いちじくは妊娠中(妊婦)でも食べられる!ドライフルーツの漂白剤は大丈夫?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“いちじく”は妊婦さんでも食べられるのでしょうか?妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。

  • いちじくが妊娠中に食べても大丈夫?
  • いちじくが含む主な栄養素
  • 妊娠中でも安全おいしいレシピ
  • ドライいちじくはもっと凄い!

これらのテーマについて紹介いたします。

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いちじくってどんな食べ物?

学名 Ficus carica
分類 クワ科イチジク属
原産地 アラビア半島
仏名 figue
別名 蓬莱柿(ほうらいし)、唐柿(とうがき)
おいしい時期 8月〜11月

いちじくの歴史は6000年前、アラビア南部が原産地です。小古代ローマの代表的な果物でもあり、日本ではペルシャ・中国を経由して長崎に伝来しました。

食用としている部分は「実」ではなく「花」にあたる部分で、プチプチとした種の食感が特徴的です。現在の日本の生産量NO.1は愛知県となっており、夏から秋にかけた時期に旬を迎える果物です。

皮ごと食べられる?

いちじくの皮って食べられるの?」と思う方もいるのではないでしょうか?いちじくの皮には毒性が全く含まれておらず、食べることができます。

いちじくの皮には、 ポリフェノールや食物繊維 が含まれているため、丸ごと食べた方が健康に効果的です。

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いちじくは妊娠中にオススメ食材!

いちじくは、妊娠中にオススメの食材です!その理由には、いちじくに豊富に含まれる“食物繊維”“葉酸”“カリウム”があります。

妊娠中の便秘に食物繊維

いちじくには、水溶性食物繊維の“ペクチン”が豊富に含まれており、便秘解消効果があります。

妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。

妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材を摂ること」 があります。

いちじくには食物繊維が豊富に含まれているので、妊娠中の便秘解消にオススメの果物となっています♩

葉酸は非妊娠時の2倍以上必要

いちじくに含まれる葉酸は、ビタミンB群に分類される栄養素の一つで妊娠前から摂取したい栄養素とも言われています。 妊娠初期の活発な細胞分裂のサポートをしたり、DNAの合成など胎児の発育に大きく関係する ためです。

非妊娠時の2倍以上の葉酸が必要となるため、サプリでの補給もすすめられています。

カリウムは悪阻(つわり)と関係アリ!

ミネラルの一つであるカリウムは、妊娠すると胎盤や胎児に多く取り込まれるのですが、 体内のカリウム量が減ると、つわりが酷くなる と言われています。

また、カリウムは体内の塩分量を調整して尿と共に排出する働きがあるため、むくみ改善にも効果的です。妊娠後期は特に足や指がむくみやすいので、カリウムを含む食べ物は妊婦さんにオススメなのです◎

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いちじくに多く含まれる主な5つの栄養素

いちじくには、強い抗酸化作用を持つビタミンEや、女性に必須な葉酸、お腹の調子を整えるペクチンなどの食物繊維が豊富に含まれています。また、カリウム・亜鉛・鉄分などのミネラル類もバランスよく含まれています。

  • ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
  • 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
  • ペクチン(水溶性&不溶性):ペクチンは、植物の細胞壁に含まれている多糖類で、砂糖やさんを加えることでゼリーの様なとろみに変化します。水溶性と不溶性の2種類に分類することができ、主な働きは便秘・下痢の解消、コレステロール値、血糖値を下げる栄養素です。
  • 亜鉛:亜鉛は、酵素の材料だけではなく、タンパク質や核酸の代謝に大きく関わるミネラルです。細胞分裂に関わるため舌や髪の毛の維持に多く使われます。皮膚や粘膜の維持にも欠かせないため、不足しがちなミネラルの一つです。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。

食べ過ぎるとどうなる?

いちじくには健康効果のある栄養が含まれているため、できるだけ沢山食べなければ!と思ってしまうかもしれませんが、食べ過ぎると副作用が出ることも。

何事も節度が大切なので、1日の量は増やさず、適量を毎日コンスタントに食べるようにしましょう。いちじくの食べ過ぎによる副作用には、このようなものがあります。

  • 消化不良
  • 下痢・腹痛
  • 肥満

アレルギーはある?

いちじくによるアレルギー症状にはどのようなものがあるのか、詳しい症状を見ていきましょう。アレルギー症状はある日突然発症することもあるので、これまでいちじくを食べても問題のなかった方でも、今後発症する可能性はあります。

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妊娠中でも安全おいしいいちじくのおススメレシピ

妊娠中でも安全でおいしいいちじくレシピをご紹介!ツワリ中はさっぱりしたものが食べたくなりますが、いちじくはみずみずしいので食べやすく、ドリンクへのアレンジもできるのでオススメです。いちじくで作りたい、妊娠中にオススメレシピをご紹介いたします。

スムージー

バナナをベースとし、いちじくや牛乳・豆乳などを入れてスムージーにすると、1杯でも栄養満点ドリンクになります。バナナにも食物繊維が豊富に含まれており、更にエネルギー源となるので、妊娠中の栄養補給にぴったりです。豆乳で作ればたんぱく質も摂ることができます◎

ここがPOINT
  • 豆乳を入れることでたんぱく質も摂取!
  • バナナをベースにすることで食物繊維アップ!

ヨーグルトにのせて

いちじくとヨーグルトの組み合わせはよく合います◎ ヨーグルトに含まれる乳酸菌にも便秘解消効果があるので、妊娠中の便秘解消レシピとしてもオススメです。

ここがPOINT
  • ヨーグルトの乳酸菌効果で妊娠中の便秘解消!

ドライいちじくはもっと栄養豊富!

生のいちじくの水分量は約85%と高く、ドライいちじくにすると水分が抜けるので栄養素がぎゅっと凝縮します。食物繊維は1.6倍、カルシウムは2.2倍など、各栄養素の含有量がアップするので、ドライいちじくを食べるのもオススメです。

漂白剤には注意

いちじくを始めとするドライフルーツには、『漂白剤』が使用されていることがあります。原材料名を見ると、“漂白剤(亜硫酸Na)”と書かれているものです。亜硫酸Naには、食材の色を良くする効果・殺菌効果・酸化防止効果などがあります。

漂白剤は、妊娠中でも過剰摂取しなければ特に問題はありません。ですが、食品添加物の一つなので気になる場合は有機ドライフルーツなど、オーガニックドライフルーツを選ぶようにしましょう◎

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • いちじくは妊娠中にオススメの果物!
  • いちじくに含まれる葉酸:妊娠前から必要な栄養素&胎児の形成をサポートする
  • いちじくに含まれるカリウム:つわり症状の軽減&むくみ改善に効果的!
  • いちじくに含まれる食物繊維:妊娠中の便秘解消に効果的!

いちじくには、妊娠中に必要な葉酸も含まれているので、妊婦さんは積極的に摂って良い果物となっています。飲み物にアレンジしたりヨーグルトにのせたり、食べやすいお好みの方法で取り入れてみてくださいね。

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