ていざなすの特徴・旬の時期は?|長野県下伊那郡天龍村の伝統のなす

奈良時代に日本に伝わってから、長い間日本人に愛されている野菜・ナス。人の動きとともに各地に散らばり、地域に根差した伝統野菜が多く栽培されるようになりました。その中でも今回は長野県の天龍村で栽培されている「ていざなすについてまとめてみました。

画像引用:まつのBLOG

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ていざなすってどんななす?

読み方 ていざなす
旬の時期 8月
主な生産地 長野県
種類 地域の伝統ナス

ていざなすは信州の伝統野菜のうちの一つである巨大なすです天龍村に住んでいた田井沢久吉さんが、明治の中頃に東京の種苗店から取り寄せて栽培を始めた巾着型のナスが始まりとされています。原種については諸説がありますが、アメリカ系統の品種だと言われています。

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読み方

「ていざなす」は、栽培のきっかけとなった田井沢久吉さんの名前を取って「たいざわナス」と呼ばれていましたが、そのうちに地元の人々に「ていざなす」と呼ばれるようになり確立していった名前です。

特徴(サイズ、味、形状など)

長さ25cm~30cm、重さは400g以上(大きければ1㎏以上)にもなる大型の品種です。長卵型で皮の色は赤に近い紫色で、マットな質感が特徴です。大きいですが種は小さく少ないので口当たりがよく、実は柔らかくて甘みが強い品種になります。また、あくはほとんど感じず、焼くとトロトロとした食感に変わります。

信州野菜

長野県は古くから東西文化の融合点にあったため、まさに伝統野菜の宝庫とも言える場所です。実際に各地で様々な気候や土地柄に適応した、味や香り・見た目などに特徴を持った多種多様な野菜が「食の文化財」として受け継がれてきました。しかし戦後の経済発展の流れから、生産物も育てやすく見栄えの良い品種に移っていきました。その結果、貴重な伝統野菜がどんどん衰退していったのです。

そこで、絶滅を危惧される野菜の存在意義を見直し復興させるための制度が平成19年度に改めて創設されました。それが『信州伝統野菜認定制度』です。ていざなすも信州野菜としてさらに知名度が上がって行くことが期待されています。

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旬の時期

7月中旬~10月中旬が収穫時期で、8月ごろがとくに旬な時期になります。

主な生産地

長野県下伊那郡天龍村が主な生産地です。

価格相場ってどのくらい?

実際にていざなすを購入しようとした場合、価格相場はいくらくらいになるのでしょうか。スーパーなどで購入した場合とネット通販で購入した場合を、それぞれ調べてみました。

スーパー

一本あたり200円~300円ほどで売られています。スーパーや直売所などで売られているようです。

ネット通販

1本あたり250円~800円ほどで売られています。ていざなすは大きいものだと一般的なナスの5本分ほどの大きさになるようなので、大きさによって価格も幅があるようです。

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なすの主な栄養成分の解説

ナスは水分が90%も含まれることから、低カロリーで栄養素がないと思われがちです。しかしナスにはナスならではの栄養素が含まれています。ナスが持っている栄養素についてまとめてみました。

なすびの主な成分表

ナスの栄養は他の野菜に比べるとそれほど多くないのですが、強い抗酸化作用があるナスニンやポリフェノールの一種であるクロロゲン酸も含んでいます。

エネルギー 22kcal
水分 93.2g
炭水化物 5.1g
タンパク質 1.1g
脂質 0.1g
パントテン酸 0.30mg
カリウム 220mg
カルシウム 18mg
マグネシウム 17mg
ビタミンB1 0.04mg
ビタミンB2 0.04mg
ビタミンB6 0.06mg
葉酸 19ug
ビタミンC 6mg
食物繊維 2.2g

可食部100gあたりの成分

注目すべき栄養素

  • ナスニン
  • クロロゲン
  • 食物繊維
  • カリウム

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ナスの保存方法:冷蔵・冷凍・常温・干す

日持ちしないと思われがちなナスですが、適切な方法で保存することでおいしいまま長持ちをさせることができます。

  • 冷蔵:10日ほど
  • 冷凍:1カ月
  • 常温:4日ほど
  • 干す:3日かけて干し、1ヵ月保存可能

是非、保存方法をしっかりと見ておいて残さず旬のナスを全部食べ切ってください!

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なすの主な5つの種類・43品種まとめ

ナスには様々な種類があります。本ページではナスを以下の5分類で全部で43品種紹介します。

  1. 代表的なナス5品種
  2. 青茄子・白茄子の2品種
  3. 地域の伝統ナス27品種
  4. 外国産6品種
  5. 交配で作ったナス3品種

是非お気に入りのナスを見つけてくださいね!また、43品種の人気ランキングも作っております。

主な5品種のなす

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地域の伝統なす27品種

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おすすめの食べ方

大きくて焼くとトロトロ食感になるていざなすのおススメの食べ方をまとめてみました。

焼きナス

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皮を剥いても剥かなくても美味しく食べることができる、ナスの定番料理・焼きナス。しかしひとくちに「焼きナス」と言っても、皮に焦げ目をつけて皮を剥くもの、焼き目だけつけて皮ごと食べられるもの。ラップに包んだナスをレンジで加熱するもの、フライパンを使う物など様々なものがあります。ナスの品種によってその調理方法や食べ方を変えてみるのがおすすめですが、ていざなすは皮を剥くとよりトロトロ感が増しおいしく食べられます

画像引用:おいしい信州ふーどネット

チーズ焼き

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野菜は火を通すことでより多く食べることができます。つまりより多くの栄養をとることができるのです。加えて野菜は火を通すことによって甘さが増します。栄養素が流出しやすい野菜なら電子レンジでの加熱がおすすめですが、オーブンやフライパンでの調理をすることで、焼き目のついた目から美味しい料理を作ることができます。ていざなすはチーズとの相性がばっちりなので、特にチーズと合わせた焼き料理は絶品です。また、大きな実を活かしてお皿のようにすると見た目も可愛く仕上がります。

画像引用:おいしい信州ふーどネット

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揚げびたし

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食材を油で揚げ、まだ熱のあるうちに調味料やだしにつける料理を揚げびたしと言います。天ぷらは適度に熱を通した食材の水分が逃げてしまわないよう衣でコーティングしてある料理であり、本来なら水に溶け出てしまう栄養素や色素も油でコーティングされるため、皮の色が鮮やかな品種には特におすすめの調理法です。そうして揚げた野菜をみずみずしさを残したまま食べられる揚げびたしは、実の柔らかいていざなすにはおすすめの調理方法です

画像引用:おいしい信州ふーどネット

まとめ

今回はていざなすについてまとめてみました。とても巨大なナスなので一見硬そうに見えてしまいがちですが、実は柔らかく焼くとさらにトロトロの食感が味わえます。通販などでも全国的に購入が可能なので、ぜひ一度食べてみてください。

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