皆さんは梨を食べてからお腹を壊してしまったという経験はありますか?色々調べてみると梨を食べるとお腹が緩くなってしまったり、逆に便秘がひどくなってしまったという声があがっていることがわかりました。今回の記事では梨が下痢や便秘を引き起こす原因や、梨の栄養成分について紹介していきたいと思います。
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目次
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梨ってどんな果物?
梨の特徴「形、色」
梨はバラ科ナシ属の木になる果実です。原産は「中国」で、日本にはなんと弥生時代に入ってきたとされている歴史の長い果物なのです。
梨はリンゴと同じくらいか、リンゴよりも一回りくらい大きな形をしています。皮は黄色~黄緑色で、食べ方もリンゴと同じように皮を剥いて食べます。
梨の食感はザラザラしており、まるで砂のようだというひともいます。実は梨には「石細胞」と呼ばれる硬い食物繊維によって構成されているのでシャリシャリとした食感になるのです。
梨の種類
梨には「青梨」と「赤梨」の2種類があります。青梨の代表的なブランドは「二十世紀」「ゴールド二十世紀」「サンセーキ」「秀玉」などがあります。梨の皮の色が黄緑なのが基本的に青梨です。
一方で赤梨は黄色~茶色の皮をしており、代表的なブランドに「あきあかり」「サザンスイート」「豊水梨」「新高梨」などがあります。
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梨が出回る時期や生産地は?
日本で梨の生産量が一番多いのは「千葉県」です。次いで「茨城県」「福島県」「栃木県」になります。
梨は品種によって少しずつ収穫の時期がずれて、早いものだと幸水が7月頃から出回ります。大体8~9月が全体的に梨の流通量が多くなりますので、この時期が旬と思っていただいてよいでしょう。
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梨の成分は?
梨の栄養成分
梨の可食部100g当たりの栄養成分
- エネルギー 43kcal
- 水分 88.0g
- たんぱく質 0.3g
- 脂質 0.1g
- 炭水化物 11.3g
- 灰分 0.3g
- カリウム 140mg
- カルシウム 2mg
- マグネシウム 5mg
- リン 11mg
- ビタミンB1 0.02mg
- ナイアシン 0.2mg
- ビタミンB6 0.02mg
- ビタミンC 3mg
- 食物繊維総量 0.9g
梨は高血圧予防に効果のあるカリウムや体力維持に効果のあるリンゴ酸、クエン酸を多く含んでいます。
カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
クエン酸:クエン酸は人間のエネルギー代謝でクエン酸が作られる過程があります。そのため、エネルギーを作り出す材料になり、疲労解消効果があります。血流を改善させ、冷え性の解消効果や体の不調の原因になる体のHpを戻す働きも持っている栄養素です。
梨を食べて期待できる効果
梨の栄養成分の90%近くになる水分とカリウムの作用で、体内のナトリウムの蓄積を防ぎ高血圧を予防してくれます。また、クエン酸が体力回復するのに効果を発揮します。
<梨の健康効果>
- 高血圧予防・改善
- 整腸作用
- 消化促進
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梨を食べると下痢をする?それとも便秘?
下痢しやすくなる原因『ソルビトール』
皆さんはソルビトールという名前を聞いたことはありませんか?様々な食品や飲料に含まれることの多い成分で、梨にも豊富に含まれています。梨のほかにもバラ科の果物(りんご、もも、プルーン)や海藻などに多く含まれます。
ソルビトールは「ソルビット」ともいわれ、食品の腐敗を遅らせたり冷凍障害を防止するために使用されています。このように食品の防腐剤として使われる成分ですが、私たち人間はソルビトールを大量に摂取してしまうと「お腹がゆるくなってしまうことがある」のです。
なぜかというとソルビトールは糖アルコールという物質で、この糖アルコールは体に吸収されないという特性を持つからです。ソルビトールが腸に届くと、吸収されるべき糖が吸収されていないことに腸がびっくりして排泄を促してしまうのです。これがお腹が緩くなる原理です。
下痢や便秘を引き起こす『食物繊維』
梨には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維はお腹に良いんじゃないの?という方も多いと思いますが、「適度な量の食物繊維は腸に良く、取り過ぎは下痢や便秘を引き起こしてしまう」のです。
食物繊維には大きく分けて「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。水溶性食物繊維は糖やコレステロールの吸収を抑える効果や、便を柔らかくする効果が知られていますが、水溶性食物繊維をとりすぎてしまうと、腸にある水分を集めすぎてしまい便を柔らかくし過ぎて下痢の原因になってしまうことがあるのです。
一方で不溶性食物繊維には、便のかさを増し、腸を刺激することで排便を促進する効果があります。しかし、もともと便秘状態で腸の動きが低下している人が不溶性食物繊維をとりすぎてしまうと、大きくかさが増した便をうまく排出できず、便秘がひどくなってしまうことがあります。
ちなみに梨に含まれている大部分が不溶性食物繊維です。体質にもよりますが、便秘を引き起こす可能性の方が少し高いように感じます。
体質によってお腹がゆるくなるか便秘になるかが変わる
上記のソルビトールや食物繊維の影響で便秘や下痢になってしまうといったケースがあるようですが、これはお腹をゆるくしてしまう方と便を増やしてしまう方の2種類あります。なのでこれらはどちらが優勢に働いて体に影響を与えるのかというのは人によって全く違います。
例えば、便秘がちな人が梨を食べる事によって便通が促されるという良いケースも少なくありません。こればかりは食べてみないと、体にどのような効果をもたらすかは分からないのです。
梨には素晴らしい栄養素も含まれていますので、一概に悪いものと思わずに食べてみて体調の変化を確認するということが必要になります。
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腐った梨にも注意
食べかけで常温放置してしまった果物や、賞味期限切れの果物など、『果物が腐る原因』にはあらゆるものがあります。
食べる前に気づけば良いものの、知らない間に食べてしまうと食中毒を起こすことがあります。腐った食べ物は果物に関わらず、食品全般において注意が必要ですね。
腐った果物を食べると、下痢や腹痛といった消化器系のトラブルをはじめ、嘔吐・吐き気なども現れます。これ以外にも、食中毒となる原因菌によっては発熱や悪寒・悪心・頭痛を起こすこともあります。
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寝る前に食べると体に悪い?
寝る前に梨を食べてしまうと体温を下げすぎてしまい、眠りにくくなってしまうといった影響を受ける可能性があります。
私たちの体は寝る前に体温を上げ、徐々に体温を低くしていくことで眠気を誘導します。体温の下がり幅が大きければ大きいほど効果があるのですが、梨を寝る前に食べてしまうことによって体温が上がらなくなってしまうので眠気が生じにくくなってしまうのです。
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まとめ
この記事をまとめると
- 梨に含まれるソルビットや食物繊維がお腹をゆるくしたり、便秘にしたりすることがある!
- 必ずお腹を壊すというわけではなく、体質によっても変わるので怖がらなくてもOK
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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