おでんの食中毒(ウェルシュ菌)に注意!症状を解説!カビの繁殖で腐りやすい?

色々な具材を煮込むだけのお手軽おかずな「おでん」。寒い冬の季節はもちろん、夏に食べても美味しい食べ物です。大きな鍋にたくさん作っておいて、2日目のさらに味が染みたおでんが好きな方も少なくないはずです。

ですが、次の日見てみると昨日のおでんと様子が違う…と感じたことはありませんか?意外(?)にも、おでんは腐りやすいのです。

ということで、今回は…

  • おでんが腐ったらどうなる?
  • 腐りやすい条件は?
  • ウェルシュ菌って?
  • 食中毒について
  • おでんで食中毒にならないために
についてご説明いたします。

スポンサードリンク

おでんは腐りやすい!

なんとなく、お鍋って日持ちするイメージがありませんか?次の日も温めて食べれるからと、楽したい時の1品料理に最適です。ですが、実はおでんの具や環境が、腐ってしまう要因の宝庫なのです。

おでんが腐ったらどうなる?

食べ物が腐ると、当然見た目や匂いに変化があります。おでんが腐った場合、下記のようになるので腐ったかどうか迷った時の参考にしてみてください。

見た目 匂い

・小さい気泡がある

・汁に白い膜が張る

・具から糸を引く

・とろみがある

・酸っぱい匂い

・発酵された匂い

・美味しく思えない匂い

腐りやすい条件は?

具沢山なおでんですが、その具自体が腐りやすい条件を持っていることがあります

例えば、

  • こんにゃく・大根・・・水分量が多く腐りやすい
  • じゃがいも・・・でんぷん質は細菌が入りやすい
  • 練り物・・・油やタンパク質が多く細菌が増殖しやすい

と、これだけ腐りやすい具が入っています。

また、腐りやすい条件として常温保存があります、菌は25℃前後が大好きなので、冬だからといって暖房がついた部屋にそのままにしておいたり、次の日温め直すからといってコンロの上に出しっぱなしだと菌がどんどん作られてしまいます。

日持ちはどれくらい?

常温保存は温度が5℃以下なら2~3日、5℃以上なら1~2日が目安です。常温保存するのなら作ったその日に食べきるようにしましょう。

気温の低い冬なら、火を通せば2~3日くらいは常温でも大丈夫な場合もありますが、夏場は火を通しても直ぐに傷んでしまいますので常温保存はおすすめできません。

スポンサードリンク

おでんの食中毒について

細菌,ウィルス,風邪

おでんは、食材が腐ってしまうこと以外にも、食中毒に気をつけなければいけません。特におでんのような大鍋・煮込み料理には、ウェルシュ菌が発生しやすくなります。食中毒になれば体に大きく負担がかかるのでより注意が必要です。

ウェルシュ菌とは

ウェルシュ菌とは、人間や動物、土や水の中など自然界にどこにでも生息する細菌です。空気のない暖かいところが大好きで、菌が作られ始める段階ですでに強く、加熱しても死なず急速に増殖していきます

ウェルシュ菌による食中毒は「給食病」とも言われ、お鍋料理は特に、調理中も鍋底に空気を入れるため、よくかき混ぜるようにしましょう

食中毒の症状・事例は?

食中毒の症状はその菌によって様々ですが、大体は、腹痛・吐き気・嘔吐・下痢・発熱などです。菌によっては呼吸困難になったり、小さなお子さんや疾患のあるお年寄りの方は症状が重くなってしまうことがあります。

事例が多いのは、学校給食や飲食店での集団食中毒で、その多くはノロウイルスです。家庭でも、おお鍋料理の他に、お魚のお刺身での食中毒の事例が多いことがわかっています。

ちなみに
ウェルシュ菌は水溶性の下痢と腹痛が主で、発熱はほぼないです。

治るまでの期間は?

治るまでの期間も菌によりそれぞれですが、大体は2〜3日ほどで回復が見られます。家畜などから発生するカンピロパウダー菌は、長くて1週間かかることがあります。基本的に、菌を体から排出されるまで待って回復していきます。

ちなみに
ウェルシュ菌の潜伏期間は6〜18時間です。

スポンサードリンク

おでんで食中毒にならないために

お鍋一つでたくさんの量を作ることができるので人数が多い日に助かるおでんですが、大量に作る時に発生しやすいのがウェルシュ菌です。食べ物の見た目ではわからないことがあるということや、症状が軽く食中毒になったことに気づかない場合がありますが食中毒にならないに越したことはありません。

注意すべき点を押さえておきましょう。

消毒の徹底

料理をする手には、様々な菌がついています。外から持ってきたものだけでなく、料理中に触った材料からも菌が付きます。料理前はもちろんのこと、肉や魚、卵を扱った後もしっかり除菌しましょう。まな板や包丁も同じです。

低温保存

熱を冷ましてから冷蔵庫へ入れるのが冷蔵保存の基本ですが、その熱を冷ましている間に菌は増えていきます。保存するときは、早めに鍋からおろし容器に小分けにして入れ、素早く冷やして冷蔵庫で保存します。

冷却時は菌が休息状態になります。ですが、少しづつ増殖してしまうので、早めに食べてしまいましょう。

加熱処理

ほとんどの菌は、加熱により死滅します。なので、食べる前には必ず再加熱が必要です。

ですが、ウェルシュ菌の場合は加熱をしても死滅しないので、調理中に菌を繁殖させないことがとても大切です。調理中は、鍋底まで混ぜて菌が好む環境を作らないようにしましょう。

お弁当は腐りやすい?

おでんは非常に腐りやすい食材ですのでお弁当にはあまり向きません。特に夏場のお弁当ではおでんを入れるのはナンセンスですね!水分が多いものは細菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまうので、おでんなどの煮物を夏場のお弁当のおかずにいるのはNGです。

例えばおでんをスープジャーなどに入れて夏場もっていっても良いのでは?と思う方もいるかもしれません。確かにスープジャーの中に入れておけば保温効果もありますし、他の食材に水分がうつることがないので食中毒は引き起こしにくそうに思うかもしれません。

しかしそもそも夏場におでんを作るということ自体が少し危険な行為であり、あっという間にウェルシュ菌が発生してしまう可能性があります。

スポンサードリンク

まとめ

今回のお話をまとめると…

この記事をまとめると

  • おでんが腐ると、気泡や白い膜、粘りや酸っぱい匂いがする
  • おでんの具は腐りやすいものが多い
  • 菌は25℃が好き
  • おでんはウェルシュ菌が発生しやすい
  • 料理前、料理中、料理後の消毒の徹底
  • 素早く冷まし、冷蔵庫で保存する
  • 再加熱で菌を死滅させる

まだ暑さが残るこの季節。食中毒には特に気をつけなければいけません。また、寒くなってからも油断せず、おでんなどのお鍋料理は、ウェルシュ菌という強い菌に気をつけましょう。

スポンサードリンク