「アワビ」は貝類の中でも高級品として扱われていますが、「肝」を食べることで食中毒の心配はないのでしょうか?肝にも栄養が含まれており、美容効果も期待できる部位です。食中毒やノロウイルスの危険性・下処理について着目してみました。今回は、
- アワビの肝って食べられる?
- 食中毒の可能性やノロウイルスは大丈夫?
- アワビ肝の下処理方法
- アワビの肝のおすすめの食べ方
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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アワビはお刺身で食べても大丈夫?
アワビはお刺身で食べるとコリコリとした食感と磯の風味がなんとも美味しく、夏の風物詩です。貝の一種なので食あたりなどが心配になりますが、アワビはサザエなどと同じ巻貝の一種で、人に悪影響のある毒を体内に溜め込みません。なのでお刺身で食べても安心な食材といわれています。
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アワビの肝って食べられる?
「アワビの肝ってそもそも食べられるの?」と疑問に思う方もいるのではないかと思います。アワビの肝は「肝」と言われていますが、正確には生食腺です。そして、この部分も余すことなく食べることができます!
アワビの肝はオスかメスかによって色と味が異なり、オスは白色・メスは緑色でオスよりも少し生臭い特徴があります。肝は好き嫌いが分かれる部位ですが、フグの白子と並ぶほど珍味と言われています。
アワビの肝には、鉄分・亜鉛・ビタミンAやコラーゲンが含まれているので、美容にも効果的な部位なんです。捨てるのはもったいないので、是非一緒に食べてみてくださいね。
食べても問題なし!
アワビの肝での食あたりは極めて稀です。貝毒の原因となるのは海中の毒を持った植物プランクトンですが、アワビはプランクトンを食べないので、安心して食べられます。アワビの肝は磯焼きやバター醤油で焼いて酒の肴にしたり、ソースにしたりと様々な方法で料理にされています。
アワビの肝にも栄養分がある
アワビの肝には、 肝特有のジメチルサルファイドが栄養素があります。これには精神を安定させる効果や胃潰瘍への効果があります。
その他、貧血やめまいなどに効果のある銅や鉄分、疲労回復や美容効果に期待できる栄養素がたくさん含まれておりタウリンやコラーゲン、ビタミンを多く含み、お肌を若々しく保ち、疲労回復を促します。
また亜鉛も含んでいるので、髪の毛にも影響のあるホルモンにも有効です。元気になって髪の毛や肌もツヤツヤになれることを知るとたくさんアワビを食べたくなりますね!
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アワビの肝による食中毒の可能性は?
アワビの肝は生で食べても、危険性や毒性はあまりありません◎生の魚介類には「アニサキス」という寄生虫がいることがあり、食べると激しい腹痛や下痢などの症状が出る厄介ものです。なぜアワビには、その危険性がないのでしょうか?
アワビが安全な理由には、アワビの形が関係しています。アニサキスは海生ほ乳類の体内で卵を産み、卵がアミなどの甲殻類に補食されて体内でふ化して成長します。その甲殻類が魚に食べられる食物連鎖によって、最終的に人の口に入る危険が生じるのですが、アワビの形状はアニサキスが入りにくくなっています。これは牡蠣やサザエも同じで、アニサキスが入り込む形ではないため、これらの貝類はアニサキスによる危険性の心配がないのです◎
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ノロウイルスは大丈夫?
アワビにおけるノロウイルスの心配も、ありませんので安心しましょう! アワビやサザエはなどの巻貝は、海藻を主食としているので海水を沢山蓄えることがありません。そのため、ノロウイルスによる汚染は極めて少ないと言われています。また、プランクトンを取り込むこともないため感染率が少ないのです。完全にゼロというわけではありませんが、他の魚介類に比べ危険性はかなり低くなっています。
妊娠中や体調のすぐれない人は要注意
妊娠中にアワビを食べると目の綺麗な子が生まれると言われることもありますが、疲労やストレスを抱えている時で免疫力が落ちている時や、妊娠中の方は消化不良を起こしやすい食材です。
更に免疫力が落ちている状態の人が食中毒を引き起こしてしまうと、重症化しやすいためできるだけ避けたほうが良い食材と言えます。
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アワビの肝の下処理
アワビの肝を家庭で処理するのはハードルが高い…と思うかもしれませんが、今回簡単にアワビの肝の下処理方法をご紹介したいと思います。
- アワビの表面についたヌメリや汚れを塩で洗いとる
※強くこすると硬くなる原因となるので注意! - 水気を切ったらナイフで殻と身をはがす
- アワビを肝・貝柱・殻の3つに分ける
- 肝には砂が入っている黒い場所があるので取り除く
アワビを殻から外して肝を分ける下処理はこちらです。肝の端っこの黒い部分は砂が溜まっているので、綺麗に取り除くようにしてください。
茹でる
アワビの肝は生で食べることもできますが、生臭いことがあるのでその場合は「茹でる」ことによって緩和されます。また、生のまま肝を食べるのに抵抗がある方にもオススメです。
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便利な「冷凍アワビ肝」も
家庭でアワビを調理する機会がない場合は、「冷凍されたアワビの肝」が販売されています。ネット通販でもお取り寄せすることができるので、興味のある方は是非チェックしてみてくださいね。
アワビは腐るとどうなる?
腐ってしまったあわびには、このような状態が現れます。
- 見た目:黒く濁った水が出てくる
- 感触:どろどろして身が溶けている
- 臭い:生臭いにおいがする
腐っているとわからずに調理してしまった場合、死んでいるあわびは黒く濁った水が出てくるので確認するようにしましょう。
また調理前には、つついて反応があるかどうかチェックしてみてください。死んでしまっているあわびはいくらつついても反応が無いものです。怪しげなはまぐりを見つけたら、生死確認のためにつついてみましょう。
また、腐っていると腐敗臭がする場合があります。菌の繁殖速度が早いため、強い腐敗臭がするのです。
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アワビの肝の食べ方
アワビの肝を美味しく食べるおすすめの食べ方をご紹介いたします。肝の味をそのまま活かしたり、しっかり味付けする方法などアレンジは様々です。
肝ソース
引用:cookpad
肝をそのまま潰し、肝ソースにすることで濃厚なアワビソースを作ることができます。肝を加熱しながらソース上にするだけなので簡単に作ることができますよ◎ 焼きアワビの上にかければWアワビ料理の完成です。
醤油漬け/肝醤油
あわびは醤油漬け(肝醤油)にすることで生臭さが消え、味がしっかりつくのでとても食べやすくなります◎あわびは生で食べることができるので、是非お刺身として醤油漬けにしてみましょう。
肝バター
引用:包丁日記
あわびのバター焼きは、焼いたあわびをバターと醤油で味付けしたシンプルな料理です。あわびのコリコリした食感とバターのコクが美味しく、ご飯のお供やお酒のおともにぴったりです◎
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アワビの保存方法
アワビの冷蔵保存・冷凍保存それぞれの方法は下記になります。
冷蔵保存
冷蔵保存する場合の保存期間は、冷蔵室で2~3日になります。詳しい保存方法は下記で紹介しています。
冷凍保存
冷凍保存する場合の保存期間は、2~3週間になります。アワビは殻付きの場合とむき身の場合で保存方法が変わってくるため、その違いを比較してみていきましょう。
- 氷水につける…氷水につけ、ザルにあげてから冷凍する→表面に氷の膜ができ、酸化を防ぐことができる
- 保存袋に入れる…殻つきのまま冷凍用保存袋に入れ、空気をしっかりとぬいて密閉する
- 熱湯にかける…砂ぬきをしっかりとしたむき身をザルに入れ、熱湯をさっとかけて冷ます
- 保存袋に入れる…ラップでぴっちり平たく包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍する
ラップをするのが面倒な場合は、そのまま保存袋に入れてしまってもOK。
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まとめ
「アワビの肝による食中毒・ノロウイルスの危険性」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- アワビは貝の形や食べる餌から、食中毒やノロウイルスの心配は極めて少ない
- 肝はメスの方が生臭く、茹でると食べやすい
アワビは身も肝も食べることができ、肝はフグの白子と並んで珍味とされています。美容効果もある部位なので、苦手でなければ是非食べてみてくださいね。
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