ホッケの寄生虫アニサキス･シュードテラノーバ!刺身は食中毒が危険?干物は?

ホッケは干物にして焼き魚として食べるのが一般的ですが、いくつか食中毒を起こす寄生虫が寄生していることがあります。生で食べると危険な寄生虫ですが、干物の場合は安全なのでしょうか？今回は、

これらのテーマについて紹介いたします。

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ホッケってどんな魚？

特徴

“ホッケ”はアイナメ科ホッケ属に属する魚で、体長50cmほどにまで成長します。以前は大量に獲れる魚で安価でしたが、昔に比べて収穫量が減り価格は上がりました。

ホッケにはいくつかの呼び名があり、大きさによって名前が変化します。

上記は小さいサイズから大きなサイズになるまでのホッケの呼び方ですが、あまり浸透しているものではなく、「ホッケ」として呼ばれることがほとんどです。

ホッケの食べ方としては開いた干物が一般的ですが、新鮮なものであればお刺身として食べることもできます。ホッケのお刺身は希少価値が高く、産地である北海道に行けば食べることができるようです。

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旬の時期

ホッケは1年を通して獲ることができる魚ですが、中でも5〜7月のホッケは脂がのっていて美味しいと言われています。ホッケの産卵期は秋で、産卵期前の夏のホッケは身が厚くなっています。

生産地

ホッケの生産地は北海道で、全域で獲ることができます。全国生産量のほぼ100%を北海道産が占めており、それ以外の地域でホッケ漁はあまり行われていません。

北海道以外では秋田県･青森県･新潟県などの東北地方でも水揚げされていますが、全体の1%に満たない少量となっています。

ホッケにはどんな寄生虫がいる？

ホッケは加熱した料理が多く、生で食べることは珍しい魚ですが、もしも生食する際に気になるのが“寄生虫”です。

寄生虫は魚が死んでも内臓部分や筋肉部分に寄生したまま生きていることが多く、そのまま食べると食中毒を起こす原因となることがあります。 生焼けの場合も寄生虫が生き残っている可能性があるので、注意が必要 です。

ホッケには、どんな寄生虫が潜んでいる可能性があるのでしょうか？

ホッケには、“アニサキス”と“シュードテラノーバ”という寄生虫が寄生している可能性があります。アニサキスに関しては、食べると激しい腹痛･嘔吐･下痢などの 食中毒症状を引き起こす危険な寄生虫として有名 です。

 シュードテラノーバもアニサキスの仲間 で、同じく体内に入ると食中毒症状を引き起こします。アニサキスもシュードテラノーバも、予防法は同じです。詳しくは記事の後半で解説しています。

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ホッケのどんな食べ方･料理法が危険？

アニサキスは、魚が死んでいてもアニサキスを生きた状態で食べると下痢や腹痛などの食中毒症状が現れます。ホッケは焼き魚など加熱調理して食べるのが一般的ですが、非常に鮮度の良いものは生で食べることもできます。危険なホッケの食べ方はこちらです！

幻のホッケのお刺身

ホッケのお刺身はあまり見かけませんが、お刺身としては 鮮度が非常に高いホッケのみで食べることができます 。ホッケの産地である北海道では、お刺身として食べることができるお店もあります。

昆布締めに寄生虫はいる？

ホッケの昆布締めは、一度冷凍処理したものであればアニサキスが死滅しているので問題ありませんが、一度も冷凍していないそのままのホッケを使用する場合はアニサキスが潜んでいる可能性があります。

干物は安全？

ホッケといえば干物ですが、干物は乾燥させている時点でアニサキスなどの寄生虫は死滅してしまいます。乾燥状態では生きることができないので、ホッケに関わらず干物は安全と言えます◎

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シュードテラノーバとはどんな寄生虫？

ホッケに寄生している可能性のあるシュードテラノーバは、食中毒となる寄生虫として有名なアニサキスの仲間です。

生きた状態で食べてしまうと、食後2時間〜10時間後に腹痛･下痢･吐き気･嘔吐･蕁麻疹などの食中毒症状を引き起こします。 予防法に関してはアニサキスと同じ なので、後ほど合わせて解説しています。

見た目･大きさ

シュードテラノーバはアニサキスよりもやや大きい糸状の見た目で、色は茶褐色をしています。

寄生している魚介類

シュードテラノーバは、ホッケ以外にもアンコウ･イカ･ホッケ･マンボウ･オヒョウ･タラなどの魚介類にも寄生しています。また、アザラシやオットセイの体内にも寄生します。

アニサキスはどんな寄生虫？

魚の体内に潜んでいる寄生虫の中でも代表的なものは“アニサキス”です。アニサキスが人間の体内に入ると様々な食中毒症状を起こすわけですが、そもそもアニサキスはどんな特徴を持つ寄生虫なのでしょうか？

アニサキスとは？

アニサキスは海に生息する小さな寄生虫で、クジラやイルカなどの体内で生まれます。アニサキスの始まりは卵の状態で、クジラやイルカの排泄物と共に海に放出されます。

その後、アニサキスは海中で幼虫のような形状に羽化します。この時点でのサイズは大きくても長さ3cmほどです。その小さなアニサキスの幼虫は最初の住処として甲殻類などの動物プランクトンに寄生し、そこから生まれる食物連鎖によって寄生を繰り返します。

アニサキスが寄生している小さな甲殻類を小魚が食べ、その小魚を大きな魚が食べ…その魚を私たち人間が食べることによって、アニサキスによる食中毒を発症することとなります。

アニサキスの色は半透明の白色で、幼虫のサイズは2〜3cmの糸状なので、気づかず食べてしまうことも多いです。

魚など宿主の体内では成虫に成長しますが、人間の体内はアニサキスにとって環境が合わないため成虫にはならず、1週間以内に死滅します。しかし、その際アニサキスが胃や腸内の粘膜に潜り込むことによって激しい激痛などの食中毒症状が起こります。

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アニサキスの見つけ方｜目視は可能？

アニサキスは半透明の白色なので見にくいですが、大きさは幼虫でも長さ2〜3cmなので目視で確認することはできます。白身魚の場合は色が同化しているので発見しにくいですが、赤身魚であれば目に付くことが多いです。

アニサキスの発生率が多い部位

アニサキスの発生率が多い場所･部位は下記になります。アニサキスが寄生しやすい魚を捌く時は、この部位に注意してみてください。

1. 内臓　
2. 筋肉の部分
3. 卵

アニサキスは魚の内臓部分を好んで寄生します。付着したら魚の体液をエサとして住み着くのですが、これは寄生している魚が生きている時の寄生場所です。その魚が死ぬと、アニサキスは魚の筋肉部分に移動していきます。

私たちは魚の内臓を生で食べることはないので魚が新鮮なうちはアニサキスを食べずに済むことが多いですが、 魚が死んでから時間が経っていると私たちが食用としている魚の筋肉部分に移動しているので、食べてしまう可能性が上がる のです。また、魚の卵に寄生していることもあります。

なぜアニサキス(寄生虫)を食べると食中毒になるの？

なぜ食中毒になるの？

アニサキスによる食中毒は、みぞおちや腸の激しい痛みや嘔吐を生じます。これはアニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こすからです。

どんな症状になる？何時間後から症状がでる？

アニサキスが胃の粘膜に刺入した時はみぞおち辺りに激しい痛みを生じ、腸の粘膜に刺入した時は下腹部に激しい痛みを生じします。痛みが出るのは主に胃・腸ですが、そのほとんどが胃のケースであることが多いです。

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アニサキスの症状が出る確率はどのくらい？

アニサキスの症状が出る確率は、あるレポートによると 『1,000万円の宝くじが当たる確率と同じくらい』 と言われています！

その理由というのは、アニサキスによる食中毒の年間発生件数と全国民が1週間に1度お刺身を食べると仮定して計算した数値です。診療報酬明細書から計算した年間のアニサキス発生件数は、約7,000件にも及ぶと言われています。

寄生虫(アニサキス)から確実に予防する6つのステップ

食べると激しい腹痛や下痢などの食中毒症状を引き起こすアニサキスですが、確実に予防できる方法はいくつかあります。予防するための6つのステップは下記になります。

アニサキスによる食中毒を起こさないポイントは、主に鮮度･加熱･冷凍です。アニサキスは加熱や冷凍すれば死滅し、死滅したものは食べてしまっても体に害はありません。

新鮮な魚を食べるに越したことはないお刺身やお寿司ですが、一度冷凍することでアニサキスが死滅するので安全に食べることができます。また、アニサキスが死滅する加熱温度が決まっているので生焼けにも注意が必要です。

確実にアニサキスを殺す2つの方法には

確実にアニサキスを殺すには冷凍と加熱処理が確実です。

冷蔵庫の温度・低温調理には要注意

冷凍と加熱処理で確実に撃退することが可能ですが、以下の2点の注意が必要です。

1. 家庭用の冷蔵庫・冷凍庫ではアニサキスが死ぬくらいの温度にならないので死滅しない
2. 流行りの低温調理は温度が足りずアニサキスが死滅しないので注意！

食中毒などにならないためにも確実な対策をしておきましょう。

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アニサキスを食べてしまった後の対処方法

まずは病院で内視鏡検査を！

アニサキスによる食中毒が起きて病院に行った場合、どの消化器官に刺さっているのか内視鏡検査が行われます。粘膜に刺入していることが激しい痛みの原因であるため、アニサキスを取り除く処置をされることが多いでしょう。

軽度で病院に行かない場合

アニサキスによる食中毒は、場合によっては病院に行かなくても良いことがあります。

まとめ

ホッケには、アニサキスやシュードテラノーバといった危険な寄生虫が潜んでいる可能性がありますが、ホッケを生食できるのは非常に鮮度の高い場合のみです。基本的には加熱調理するのが一般的で、寄生虫は死滅するので安心しましょう。

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