『奈良漬け』は野菜を酒粕に漬けた漬物ですが、しょっぱい時や塩辛い時はどう対処できるのでしょうか?漬け過ぎて失敗した!という時の方法について着目しました。今回は、
- 奈良漬けが塩辛い時の対処法
- 酒粕は食べる?
- 酒粕の栄養成分と効果
- 食べ過ぎは体に悪い?
この3つのテーマについてご紹介いたします。
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目次
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奈良漬けとはどんな漬物?
“奈良漬け”は、名前の通り奈良県が発祥の漬物です。野菜を酒粕に漬けて作る発酵食品の一つで、味はほんのりと甘みがあるものや、塩気のきいたものなど商品によって少々異なります。
奈良漬けにする野菜は何?
奈良漬けにする野菜は主に、きゅうり・ナス・すいかなどの瓜系です。定期的に酒粕を入れ替え、完成までに1年近くかかります。
何県が発祥?
奈良漬けは名前から奈良県発祥のものと思われがちですが、奈良時代が発祥の食べ物であることが名前の由来となっています。そのため、どの地域で作られても奈良漬けと言います。
奈良時代に、奈良・中筋町の医者・糸屋宗仙で、白瓜を酒粕に漬けて奈良漬けを製造したことが起源と言われています。
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奈良漬けが塩辛い時の対処法は?
奈良漬けは種類によってしょっぱいもの、甘みがあるものがあります。自家製で漬けると塩辛くなってしまうこともありますが、その対処法としては『塩水に漬ける』方法があります。
塩抜きは3〜4時間塩水に漬ける方法で、浸透圧を利用することで塩を抜くことができます。この塩抜き方法は奈良漬けに限らず、わかめや数の子でも用いられています。
奈良漬けの酒粕は食べる?洗う?
奈良漬けは酒粕煮野菜を漬けているので、取り出すと酒粕も一緒についてきます。この酒粕を食べるか食べないかですが、 酒粕は洗わずそのまま食べることができます◎ 酒粕には美容や健康に良い働きがあるので、あわせて食べましょう。酒粕に含まれる栄養成分や、それによる効果について見てみましょう。
酒粕の栄養成分
酒粕はお米を原料としているので炭水化物や糖質も多いですが、たんぱく質・葉酸・ビタミンB6といった成分も含まれています。また、不溶性食物繊維やオリゴ糖も含まれているため、整腸効果が期待できます。
- たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
- 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
- ビタミンB6:ビタミンB6は、たんぱく質をアミノ酸に分解し、再合成して筋肉や必要な組織を作る働きがあります。加えて、体内のホルモン分泌のバランスも整える働きを持っています。エネルギー代謝にも関わり、加えて神経伝達にも関わる多くの役割を持つビタミンです。
- 不溶性食物繊維:不溶性食物繊維は、食物繊維の中でも水に溶けることが出来ないため腸内まで届きます。腸まで消化されないため、便として排出されるのが不要性食物繊維です。腸管を適度に刺激をするため、蠕動運動が活発化し食べ物の吸収や消化を助ける働きがあります。善玉菌の栄養にもなるため腸内環境もよくなることが知られています。
- オリゴ糖:オリゴ糖は、複数のブドウ糖、果糖といった単糖類が結合して鎖になった状態のものです。体内に入ってから酵素で分解されるため、血糖値の急激な上昇を抑えることが知られています。虫歯にもなりにくく、腸内環境を整える働きも持っています。。
酒粕の効果・効能
酒粕を食べることで期待できる効能には、このようなものがあります
- 便秘解消・整腸作用
- 冷え性予防
- 頭痛・肩こり緩和
- 美肌効果
酒粕に含まれる葉酸は妊娠中に必要な栄養素の一つですが、酒粕にはアルコール分も含まれているため妊婦さんは控えた方が安全です。
奈良漬け自体は妊娠中でも食べられるものなので、酒粕を食べ過ぎないよう注意しましょう。
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奈良漬けの賞味期限はどれくらい?
奈良漬けは、どのくらい日持ちするのでしょうか?
- 常温・冷蔵保存‥3〜4ヶ月
- 冷凍保存‥NG!
奈良漬けは発酵食品なので日持ちは長く、3〜4ヶ月が賞味期限の目安です。上手く保存すれば、1年持たせることもできます。
冷凍保存は向いておらず、冷凍すると味や風味が落ちてしまいます。冷蔵で十分日持ちするので、冷凍する必要もあまりありません◎
奈良漬けは腐るとどうなる?
奈良漬けは、腐るとどんな風に変化するのでしょうか?傷んだり腐ってしまったものには、このような変化が現れます。
- 変な匂いがする
- 粘り気が出る
- カビが生える
奈良漬けが腐ってしまった場合、このような変化がみられます。自家製で傷ますことなく長持ちさせるには、漬ける前に野菜の水分をしっかり拭き取ることが大切です。
余分は水分は雑菌が繁殖する原因となるので注意!
酸っぱいのは食べられる?
奈良漬けは本来酸っぱいものではありませんが、酸味を感じることがあります。奈良漬けが酸っぱくなるのは発酵が進んでいる証拠で、腐っているわけではないので食べることができます。
原因成分は『乳酸菌』で、発酵が進むと乳酸菌が増えていきます。乳酸菌はヨーグルトにも含まれている身近な成分ですが、酸味を持っているので増えると味が酸っぱくなるのです。
酸っぱい奈良漬けを元に戻す方法
酸っぱくなってしまった奈良漬けを戻す方法ですが、残念ながら一度酸っぱくなったものは酸っぱいままです。酸味の原因である乳酸菌を減らすことはできません。
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奈良漬けの保存方法
奈良漬けを手作りしたら、正しい保存方法で保存しましょう。上手く保存できれば数ヶ月日持ちするので、作り置きや常備菜として非常に重宝します。奈良漬けを保存するコツはこちらです。
- 密閉できる容器やジップロックに入れる
- 冷蔵庫で保存する
空気中の菌が中に入らないように、使用する容器はしっかり密閉できるものがオススメです。密閉することでごぼうが変色するのを防ぐこともできます。
プラスチック製の容器は容器の内側に細かな傷が付きやすく、その隙間で雑菌が繁殖することも。じップロックやガラス製であれば煮沸消毒もできるので衛生的です◎
冷凍できる?
冒頭でもお話しましたが、奈良漬けは冷凍保存に向いていません。冷凍すると風味や味が損なわれてしまうので、冷蔵で保存できる期間内に消費しましょう。
奈良漬けの食べ過ぎは体に悪い?
“奈良漬けは体に悪い?”と言われることがありますが、食べすぎれば塩分過多によって高血圧になる可能性があります。
奈良漬けは酒粕に漬けることで作られていますが、酒粕には塩分も含まれています。奈良漬けのタイプによっては甘みが強めのものもありますが、しょっぱさを感じるものは塩分含有量も多いです。
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まとめ
この記事をまとめると
- 奈良漬けの酒粕は洗わずに食べられる
- 塩辛い時は塩水に漬けることで塩抜きする方法がある
- 酒粕には食物繊維・葉酸・ビタミンB6・オリゴ糖などの栄養が含まれる
- 日持ちは、冷蔵:3〜4ヶ月 / 冷凍:NG
- 酸味を取る方法はない‥!腐っているわけではないので食べられる◎
奈良漬けの酒粕もは一緒に食べることができ、健康や美容効果も高いものです。奈良漬けを食べる機会があれば、ぜひそのまま食べてみてくださいね。
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