妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“カルボナーラ”は妊婦さんが食べてもいいのでしょうか?
カルボナーラに含まれるチーズや、加熱していない卵は控えた方が良いと言いますが、どんな危険性があるのでしょうか?今回は、
- 妊娠中でもカルボナーラは食べられる?
- 生卵は食べていけない?
- 粉チーズは食べられる?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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カルボナーラは妊娠中に食べても大丈夫?
カルボナーラは、妊娠中でも食べられる料理です。しかし、カルボナーラには生卵をそのままのせたものや、粉チーズを使うものもあります。生卵は妊娠中控えた方が良いと言われますが、しっかり加熱すれば問題ありません。
生卵を妊娠中控えた方が良い理由
生卵には、“サルモネラ菌”が付着・混入していることがあるため、妊娠中は加熱調理が必須です。 サルモネラ菌は卵の中身や殻に付着 しています。
食中毒を起こした場合、直接胎児には影響しませんが、繰り返す下痢によって子宮収縮を起こし、早産や流産リスクが上がる原因となります。
生卵を使った料理には、卵かけご飯(TKG)やすき焼きなど美味しいものが多いですが、妊娠中はリスク回避のため控えるようにしましょう。
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卵の栄養成分と妊婦さんへの効果
卵には食物繊維とビタミンC以外のほとんどの栄養素が含まれており 、その栄養価の高さから『完全栄養食品』と言われています。卵には“タンパク質”が豊富に含まれており、妊娠中の体つくりをサポートします。卵1個当たりには、6.2gのタンパク質が含まれています。妊娠中にはどのくらいタンパク質を摂れば良いのか、詳しい数値についてみてみましょう。
妊娠中期以降はタンパク質量を増やして
タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素ですが、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。
- 妊娠前の成人女性…50g/1日
- 妊娠初期…50g/1日
- 妊娠中期…60g/1日
- 妊娠後期…75g/1日
妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。
妊娠中に卵を食べるとアレルギーやアトピーになる?
“妊娠中に卵を食べると、赤ちゃんが卵アレルギーやアトピーになる”と言われることがありますが、これらに科学的根拠はありません。 卵は妊娠中でも安心して食べることができます◎
お腹の赤ちゃんへの影響を考えて妊娠中に卵を食べるのを控える方もいるようですが、妊娠期に卵を控えてもアレルギーやアトピーの発症を防ぐことには繋がりません。卵には栄養素が豊富に含まれているので、積極的に食事に取り入れたい飲料です。
しかし、妊婦さんが卵を食べる時は、加熱することが必須です。生卵は控えた方が良いとされています。その理由について詳しく見てみましょう。
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妊娠中でも粉チーズは食べられる?
カルボナーラはソースに粉チーズが混ざっていたり、上にトッピングしているものがあります。チーズ類にも、妊娠中には控えた方が良いものと食べられるものがあります。
“粉チーズ”は、イタリア産のチーズとして有名な『パルミジャーノ・レッジャーノ』と同じナチュラルチーズの一つです。別名『パルメザンチーズ』とも呼ばれ、産地や熟成期間の縛りはなく、実はアメリカで誕生したチーズです。
発酵しているため独特な匂いがあり、その匂いが好き嫌いが分かれる理由と一つとなっています。スーパーなどで手軽に手に入れることができます。
粉チーズは、製造方法によって妊娠中に食べてよいものと控えたほうがよいものがあります。日本でつくられた粉チーズの多くは加熱殺菌処理がされているので食べられますが、海外製の粉チーズは加工段階で加熱していないものがあり、妊婦さんは控えたほうが無難です。
控えた方が良い理由としては、 殺菌処理されていない場合『リステリア菌』による食中毒となる可能性がある ためです。
日本製のチーズは、製造過程で殺菌処理されているのでリステリア菌に関しては安全なのですが、外国産のものは未殺菌乳を使用しているものがあるので注意しましょう。
リステリア菌の危険性
万が一妊娠中にリステリア菌を食べてしまうと、胎盤や胎児に菌が伝わり発育に影響が出たり流産する可能性があります。
また、食中毒を起こした場合、繰り返す下痢によって子宮収縮を起こし、早産や流産リスクが上がる原因となります。妊娠中は飲めない薬もあるため、適切な治療が受けられない場合もあるので注意しましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
毎日食べると太る?
粉チーズのカロリーは大さじ1杯あたり約30kcal、糖質量はほとんど0に近い数値となっています。粉チーズは糖質はほとんど含まれていませんが、カロリーはそこそこ高いのでかけすぎると太る原因になってしまう可能性があります。
それに、粉チーズをかけるパスタなどは高カロリーの場合が多いため、カロリーの過剰摂取になってしまわないように注意が必要です。
詳しくはこの記事をチェック!
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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- カルボナーラは、しっかり加熱すれば妊娠中でも食べられる
- 卵に含まれるタンパク質:エネルギー作りには欠かせない栄養素
- 生卵にはサルモネラ菌による食中毒リスクがあるので妊娠中は控えた方が良い
- 粉チーズも国内産であれば食中毒の危険性は少ない
卵にはタンパク質をはじめとする栄養素が豊富に含まれているので、栄養不足になりがちなつわり中にもオススメです。カルボナーラでもしっかり加熱すれば問題ないので、安心しましょう◎
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