うどは生でも食べられる?食べ方・レシピ・アク抜き・下ごしらえは?

うど」という山菜を、みなんさんは食べたことがありますか?なかなか見かけることの少ない山菜ですが、苦味と食感が美味しい季節の食材です。どんなうどは、生でも食べることができるのでしょうか?家庭で調理する際の下ごしらえなど、メジャーな食材ではないだけに、よく知らないという方も多いのではないでしょうか?今回は、

  • うどの味や生産量は?
  • うどは生でも食べられる?
  • うどはアク抜きが必要?下ごしらえ
  • うどの保存方法と食べ方・レシピ

これらのテーマについて紹介いたします。

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うどってどんな野菜?

学名 Aralia cordata
分類 ウコギ科タラノキ属
原産地 日本
おいしい時期 3月

うどは元々山野に自生していました。それが平安時代になると貴族たちから好まれるようになり、やがて江戸時代後期に広く普及したとされています。

現在は東京の西部である多摩地区でも栽培されており、「東京うど」という名前が付けられています。光の無い「室(むろ)」と呼ばれる地中3mほどの深さで栽培するのが特徴です。収穫してから徐々にアクが強くなるので早めに消費したい野菜でもあります。

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どんな味?

うどの味は、どんな野菜とも味が違うので表現するのは難しいですが、生の食感はシャキシャキ、ほろ苦い味と独特な香りがあります。山菜と同じような感覚です。

うどの栄養素

水分量の多いうどですが、疲労回復効果のある栄養素も含まれています。

  • アスパラギン酸:アスパラギン酸の働きは、アンモニアの分解の働きや代謝によって出来た乳酸をエネルギーへ変換する助けを担います。カリウムとマグネシウムの吸収を助ける働きがあるため水分のむくみ改善効果もあり、セットに摂ることがおすすめです。人間の舌が感じる旨味の元のアミノ酸です。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
  • 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
  • 食物繊維:食物繊維は、植物の細胞壁を構成する、人間の消化酵素では消化できない成分とされています。食物繊維は、植物しか作り出すことしか出来ず、水に溶けるか溶けないかで種類が分かれます。人間の腸内環境を整える免疫力改善等の働きがあります。

生産量

うどの生産量は、栃木県が700t以上で全体の約4割を占めています。次いで2位は群馬県、3位は秋田県と続きます。東京の多摩地区でも「東京うど」が栽培されているものの、生産量は6位で2.80%と、全体で比較するとかなり低い数値となっています。(※2018年度)

順位 都道府県 収穫量 割合
1位 栃木県 715t 43.40%
2位 群馬県 443t 26.90%
3位 秋田県 163t 9.90%
4位 青森県 73t 4.40%
5位 埼玉県 48t 2.90%
6位 東京都 46t 2.80%

生息地

自生しているうどの生息地は、山間部の水気のある崖や斜面によく生えています。水気のある場所を好んで生えるので、川辺や雪渓などの下にも多く生えるようです。

うどは生でも食べられる?

うどは生でも食べられる山菜です!薄くスライスしてお刺し身風に食べたり、酢味噌と和えるなど生うどのアレンジ料理は沢山あります。生のうどはシャキシャキとした食感で、苦味の中にもスッキリとした味わいが広がります。

生うどを使ったアレンジレシピは、記事の後半で紹介していますので是非チェックしてみてくださいね。

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うどのアク抜きと下ごしらえ

うどを調理する前には、どんな下ごしらえが必要なのでしょうか?アク抜き方法を中心に、うどの下処理についてご紹介します。

うどの下ごしらえ

うどはアクが強い山菜なので、調理前にアク抜きをすると良いです。その方法はこちら▼

  1. うどの皮を厚めに剥く
  2. お酢を入れた冷水に入れて10分ほど放置する

たったこれだけの方法で、うどのアクを抜くことができます。 お酢を入れる理由は、うどの色を変色させないため です。お酢無しの冷水にうどを浸けた場合、酸化して表面が茶色くなることがあります。

レンコンやナスなどのアク抜きの際にも、同じように酢水に浸けることで変色を防ぐことができますよ。

お酢がない時は?

お酢がない時は、そのまま冷水に浸けてもOKですが、代わりにレモン汁やポン酢など、酸性の調味料を入れても大丈夫です。

あく抜きしないのはアリ?

「うどをあく抜きしないのはアリ?」と思った方、 実は料理によってはあく抜きの必要はありません 。あく抜きが必要なのは生でうどを食べる時がメインです。

うどを天ぷらにしたり油で炒める時は、 クロロゲン酸というポリフェノールの一種であるアク成分を油がコーティングしてくれるので、アクによる苦味やえぐみが緩和される のです。

  • クロロゲン酸:クロロゲン酸は抗酸化作用で活性酸素を除去し、がん細胞の発生の抑制や、体内に入ると脂肪の吸収を抑えてくれます。そのため、ダイエット効果が高く、摂った後に運動することでより効果を上げることができます。血糖値の上昇を抑制する栄養素です。

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うどの保存方法は?

うどってどんな風に保存すれば良いの?保存期間は?とお困りの方はコチラを参考にしてみてくださいね。

うどの常温保存

うどは涼しい場所を好む上、日光に当たるのはNGです。そのため常温での保存は避けましょう。

うどの冷蔵保存方法

冷蔵する場合は、こちらの手順で保存してみましょう。ポリフェノール(アク)による変色が起きやすいので酢水に浸ける工程を忘れずに!

 ほどよい長さにカットする

 酢水に5分ほど浸ける⇒切り口の変色防止

 湿らせたキッチンペーパーに包みラップをする

うどの冷凍保存

冷凍保存する場合はアク抜きをしてから保存しましょう。

 ほどよい長さにカットする

 少量の酢を入れたお湯で3分茹でる

 ラップに包み密閉袋に平たく入れる

冷凍は冷蔵よりも変色しづらく、長期間保存することができるのでオススメですよ。うどは傷みやすい野菜なので購入後早めに下処理してしまいましょう。

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生うどの食べ方・レシピ

うどを使った生うどレシピや、おすすめの食べ方をご紹介します。うど料理にはあまり馴染みがない方も多いかもしれませんが、健康にも良いので是非いろいろなうどレシピに挑戦してみましょう。

きんぴら

引用:cookpad

うどのシャキシャキした食感を活かして、きんぴらにするとちょっとした副菜として重宝します。こちらはゴボウとうどを合わせた食物繊維たっぷりきんぴらです。うどには食物繊維が豊富に含まれており、便秘の解消や予防・整腸効果などを期待することができます。

酢味噌

シンプルながら美味しいのがうどのお刺身。購入から日数が経つとアクが強くなってくるので、新鮮なうちの消費方法としてオススメです。醤油のみの簡単な味付けでも美味しく、お酒のお供にぴったりです。

天ぷら(茎も皮も)

うどと言えば天ぷらがオススメ料理。うど特有の風味が香り、葉の部分まで食べることができます。うどんや蕎麦の付け合わせにいかがでしょう?

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まとめ

うどは生でも食べられる?下ごしらえやアク抜き」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

この記事をまとめると

  • うどは生でも食べられる!生うどを食べる際は酢水に浸けてアク抜きを
  • 油調理する場合は、アク成分を油がコーティングしてくれるのでアク抜き不要

うどはなかなか食べる機会がない山菜かと思いますので、旬の時期には是非うど料理を家庭で堪能してみてくださいね。

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