梨は下痢するって本当?お腹が緩くなる原理とは?梨の素晴らしい栄養成分も紹介

皆さんは梨はお好きですか?夏になると冷えたシャキシャキの梨を食べたくなりますよね!梨には体温を下げてくれる効果があるので、夏にぴったりの果物なんです。そんな梨ですが、食べ過ぎると下痢になってしまうという声も多く聞きます。今回の記事では梨を食べると下痢が引き起こされる原理や梨の素晴らしい栄養成分を紹介します!

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梨ってどんな果物?

梨の特徴「形、色」

梨はバラ科ナシ属の木になる果実です。原産は「中国」で、日本にはなんと弥生時代に入ってきたとされている歴史の長い果物なのです。

梨はリンゴと同じくらいか、リンゴよりも一回りくらい大きな形をしています。皮は黄色~黄緑色で、食べ方もリンゴと同じように皮を剥いて食べます。

梨の食感はザラザラしており、まるで砂のようだというひともいます。実は梨には「石細胞」と呼ばれる硬い食物繊維によって構成されているのでシャリシャリとした食感になるのです。

梨の種類

梨には「青梨」と「赤梨」の2種類があります。青梨の代表的なブランドは「二十世紀」「ゴールド二十世紀」「サンセーキ」「秀玉」などがあります。梨の皮の色が黄緑なのが基本的に青梨です。

一方で赤梨は黄色~茶色の皮をしており、代表的なブランドに「あきあかり」「サザンスイート」「豊水梨」「新高梨」などがあります。

梨が出回る時期や生産地は?

日本で梨の生産量が一番多いのは「千葉県」です。次いで「茨城県」「福島県」「栃木県」になります。

梨は品種によって少しずつ収穫の時期がずれて、早いものだと幸水が7月頃から出回ります。大体8~9月が全体的に梨の流通量が多くなりますので、この時期が旬と思っていただいてよいでしょう。

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梨を食べると下痢をするって本当?

下痢・腹痛

下痢・腹痛

ソルビトールの作用でお腹が緩くなる

皆さんはソルビトールという名前を聞いたことはありませんか?様々な食品や飲料に含まれることの多い成分で、梨にも豊富に含まれています。梨のほかにもバラ科の果物(りんご、もも、プルーン)や海藻などに多く含まれます。

ソルビトールは「ソルビット」ともいわれ、食品の腐敗を遅らせたり冷凍障害を防止するために使用されています。このように食品の防腐剤として使われる成分ですが、私たち人間はソルビトールを大量に摂取してしまうと「お腹がゆるくなってしまうことがある」のです。

なぜかというとソルビトールは糖アルコールという物質で、この糖アルコールは体に吸収されないという特性を持つからです。ソルビトールが腸に届くと、吸収されるべき糖が吸収されていないことに腸がびっくりして排泄を促してしまうのです。これがお腹が緩くなる原理です。

食物繊維の摂り過ぎがお腹をゆるくしてしまう

梨には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維はお腹に良いんじゃないの?という方も多いと思いますが、「適度な量の食物繊維は腸に良く、取り過ぎは下痢や便秘を引き起こしてしまう」のです。

食物繊維には大きく分けて「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。水溶性食物繊維は糖やコレステロールの吸収を抑える効果や、便を柔らかくする効果が知られていますが、水溶性食物繊維をとりすぎてしまうと、腸にある水分を集めすぎてしまい便を柔らかくし過ぎて下痢の原因になってしまうことがあるのです。

一方で不溶性食物繊維には、便のかさを増し、腸を刺激することで排便を促進する効果があります。しかし、もともと便秘状態で腸の動きが低下している人が不溶性食物繊維をとりすぎてしまうと、大きくかさが増した便をうまく排出できず、便秘がひどくなってしまうことがあります。

体に良い成分だとしても、やはり摂り過ぎには注意したほうが良いようですね。

腐った梨にも注意

食べかけで常温放置してしまった果物や、賞味期限切れの果物など、『果物が腐る原因』にはあらゆるものがあります。

食べる前に気づけば良いものの、知らない間に食べてしまうと食中毒を起こすことがあります。腐った食べ物は果物に関わらず、食品全般において注意が必要ですね。

腐った果物を食べると、下痢や腹痛といった消化器系のトラブルをはじめ、嘔吐・吐き気なども現れます。これ以外にも、食中毒となる原因菌によっては発熱や悪寒・悪心・頭痛を起こすこともあります。

寝る前に食べると体に悪い?

寝る前に梨を食べてしまうと体温を下げすぎてしまい、眠りにくくなってしまうといった影響を受ける可能性があります

私たちの体は寝る前に体温を上げ、徐々に体温を低くしていくことで眠気を誘導します。体温の下がり幅が大きければ大きいほど効果があるのですが、梨を寝る前に食べてしまうことによって体温が上がらなくなってしまうので眠気が生じにくくなってしまうのです。

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梨による健康栄養素

先ほどまでは梨を食べると生じる影響を説明しましたが、梨には私たちの健康をサポートしてくれる成分もたくさん詰まっているのです。その中で代表的なものを紹介していきますね。

アスパラギン酸

梨にはアスパラギン酸という成分が含まれています。アスパラギン酸はアミノ酸の一種で利尿作用があり、有害なアンモニアを体外へ排出してくれる働きがあります。

同時に中枢神経系を保護してくれる作用、カリウムやマグネシウムを細胞内に運び、疲労物質である乳酸をエネルギーに変える手助けをするため、疲労回復にも効果があるといわれているんです!

ちなみにアスパラギン酸は「うま味」の要素として、いろんな料理に使用されているんですよ!

ポリフェノール

アスパラギン酸の他にも梨には「ポリフェノール」がたっぷり詰まっています。ポリフェノールが健康に良いという話は至る所でされているので、もはや説明はいらないかもしれませんが抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用があり、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立ちます。

抗酸化ってどういうこと?
私たちの体は酸素を利用してエネルギーを作りだしています。酸素を利用すると同時に「活性酸素」というものが常に体内で生じています。この活性酸素が厄介で、私たちの細胞を傷つけ被害をもたらす働きがあります。活性酸素は老化、がん、シワ、しみ、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病の原因となります。

 

活性酸素は年齢とともに増えるとも言われていますが、ストレス、食品添加物、タバコ、激しい運動、多量飲酒、紫外線なども活性酸素が増える原因です。活性酸素を増やす因子は身の回りにたくさん存在しています。この活性酸素によって酸化を抑えることを抗酸化と言い、活性酸素から体を守ることを抗酸化作用と言います。抗酸化とは体の中を錆びつかせない(酸化を抑えること)ことです。

 

一般的に活性酸素は体内の酵素によって分解されていきますが、分解できる量が決まっており大抵は分解できずに体に残ってしまいます。抗酸化物質を積極的に摂取することで、活性酸素を分解する酵素の働きをサポートしてくれ酸化を抑えることができるのです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?梨にはたくさんの健康成分が含まれている半面、食べ過ぎるとお腹をゆるくしてしまうという可能性がある事もわかりましたね!

この記事をまとめると

  • 梨に含まれるソルビトールや食物繊維が下痢を引き起こす可能性がある!
  • アスパラギン酸やポリフェノールがとても体によい!

今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。

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