貝にアニサキスは出る?寄生虫は何がいる?食中毒･貝毒を持つ種類は?

あさりやしじみ･はまぐりなど貝類には様々な種類がありますが、貝に寄生虫のアニサキスはいるのでしょうか？アニサキスを生きたまま食べると激しい食中毒症状を起こしますが、貝は安全なのでしょうか？今回は、

これらのテーマについて紹介いたします。

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貝にはアニサキスがいる？

海に生息する魚などの魚介類には、食中毒症状を引き起こす寄生虫『アニサキス』が付着していることがあります。アニサキスを含む魚には数多くの種類がありますが、貝類にアニサキスはいるのでしょうか？

結論からお答えすると、 『貝類にアニサキスは寄生していません！』 貝にアニサキスがいない理由は、一体なんなのでしょうか？

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貝にアニサキスがいない理由

貝類にアニサキスがいない理由は、その食性にあります。アニサキスは海に生息する小さな寄生虫で、クジラやイルカなどの体内で生まれます。アニサキスの始まりは卵の状態で、クジラやイルカの排泄物と共に海に放出されます。

その後、アニサキスは海中で幼虫のような形状に羽化します。この時点でのサイズは大きくても長さ3cmほどです。その小さなアニサキスの幼虫は最初の住処として甲殻類などの動物プランクトンに寄生し、そこから生まれる食物連鎖によって寄生を繰り返します。

アニサキスが寄生している小さな甲殻類を小魚が食べ、その小魚を大きな魚が食べ…その魚を私たち人間が食べることによって、アニサキスによる食中毒を発症することとなります。

プランクトンをエサとする二枚貝や、その二枚貝やゴカイ類などを食べる肉食の巻貝なども含め、総じて 貝類にはその食性からアニサキスはいないと言える のです。

貝につく寄生虫には何がある？

アニサキスは寄生しない貝類ですが、貝の種類によっては別の寄生虫がいることがあります。貝に見られる寄生虫の種類と、寄生する貝はこちらです。

貝類に高確率で寄生している可能性のある寄生虫は、主にこの2つです。それぞれの詳しい特徴について見てみましょう。

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サザエノハラムシ

ほぼ100%のサザエに寄生していサザエノハラムシは、サザエの口腔内に寄生し生息しています。5mmほどあるので目視でも確認することができるため、間違って食べてしまうことはないでしょう。万が一食べてしまっても、人に寄生したり食中毒となったり、 人にとって害となるものではないので安全な寄生虫 です◎

• 大きさ…………5〜8mmほど
• 寄生場所………サザエの口の中
• 食中毒の有無…無し

カイヤドリウミグモ

カイヤドリウミグモは、海洋性節足動物のウミグモ目に属する動物です。陸に生息する蜘蛛のように足が長いことが、この名前の由来となっています。

大きさは1mmから大きくても10mmほどで、あさりやマテ貝などの貝類に寄生して生息しています。体液をエサするため、『海の吸血鬼』とも言われています。寄生された貝類は死んでしまうため、ここ近年カイヤドリウミグモによるあさりの被害が増えています。

カイヤドリウミグモに寄生された貝類は死んでしまいますが、 万が一人が食べてしまっても食中毒などになることはなく、特に害はありません 。また、人の体内で寄生することもないので人にとっては無害の寄生虫です。

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貝類特有の貝毒とは？

ここで、貝毒について詳しく解説していきたいと思います。貝毒は、はまぐり･ホタテや牡蠣･アサリ･しじみ･ムール貝などで起こり得る食中毒です。

貝毒の特徴

二枚貝が食べる可能性のある有害なプランクトンは毒性を持った植物プランクトンで、「貝毒プランクトン」と言われています。しかし、 この貝毒プランクトンは常に発生しているわけではなく、海中の環境などによって発生する ものです。

その貝毒プランクトンを食べた貝は毒性を持ち、私たち人間が食べると食中毒症状を引き起こします。

貝毒の食中毒症状

日本国内で発生しやすい貝毒は「下痢性貝毒」と「麻痺性貝毒」の２種類で、それぞれ原因となるプランクトンに違いがあります。

難しい名前ですが、これらのプランクトンによって貝毒は起こります。麻痺性貝毒にはフグの毒に匹敵するほど強いものもあり、神経筋肉系を刺激して強い麻痺症状を発症します。また、下痢性貝毒は消化器系への刺激が強く下痢などの症状を発症します。

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症状が出るまでの時間

貝毒による食中毒となる場合、食後30分には症状が出やすい傾向があります。

加熱すれば大丈夫？

残念なことに、貝毒の毒性は熱に強く、茹でる・焼く・煮るなどあらゆる加熱調理をしてもなくなるものではないのです。

貝毒の対処法

都道府県では有害プランクトンの発生状況を定期的に調査し、二枚貝について、都道府県や生産者により定期的な貝毒検査が行われています。そのため市販の貝類で貝毒による食中毒を起こすことはほとんどありません。

まとめ

貝類には危険なアニサキスは寄生していませんが、別の寄生虫がいたり貝毒という食中毒を持つものもあります。市場に出回っている貝類は安全なものがほとんどですが、自分で獲りに行く場合は安全性の有無がわからなので注意しましょう！

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