日本で一番多い家紋は何紋?有名人気ランキング15選!10大家紋は人気なの?

家紋には頻繁に使用された人気の家紋もあれば、発祥や使用家が不明のマイナーな家紋など様々なものがありますが、実際に日本で一番用いられている家紋は何なのでしょうか?

10大家紋」としてくくられる家紋たちは本当に人気があるのか、占有率を調査して比較してみました!

それでは、10大家紋と実際の家紋人気ランキングについてご紹介いたします。

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10大家紋が一番多いはず!?

家紋は全て合わせると25,000種類ほどのバリエーションがあるとされていますが、その中で特に人気の紋は「10大家紋」と言われていました。

10大家紋は本当に人気なのか?という疑問に答えるべく、全国の占有率を調査してみました。まずは、10大家紋とは何を指すのか、基本的な情報を見てみましょう!

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5大家紋とは?鷹の羽・片喰紋・木瓜紋・藤紋・桐紋

10大家紋をご紹介する前に、10大家紋の中でも更に人気とされている「5大家紋」をご紹介します。

丸に違い鷹の羽紋鷹の羽紋 片喰紋片喰紋 木瓜紋木瓜紋 下り藤藤紋 五七桐桐紋

「鷹の羽紋」は鳥の鷹の羽を描いた動物紋ですが、それ以外は全て植物紋となっています。

それぞれがどのような特徴で意味合いを持っているのかは、別のページで解説していますので紋の下のリンクから飛んで見てみてくださいね。

10大家紋とは?5大家紋+蔦紋・茗荷紋・沢瀉紋・橘紋・柏紋

それではいよいよ10大家紋の発表です。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、一覧を見てみましょう。

丸に違い鷹の羽紋鷹の羽紋 片喰紋片喰紋 木瓜紋木瓜紋 下り藤藤紋 五七桐桐紋
蔦蔦紋 %e5%ae%b6%e7%b4%8b茗荷紋 沢瀉紋沢瀉紋 橘紋(たちばなもん)橘紋 柏紋柏紋

上段は先ほどご紹介して5大家紋です。それにプラスして下段の家紋たちが10大家紋の一員となっています。

どれも植物を描いた植物紋ですね。10大家紋のうち9つは植物をモチーフとしたものなのです。

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家紋の全国占有率ランキングをチェック

それでは、日本全国の家紋の占有率を見てみましょう。10大家紋と呼ばれる家紋と実際の使用ランキングは一致しているのでしょうか?

家紋の事典調べのTOP15ランキング

実際に用いられている家紋のランキングはこちらです!

順位 家紋図 家紋名 占有率
1位 片喰紋 片喰紋10大家紋 9.27%
2位 木瓜紋 木瓜紋10大家紋 7.73%
3位 丸に違い鷹の羽紋 鷹の羽紋10大家紋 7.17%
4位 柏紋 柏紋10大家紋 5.84%
5位 下り藤 藤紋10大家紋 5.54%
6位 五七桐 桐紋10大家紋 5.17%
7位 蔦

蔦紋10大家紋

4.58%
8位 梅紋 4.58%
9位 橘紋(たちばなもん) 橘紋10大家紋 4.40%
10位 目結紋 目結紋 3.85%
11位 菱紋 3.82%
12位 %e5%ae%b6%e7%b4%8b 茗荷紋10大家紋 3.63%
13位 巴紋 3.22%
14位 桔梗紋 桔梗紋 2.81%
15位 星/九曜紋 2.61%

いかがでしょう?10位までに入っている10大家紋は8つでした!2つの紋が抜けていますね。10大家紋以外で10位内に入り込んでいたのは「梅紋」と「目結紋」でした。

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まさかの茗荷紋と沢瀉紋のランクが低い

10大家紋なのにランク外となってしまったのは「茗荷紋」と「沢瀉紋」です。茗荷紋はなんとか12位に食い込んでいますが、沢瀉もに関しては15位内にも入っていません!

沢瀉紋は種類も豊富で使用していた武将も何名かいるものなので、意外な結果となってしまいました。

当サイトでの人気家紋コンテンツランキング

当サイトでは色々な家紋の由来や意味合い・種類などについてご紹介していますが、こちらでの人気の家紋ランキングを公表したいと思います!

人気紋ベスト10をご紹介しますので、ご自身のお気に入りの家紋がランクインしているかどうかチェックしてみてくださいね。

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1位片喰紋(剣片喰)

丸に剣片喰(片喰紋)について解説!由来や意味・戦国武将一覧

片喰はカタバミ科の多年草で、道端などに生えている小さな葉の植物です。繁殖力や生命力の強さから「子孫繁栄」の意味を持ち古くから公家や武家の家紋に用いられていました

鎌倉時代には家紋として車に使用されていたことがわかっています。家紋への使用例が非常に多く、特に徳川時代に急増しました。

江戸時代に家康が葵紋を使用したことで、葵紋は使用が禁じられましたが、その際に葵紋から片喰紋に切り替える者も多くいました。

その当時、約160家が片喰紋を使用していたこともわかっています。 公家の使用者は冷泉家、大炊御門家、武家では酒井氏、森川氏、成瀬氏、宇喜多秀家、長宗我部氏などです。

2位藤紋

下り藤と上がり藤など藤家紋の由来・意味を解説!戦国武将などもまとめました

藤はマメ科のつる性落葉木本で、淡い紫色の花を咲かせ華やかな藤棚を作ります。古くから観賞用の花として親しまれ、繁殖力の強さから、めでだいとされる縁起の良い植物です。

藤原氏が藤紋を用いたことで武家や庶民の家紋にも使用され、江戸時代には幕臣約160の家紋となったほど代表的な家紋です。

石田三成や大久保利通も藤紋を使用していました。 使用者は、公家では一条家、二条家、九条家、武家では本願寺氏、大久保氏、片倉氏、黒田氏、新庄氏です。

また、「藤」の付く名字にちなんで安藤氏、加藤氏、内藤氏、藤井氏、佐藤氏なども使用しています。 特に藤の葉を左右に伸ばし円型に描く藤丸や、十字形の八つ藤が人気となっていました。

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3位桐紋

五三桐・五七桐、丸に五七桐の違いって何?桐紋を使った戦国武将などまとめ

桐は高級木材として、菊紋についで天皇家や功績をあげた者の家紋として用いられました。その風習のはじまりは、後鳥羽上皇から足利尊氏が桐紋を賜ったことです。

その後、桐紋が広く広まったのは皇室が臣下へ、下賜された武将が臣下へと付与したことによります。

桐紋は桐の葉と花を図案化したもので、一般的には3枚の葉の上に3本の花が描かれ、その花の数によって五三桐、五七桐など呼び名が異なります。

豊臣秀吉の家紋は太閤桐と呼ばれ、特定の一つの紋ではなく秀吉の遺品などに確認される桐紋のうち、独自のアレンジが入ったものの総称です。秀吉が家臣に与えたので西日本を中心に多く用いられています。

4位橘紋

丸に橘紋(橘紋)について解説!由来や意味・種類・戦国武将まとめ

橘はミカン科の常緑小高木で、「右近の橘、左近の桜」と称される日本固有の植物です。小さく香りの強い実を付け、桃の節句には桃と共に飾られます。

この風習は奈良時代頃から始まったようです。 家紋としては平安時代末期頃から用いられるようになり、特に西日本で多く用いられました

橘紋は、十大家紋の一つでもある代表的な家紋です。 橘一族の家々や、武家の井伊氏、薬師寺氏、土田氏、小寺氏、安芸氏などが使用していました。

井伊氏が使用していたものは井伊橘、薬師寺氏のものは薬師寺橘と呼ばれています。 他に、一つの橘の花をモチーフにしたシンプルな橘や、二つの橘を使った抱き橘、沢山の花を使った花橘などがあります。

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5位鷹の羽紋

丸に違い鷹の羽紋(鷹の羽紋)について解説!由来や意味・種類・戦国武将・有名人まとめ

鷹は、俊敏に飛び強さや威厳の象徴であることや、武器である矢の羽根として用いられたことから、鷹の羽紋は武家に好まれました

また、古来から鷹狩りも行われており、その優美な印象から武家以外では公家でも用いられていた家紋です。

公家の使用家に芝山家があります。 鷹の羽紋は動物紋に分類されますが、たいていの動物紋は姿全体を描いたものが多いため、鷹の羽のみをモチーフにしたこの紋は珍しいものでもありました。

鷹の羽紋の誕生は、後醍醐天皇の皇子にあたる菊池武光が用いたことと言われています。そして関ヶ原の戦いで石田三成と親しい戦国武将の大谷吉継が鷹の羽紋を用いたことをきっかけに大きく広がりました。

6位梅鉢紋

丸に梅鉢紋(梅鉢紋)について解説!由来や意味・種類・戦国武将・有名人まとめ

梅は、古く中国では菊・竹・蘭と並び四君子の一つとして愛でられました。 四君子(しくんし)とは、菊、竹、蘭、梅の4種を草木の中の君子として称えた言葉です。

その梅が中国から日本に渡り、春に先駆けて香り高く咲く梅が人々に愛でられるようになりました。 万葉集には、梅を詠んだ歌が1位の萩142首に次いで119首も詠まれています。

梅の紋様は、奈良時代から用いられていますが 、写実的に表現された梅花紋、幾何学的に図案化された梅鉢紋があります。 鉢というのは、花の真ん中の雄しべが、太鼓を叩くバチのように見えることから名づけられました。

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7位木瓜紋

丸に木瓜(丸に横木瓜)について解説!由来や意味・種類・戦国武将・有名人まとめ

木瓜とは中国で官服などに付いていた文様が、日本に伝来し社殿の御廉に用いられるようになったものが文様化したものです。

木瓜は子孫繁栄を表し、縁起のよいものとされてきました。 五大紋の一つでもあり、北陸地方や東北地方で多く見られます。家紋として取り入れた家は多く、様々な種類の木瓜紋が考案されました。

シンプルな木瓜をベースに、剣と合わせた剣木瓜、丸に木瓜、庵の中に入れた庵木瓜、縦に描いた立ち木瓜、菱形をした木瓜菱などバリエーションは豊富です。

公家では徳大寺家、武家では新撰組の沖田総司や佐倉藩の堀田氏、岡田藩の伊東氏、出羽の遊佐氏などが使用しています。

8位蔦紋

丸に蔦(蔦の家紋)について解説!由来や意味・種類・戦国武将・有名人まとめ

蔦はブドウ科のつる性落葉木で、十大家紋の一つでもあります。蔦の文様は、平安時代から絵巻物や調度品に多く用いられるようになり、優美な姿と繁殖力が強いことから家紋として人気が出ます

蔦はつるが特徴的な植物ですが、蔦紋は葉の部分が描かれることが多く、丸に蔦、鬼蔦、結び蔦、割り蔦、丸に三つ鬼蔦、菱に覗く蔦などバリエーションが豊富です。

使用地域は石川県新潟県、富山県などの北陸地方に多く、八代将軍吉宗が好んだ家紋として有名です。他には松平松井氏、松平大給氏、松永久秀、藤堂氏、椎名氏、高安氏などが使用しました。

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9位柏紋

丸に三つ柏(柏紋)について解説!由来や意味・種類・戦国武将まとめ

柏はブナ科の落葉高木で、古代から神への供物として食物を盛る器代わりとして使用されてきました。

柏は「神聖な木」として見られるようになり、やがて家紋として使用されるようになります。柏紋は約500種もあり多様なバリーエションがあります。

10位目結紋

目結紋 丸に隅立て四つ目紋(目結紋)について解説!由来・種類・戦国武将と有名人まとめ

目結とは、布を染める時に布を糸で縛り、染料に浸しても染まらずに白く残る部分を指します。 平安時代に文様として人気となった後、鎌倉時代に家紋に転じて多用されました。江戸時代には、「鹿子斑」や「鹿子染」とも呼ばれています。

目結紋はこれを図案化したもので、正方形の中に一つ小さな穴が空いた姿で描かれています。一つのみ描かれることは少なく、複数の目結によって構成された紋が多数あり、三つ目、隅立て四つ目、など様々です。

近江源氏の佐々木氏が四つ目結を家紋に用いたことで全国的に広まったとされています。江戸時代には大名家や旗本を問わず、あらゆる家で使用されました。飯田氏や椎名氏が代表的な使用者です。

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まとめ

10大家紋と実際の家紋人気ランキングについてご紹介しましあたが、いかがでしたでしょうか?

10大家紋はそのままそっくり占有率と同じではなく、茗荷紋と沢瀉紋が脱落していることがわかりました。使用率の違いは微差ですが、完全に一致はしていなかったのです。

是非ご自身や周りの方の家紋についても調べてみてください。家紋に親近感が湧いて面白いですよ。

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