山芋(長芋)をすったら紫色・赤色・ピンクに!変色したのは食べられる?

山芋や長芋はすり下してとろろで食べると美味しいですが、すったら変色してしまった経験はありませんか?紫や赤・ピンクに変色するのは、なぜなのでしょうか?今回は、

  • 山芋が紫・赤・ピンクに変色する原因
  • 変色を防ぐ方法は?食べても大丈夫?
  • 腐るとどうなる?見分け方
  • 山芋の保存方法 <冷蔵・冷凍>

こちらのテーマについて紹介いたします。

スポンサードリンク

山芋をすったら紫色・赤色・ピンクになるのはなぜ?

山芋や長芋をすったら、色が白から紫や赤・ピンク色に変色することがあります。変色するまでの時間は比較的早く、すって5分も経つと色変わりが始まります。

これは、山芋・長芋に含まれるポリフェノールの一種である『アントシアニン』が空気に触れて酸化したことによるものです。食べかけのバナナやカットしたりんごの断面が茶色く変色するのと同じ原理です。

  • アントシアニン:アントシアニンは天然に存在する色素の一種です。赤紫の色のキャベツやナス、ブルーベリーと言った紫色の果物や野菜に多く含まれています。代表的な健康効果は、視力に関わる眼精疲労の解消効果やメタボ解消の力があります。

変色したものは食べられる?

紫色の原因成分であるアントシアニンは、山芋以外にもブルーベリーやブワインなどあらゆる食材に含まれる自然の成分です。体に害はなく、抗酸化作用があるのでアンチエイジングに効果的だったり、目の疲れを良くする作用を持つため、問題なく食べることができます。変色箇所は切り落として残りの部分は食べてOKです◎

変色を防ぐ方法は?

山芋や長芋の変色を防ぐ方法には、レモン汁やお酢など酸性の食品を混ぜる方法があります。変色は防げるものの、味は少々酸っぱくなってしまうのが難点です。食べる直前にすり下ろす工夫をしてみましょう。

スポンサードリンク

山芋・長芋は腐るとどうなる?

紫色や赤色・ピンク色に変色するはアントシアニンによるものですが、茶色や黒に変色している場合は腐っている可能性が高いです。

長芋は腐るとどうなるのでしょうか?長期間保存していたり保存状態が悪いと腐ってしまいます。腐った山芋・長芋の特徴を確認してみましょう。

腐ると…
  • 黒く変色する
  • 水気が出てべちゃっとしている
  • どろどろ長芋が溶けている
  • 酸っぱい味がする
  • 食べると舌がピリピリする
  • カビが生える

長芋は、期限切れや保存状態が悪いと上記のように変化してしまうので注意しましょう。また、山芋は真空パックになっている商品もありますが、未開封の真空パックが腐ると『袋が膨張する・膨らむ』ことがあります。

山芋・長芋の栄養成分と効果

栄養素

ねばねばの元である水溶性食物性としてムチンが含まれています。またビタミンB群やカリウムなども多く含んでいます。

  • ムチン:ムチンは、たんぱく質と糖が結合した多糖類という物質になります。水分保持力が高く、ぬめりのある食材に含まれています。粘膜を保護する力が多く、特に胃を保護する働きが有名です。目や鼻の粘膜にも存在し風邪をひきにくくする他、肝臓や腎臓の働きも良くする栄養素です。
  • ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
  • ビタミンB6は、たんぱく質をアミノ酸に分解し、再合成して筋肉や必要な組織を作る働きがあります。加えて、体内のホルモン分泌のバランスも整える働きを持っています。エネルギー代謝にも関わり、加えて神経伝達にも関わる多くの役割を持つビタミンです。
  • ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
  • カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。

効果・効能

ムチンの生活習慣病全般における予防効果が期待されます。また、酵素の働きで消化の促進や食欲増進の効果もあります。

効果・効能
  • 食欲増進
  • コレステロールの上昇抑制
  • 高血圧予防や改善
  • 便秘改善
  • 消化の促進・胃もたれ解消

 

スポンサードリンク

山芋・長芋の保存方法

冷蔵保存

山芋は冷蔵保存で約1ヶ月日持ちします。

まるごと1本保存する場合
  1. 新聞紙で包む

    丸ごと1本を新聞紙で包みます
  2. 冷蔵庫の野菜室で保存

    保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存
カットされている場合

切り口が空気に触れることによって乾燥や酸化の原因になるので、キッチンペーパーでしっかり包んで冷蔵庫で保存します。

  1. ぬめりをとる

    断面のぬめりをとっておく
  2. キッチンペーパーで包む

    断面をキッチンペーパーで包んで、輪ゴムでとめます
  3. 冷蔵庫の野菜室で保存

    新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室で保存

保存のコツは?

  • 使うたびに新しいキッチンペーパーに取り換えることがポイント

冷凍保存

山芋は冷凍保存で約1ヶ月日持ちします。

すりおろしの場合
  1. 山芋をすりおろした状態にする

    すりおろした山芋を冷凍用の保存袋に入れます
  2. 冷凍庫で平らにして保存

    なるべく冷凍庫で平らに保存します

箸などで折り目をつけておいたり、平らにしておくことで次使う分だけ割って使えるので便利です◎製氷皿入れて冷凍することもできます。その際は、凍ったらすぐに取り出して冷凍用保存袋に入れて保存しましょう。

皮付きの場合
  1. ラップでしっかり包む

    少量しか使わない方は、皮付きの山芋をラップで包みます
  2. 冷凍用保存袋に入れる

    保存袋に入れたら冷凍庫で保存する

食べる際は、凍ったまますりおろすことができます。味が失われないように自然解凍することをおすすめします。すぐ食べたい方は、流水解凍しましょう。

スポンサードリンク

まとめ

この記事をまとめると

  • 山芋が紫色に変色するのは、アントシアニンが空気に触れて酸化したことが原因
  • 体に良い成分なので紫・赤・ピンクに変色しても食べられる
  • 変色防止にはレモン汁やお酢を混ぜる方法がある
  • 冷凍すれば約1ヶ月日持ちするので古いものは冷凍庫へ!

山芋や長芋は変色しやすいですが、変色箇所を食べても体に害はありません◎ カットしたものは断面が変色しやすいですが、カットすれば中身は白いので、捨てずに活用してみてください。

スポンサードリンク