変わった家紋(レア家紋)まとめ19選!図柄が珍しくダサい?可愛い?デザイン

家の一族の者たちが共有し、その家の印象を決めるマークのような存在であった「家紋」には、何種類くらいのバリエーションがあるかご存知ですか?

数え切れないほどの家紋の中で、変わったレアな家紋特集を組んでみたいと思います。それでは早速、色々な種類の家紋を家紋を絵・解説と共に見ていきましょう!

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家紋は7種類に分類・25,000以上ある

家紋には、なんと25,000以上の種類が存在しています。家紋1つでも様々なアレンジを加えることでバリエーションは広がります。

新しい家紋の登場は遅くて明治時代頃なので、それまの間に非常に沢山の種類が生み出されてきました。現代の生活の中では家紋を見る機会はなかなかありませんが、神社やお寺に行くと紋があちこちに刻まれているので見つけるのも面白いですよ。

また、当サイトでは7種類のカテゴリーに分けて家紋の特徴や意味合い・由来を紹介していますので、気になる家紋があれば検索バーからチェックしてみてください!

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変わった家紋(レア家紋)まとめ19選!

数ある家紋の中でも、「これが家紋に?」と言いたくなるような変わったレア家紋を19こ集めてみました。

それぞれの家紋は別途記事にまとめていますので、もっと知りたい!と思ったものがあればリンク先を確認してみましょう。

筏紋:変わった家紋・レア家紋1

筏は物資の運搬に使われた交通手段で、竹や木を縄などでつなぎ合わせたものです。 種類は少なく、丸で囲んだ丸に筏、そして4つの花が付いた花筏の2パターンです。どちらもよく見ると筏が上下逆さまに描かれており、花筏は春の谷川を下っている風流な様子をデザイン化したものと言われています。

江戸時代には信濃の飯山藩大名家の本多氏や、滝川氏によって家紋に用いらた他、文様にも用いられていました。筏紋の歴史は浅く、徳川時代で古い紋章ではないとされています。

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釜敷紋:変わった家紋・レア家紋2

釜敷は、火から下ろした銅釜の下に敷く道具です。現代でも「鍋敷き」として布製やコルク製など様々な種類があります。家紋としては、3つ以上の輪を使って花弁状に配置し整った文様で、いくつもの幾何学的なパターンがあります。

よく似た家紋に「金輪紋」という金属製の輪をモチーフにしたものがありますが、釜敷紋とは別ものになります。児島氏などが家紋として用いていましたが、釜敷紋はあまりポピュラーではなく使用家は少なかったようです。

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鐶紋:変わった家紋・レア家紋3

鐶は、タンスや茶釜、手箱などの引き手部分に用いられる金具を指します。現在ではあまり見ないタンスのデザインですが、かつではこのような持ち手のタンスが一般的でした。紋としての誕生は不明とされていましたが、幾つかの鐶を組み合わせて構成されたり、他の紋と合わせて使用されていました。 藤原氏流の松波氏や、清和源氏流の北村氏などが使用していました。

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鍬形紋:変わった家紋・レア家紋4

鍬形とは、兜の正面に立てられた2本の金属飾りのことを指します。形状が農具の鍬に似ていることから鍬形と名付けられました。

武士のシンボルとして家紋に用いられるようになり、中でも紀州の徳川氏が使用したことが有名です。他に、藤原氏流の豊川氏や、伊予西条の松平氏も使用していました。 三つ星は「勝ち星」を表現していたため、「丸に三つ星付き鍬形」は特に武士の間で用いられたものと言われています。

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源氏香紋:変わった家紋・レア家紋5

源氏香は、5種類の香木を並べて楽しむ香道の中で用いられる特殊な記号から発生したもので、他の家紋とは異なる特殊な紋です。

江戸時代初期に考案され、更に後に家紋に用いられるようになったものの、家紋として使用が確認できるのは十数種類しかありません。源氏香という名は源氏物語の54帖に由来し、それぞれの図形には意味があると言われています。清和源氏流の佐竹氏や佐竹氏が使用していました。

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棕櫚紋:変わった家紋・レア家紋6

棕櫚はヤシ科の常緑高木で、九州などの温かい地域に生息する幹の太い植物です。

古代中国では戦いの「勝利のシンボル」とされ、日本では「神霊の憑代」として文様や家紋になりました。室町時代の軍用記である「太平記」にも棕櫚紋が登場し、藤原氏支流の米津氏や、清和源氏支流の佐々木氏、富士氏などが用いました。

棕櫚は九州地方をメインに生息するものの、家紋がよく用いられたのは静岡県や愛知県です。また、富士山本宮浅間大社の神紋としても用いられています。

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大根紋:変わった家紋・レア家紋7

大根紋は、現在でもよく食べられている野菜の大根を描いたもので、かつては「おおね」という名で邪気払いや、無病息災の意味を持っていました。大根は春の七草である「スズシロ」でもあります。中国では「菜福(らいふく)」や「蘿蔔(らいふく)」と呼ばれ、福に関係するものとして家紋に用いられるようになったという説や、仏教における象頭人身の守護神への供物でもあったため、その信仰から家紋になったという説など諸説あります。

文様としては早くから登場していたものの、家紋としては遅く、越後の柿崎氏や富田氏、本庄氏などが使用しました。

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提盤紋:変わった家紋・レア家紋8

提盤は青銅製の楽器で、鎌倉時代に中国から伝来しました。「打板」「朝板」「雲板」とも書きますが、家紋としては提盤打板と記載されることが多いです。

禅寺では起床や就寝、食事の合図の呼び鈴として使用されていました。 提盤紋は左右対称なのが特徴で、はじめは衣服の文様として使用され、やがて家紋にも用いられるようになります。しかし、家紋としての使用例は少なく、あまり普及しませんでした。使用者には桓武平氏流の杉原氏、、藤原氏流の安藤氏や松波氏、清和源氏流の小菅氏などがあり、地域としては山梨県や長野県などの甲斐地域に見られます。

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熨斗紋:変わった家紋・レア家紋9

熨斗(のし)は、現代でも使われている贈答品に付ける飾りのことで、「延寿の象徴」で縁起物とされてきました。

もともと熨斗はこの熨斗ではなく、貝であるアワビの薄く剥いで引き伸ばした鮑熨斗(あわびのし)のことを指していました。

このアワビを「伸ばす」行為が「長寿」に繋がって贈答品に添えるようになり、やがて紙の熨斗が使われるようになりました。「芦名物語」では、関柴備中守が「二つ鳥に束ね熨斗」の描かれた旗を持ち、伊達陣を攻めたとの記録があります。他の使用者には、奈佐氏や河野氏などがあります。

▶熨斗紋の詳細はこちら◀

羽子板紋:変わった家紋・レア家紋10

羽子板は日本の伝統的なお正月の遊具で、「厄除け」の意味もあり、お正月には女性に板を贈る風習もありました。遊びや贈り物としての羽子板は室町時代から公家の間で親しまれていましたが、中世には文様になった記録は残っていません。

江戸時代になると庶民の間でも羽子板が普及し、それに伴いようやく家紋として扱われるようになりました。しかし、実際の使用例は少なく、家紋の中ではポピュラーではありませんでした

▶羽子板紋の詳細はこちら◀

羽箒紋:変わった家紋・レア家紋11

羽箒は、本物の鳥の羽を使用して作られた小さな箒のことを指します。茶器や漆器のほこりを払うために使われていました。 家紋としては珍しく、一本から三本ほどの羽箒がモチーフになっています。

羽箒紋は家紋の中ではあまりポピュラーではないものですが、小幡氏や山本氏などによって用いられていました。

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船紋:変わった家紋・レア家紋12

船紋は、かつても使用されていた水上用の乗り物をそのまま描いたものです。隠岐島から後醍醐天皇を助け出したと言われる名和氏が、その功績を称えられ船紋を下賜されたと言われています。

また、戦国時代には四国の長曽我部氏が家紋に用いていました。その他では、苗字に「船」の付いた船木氏、船倉氏、船井氏も使用していました。

▶船紋の詳細はこちら◀

村濃紋:変わった家紋・レア家紋13

村濃は、布を染める際に同じところで濃い部分を作ってその周りをぼかす染め方のことや、その模様のことを指します。

「村濃紋」は他に、「村紺」「斑濃」「叢濃」と書くこともあります。グラデーションで綺麗なことから、家紋にも用いられるようになったと言われています。

後ほどご紹介する村濃紋の家紋を見るとわかりますが、そのグラデーションは家紋では表現されていません。

▶村濃紋の詳細はこちら◀

連翹紋:変わった家紋・レア家紋14

連翹はモクセイ科の落葉低木で、原産は中国です。春に小さな黄色の花を咲かせるのが特徴ですが、家紋上の連翹は実物の連翹とはやや異なっています

連翹紋は登場が遅く、江戸時代から使用されるようになりましたが、使用例は少ないようです。また、連翹紋は「連翹たすき紋」とも呼ばれていました。

▶連翹紋の詳細はこちら◀

蝋燭紋:変わった家紋・レア家紋15

蝋燭紋は、火を灯して明るくするための蝋燭(ろうそく)をデザイン化したもので、蝋燭そのものがそのまま描かれています。

蝋燭紋は丸の中に描かれたものが多く、本数は1本から3本が一般的です。江戸時代以降に商人が家紋に使用し、それまで武家が使用した例はなどは記録として残っていません。

▶蝋燭紋の詳細はこちら◀

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胡桃紋:変わった家紋・レア家紋16

胡桃はクルミ科の落葉高木で、高さ20mにまで大きくなる植物です。ナッツのイメージが強い胡桃は、春から初夏の間に花を咲かせます

しかし胡桃紋は花ではなく、ナッツである種の部分をモチーフにしたものです。面白いのは、種そのものではなく種の断面を描いているところです。胡桃紋にはいくつかの種類があるものの使用家は不明で、どの家が家紋に用いたかは判明していないちょっとミステリアスな家紋です。

▶胡桃紋の詳細はこちら◀

河骨紋:変わった家紋・レア家紋17

河骨は植物の一つで、川や池などの水辺に生える多年草です。水中に生える根っこが白い骨のように見えることから河骨と名付けられ、はじめは「かわほね」と読んでいたものが時代に「こうほね」へと変化していきました。

河骨の葉はハート形のような形をしており、家紋では葉の中に細かな葉脈が描かれています。藤原氏族の堀江氏などによって家紋に用いられていました。

▶河骨紋の詳細はこちら◀

梛紋:変わった家紋・レア家紋18

梛は、暖かい山林に自生するマキ科の常緑樹で、「竹柏(かや)」とも言います。大木に成長するため古来から「神木」とされ、縁起の良いものとして扱われてきました。

その証拠に大和の春日神社や、紀伊の熊野神社では梛が神木として用いられています。家紋としては木そのものではなく、葉や枝がモチーフとなっています。また、梛は実を付けますが、梛紋にその姿は描かれていません。

熊野神社では神木として梛が用いられていますが、その神主でもある鈴木氏は家紋としても使用していました。

▶梛紋の詳細はこちら◀

薺紋:変わった家紋・レア家紋19

薺はアブラナ科の春の七草の一つで、「ぺんぺん草」とも言われる植物です。こちたの名前の方が馴染み深いのではないでしょうか。

春には白い花が咲く薺は、七草粥として食べたり、葉を剥き音を出して子どもの遊びにも登場する身近な草の一つです。また、実の形が三味線のばちに似ていることから「三味線草」と呼ばれることもあります。

家紋としては武家の間で使用され、葉をかたどったデザインをしています。仙台の伊達氏にも使用された他、八木氏、筒井氏、京極氏などに使用されました。

▶薺紋の詳細はこちら◀

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他にもあるよ!全7種類の家紋をまとめてチェック

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家紋はこの7つのカテゴリーに分類されます。植物紋や動物紋は、どのような紋なのか見当がつきやすいかと思いますが、器物紋や幾何紋に関しては一覧を見てみるとわかりやすいかと思います。

  1. 植物紋…花や葉・実などの植物を描いた紋
  2. 動物紋…陸に住む動物・水に住む動物などあらゆる生き物を描いた紋
  3. 器物紋…実用的な道具や架空の道具を描き、一番多くの種類を持つ紋
  4. 自然紋…自然界のものや現象を描いた紋
  5. 建築紋…建物に関連するものを描いた紋
  6. 幾何紋…シンプルな模様のように描いた紋
  7. 文字紋…文字をそのまま使用した紋

それぞれの紋を一覧にしたページに飛ぶことができますので、気になるカテゴリーの紋は合わせてチェックしてみましょう。

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まとめ

変わったデザインのレアな家紋についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

なぜこれを家紋に?というようなものが沢山ありましたね。そんなレアな家紋は特に器物紋に見られるのが特徴です。

まとめた7種の家紋の「3.器物紋」から様々な器物紋を一覧できるので、チェックしてみてくださいね。

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