに4つの節気を設定し、それぞれの季節を更に6等分することで、正しく季節を把握するために使われてきました。
24節気 | 2021年 | 72候 |
立春 | 2月3日 | 東風解凍,黄鶯睍睆,魚上氷 |
雨水 | 2月18日 | 土脉潤起,霞始靆,草木萠動 |
啓蟄 | 3月5日 | 蟄虫啓戸,桃始笑,菜虫化蝶 |
春分 | 3月20日 | 雀始巣,桜始開,雷乃発声 |
清明 | 4月4日 | 玄鳥至,鴻雁北,虹始見 |
穀雨 | 4月20日 | 葭始生,霜止出苗,牡丹華 |
立夏 | 5月5日 | 蛙始鳴,蚯蚓出,竹笋生 |
小満 | 5月21日 | 蚕起食桑,紅花栄,麦秋至 |
芒種 | 6月5日 | 螳螂生,腐草為蛍,梅子黄 |
夏至 | 6月21日 | 乃東枯,菖蒲華,半夏生 |
小暑 | 7月7日 | 温風至,蓮始開,鷹乃学習 |
大暑 | 7月22日 | 桐始結花,土潤溽暑,大雨時行 |
立秋 | 8月7日 | 涼風至,寒蝉鳴,蒙霧升降 |
処暑 | 8月23日 | 綿柎開,天地始粛,禾乃登 |
白露 | 9月7日 | 草露白,鶺鴒鳴,玄鳥去 |
秋分 | 9月23日 | 雷乃収声,蟄虫戸,水始涸 |
寒露 | 10月8日 | 鴻雁来,菊花開,蟋蟀在戸 |
霜降 | 10月23日 | 霜始降,霎時施,楓蔦黄 |
立冬 | 11月7日 | 山茶始開,地始凍,金盞香 |
小雪 | 11月22日 | 虹蔵不見,朔風払葉,橘始黄 |
大雪 | 12月7日 | 閉塞成冬,熊蟄穴,魚群 |
冬至 | 12月22日 | 乃東生,麋角解,雪下出麦 |
小寒 | 1月5日 | 芹乃栄,水泉動,雉始 |
大寒 | 1月20日 | 款冬華,水沢腹堅,始乳 |
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立冬の七十二候(しちじゅうにこう)の読み方と意味
七十二候は、二十四節気を約5日ずつ3つに分けた期間のことで、寒露は次ぎのように分けられます。
初候:山茶始開
山茶始開(つばきはじめてひらく)です。 「山茶」と書いてツバキと読みます。 この「山茶」という言葉では、椿ではなくサザンカを指します。 晩秋から冬にかけて花を咲かせるサザンカは、色に乏しくなる冬には貴重な花ですね。 このサザンカの花が咲き始める時期です。
次候:地始凍
地始凍(ちはじめてこおる)です。 夜のうちにできた霜柱が、朝出掛ける時に見られる時期ですね。
末候:金盞香
金盞香(きんせんかこうばし)」です。 ここでの「きんせんか」とは現代で一般的に言うキンセンカではなく、スイセンの花を意味します。 スイセンの花は筒状の黄色い花を咲かせるため、黄金の杯を意味する「金盞」とも呼ばれました。 このスイセンの花が咲く時期ですね。
寒露の手紙やあいさつ文について
書き出し
ビジネス文書を漢語調で作成する時に、「立冬の候」と入れることで季節感を表せます。 読み手を気遣う言葉を添えられれば、さらに相手に与える印象が良くなるでしょう。
- 拝啓 立冬の候、寒さが身にしみる時期となってまいりました。 ○○様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
- 立冬の候、菊の花も盛りを過ぎて冬もすぐそこまで来ています。
- 立冬の候、うららかな小春日和が続いています。
結びの挨拶
立冬の時期は段々と気温が下がり、体調を崩しやすい時期でもあります。 体調を気遣い、無事を願う言葉で締めるとベターですね。
- 体調を崩すことがないように、くれぐれもご自愛下さいますよう、お願い申し上げます。 敬具
- 冬めく風も吹きはじめました。お風邪などひかれませんように。
- 実りある晩秋をお過ごしください。
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立冬の俳句によく使われる季語について
立冬の季語としては、冬立つ、冬に入る、冬来る、今朝の冬などがあります。 冬の始まりをイメージさせる言葉ですね。
立冬の頃の有名な俳句
立冬の季語を用いた俳句として、有名なものです。
- 「菊の香や 月夜ながらに 冬に入る」(正岡子規 子規句集)
- 「けさの冬 よき毛衣を 得たりけり」(蕪村 句集拾遺)
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立冬の代表的な行事
七五三
子供の成長をお祈りするための行事として、七五三の儀式が行われます。本来は「数え年」で数えた年齢で行う行事でしたが、現代では満年齢でもいいとされています。「数え年」とは、生まれた年を1歳とし、お正月になると1つ歳をとるという年齢の数え方です。
また、七五三では男女で祝う歳が別々となっています。 男の子が3歳と5歳、女の子が3歳と7歳ですね。
出雲大社の神在祭
島根県の出雲大社で、日本中の神様達を迎えるお祭りが行われます。 旧暦での10月は、「神無月」と呼ばれていますが、出雲地方では「神在月」と呼ばれます。神在祭のために神様が、全国から集まってくるためにそう呼ばれています。
仙石原のすすき
箱根仙石原の山裾には、一面にすすきが広がっています。 立冬の時期になるとすすきが淡い黄金色に色付き、山裾全てが黄金色に染め上げられます。
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立冬の旬の食材
肌寒い日が増えて気温の低下が感じられます。風邪をひきやすい季節なので、ビタミンやミネラルを含む旬の食材を摂って養生をしましょう。
毛ガニ
北海道の人達にとって、「カニ」とは毛がにを指すそうです。 ズワイガニ等に比べると体は小さいですが、カニミソの量が多くて美味です。
春菊
野菜としての旬は11月からになります。 鍋料理の具材に使われる他にも、天ぷらにしてもおいしいですね。 生食もできるため、サラダにして食べることもあるようです。
山芋
自然薯とも呼ばれる山芋は、山のうなぎと言われるほど栄養豊富です。 11月頃になると地上に出ている蔓が枯れますが、枯れてからが収穫時期となります。 すりおろし、とろろとして食べる他にも、角切りにするとサクサクした食感が楽しめます。
立冬の植物と生き物
水仙
水辺に育ち、仙人のように長く生きるため「水仙」と名付けられた花です。 清らかな見た目とは裏腹に、葉や球根には毒が含まれています。
サザンカ
サザンカは椿と違い、花びら同士が一枚ずつ独立しています。 そのため椿のように花が丸々落ちたりはせず、花びらが一枚ずつ落ちます。
まひわ
冬の訪れとともに日本にやってくる渡り鳥です。 オスは黄色い体色が特徴的ですね。 北海道や本州の北部では繁殖のため、移動をせず留まることも多いようです。
まとめ
立冬は冬の始まりの時期です。
紅葉が鮮やかに色付き、そして枯れ落ちていく時期でもあります。
風情のある旅行を楽しむにもいい時期でしょう。
そして本格的な冬の到来へ向けて、冬物の衣類を出す楽しみもありますね。
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