大根の苦み成分は体に悪い?原因・苦みを取る下処理・苦い部分はどこ?

煮ても、焼いても、そのままでも手軽に美味しく食べることができる大根。日本人の食生活において大根なしでは語る事は出来ないと言われるほど、身近な食材ですよね。パリパリの漬け物やとろけるように味の染みた大根の煮物、大根おろしなど、四季を問わず食卓に並ぶことも多いと思います。

でも、食べてみるとすごく苦くて食べられなかった、なんてことありませんか?この記事では大根の苦みの原因と対策と体への影響、苦みをとる裏ワザなどを紹介します。是非お役立てください。

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大根が苦いのは食べても大丈夫?

食べても大丈夫です。大根の苦みはイソチオシアネートという成分で、含有量が多い大根ほど苦味を感じやすくなります。

この辛味成分には抗菌&殺菌作用などがあり、大根を切ったり擦りおろしたりすることで生成されます。イソチオシアネートは大根の部位によって含まれる量が異なるため、辛みの度合いが違うのです。体にいい成分ですので苦くても安心して食べられます

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大根の苦味成分・辛味の原因

イソチオシアネート

苦みの原因のイソチオシアネートは、大根をおろしたり切ったりしたときに発生する成分で、おろし金の種類や材質、形状によっても辛みが変わってくることがあります。冬大根よりも夏大根の方に多く含まれていて、大根をおろすスピードによっても辛み成分が違ってきますし、大根の品種によっても違います。

この辛味成分には高い殺菌&抗菌作用があることが分かっていますが、時間が経つにつれて蒸発していくので、大根おろし特有の辛味が好きな方や、栄養素をちゃんととりたい場合は、食べる直前にすりおろすことをおすすめします。辛味が苦手なら、おろしてから時間をおくとよいでしょう。

品種によって辛みの度合いも様々で、例えばはかた大根という品種は、人参程のサイズの大根でとても辛みが強いのが特徴、葉のボリュームが多く、柔らかく美味しいです。

ポリフェノール

大根の皮やその周辺にはポリフェノールが多く含まれています。ポリフェノールは体にとても良い栄養素として注目されています。大根のポリフェノールは高血圧抑制作用、糖尿病の予防、抗アレルギー作用や抗酸化作用、血流を整える作用など多くのメリットがあるので、ポリフェノールの恵みを上手に取り入れようと、皮をむかないで食べる方も意外と多いんですよ。

他にも美肌効果や更年期症状の緩和、アレルギーの改善も期待できます。なんだか皮を捨てるのがもったいなくなりますよね。皮は筋が多いので、その食感を生かして厚めにむき、酢の物やキンピラや炒め物の具などにもオススメです。

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大根の苦味は体に悪い?

苦味成分の健康効果

この苦み成分は、胃液の分泌を促し、胃腸の働きを促進するので、最近なんとなく胃腸が疲れているな、という時には大根をとりいれてみましょう。

昔も今もかわらず刺身には大根のつまが盛り付けられていますよね。これは辛味成分の抗菌&殺菌作用を利用して、生魚のリスクを軽減し、安全に食べるためなのです。

同時に消化を促し、口の中をさっぱりとさせてくれます。まさに先人の知恵ですね。また、喉の痛みや虫歯や歯肉炎の痛みがある時にも良いとされています。

大根の苦味を取る方法

レモン

苦い大根を生でサラダなどに使いたい時は、カットした大根にレモン汁をかけ、10分程度置きます。そうするとレモンの成分により、水分と一緒に苦みが抜けていきます。水気をしっかり絞ってから調理しましょう。レモンの代わりにかぼすや柚子でも代用できます。

脂身の多い牛肉か豚肉をフライパンで炒め、調理が終わったらお皿に盛り付け、その上にすりおろした大根をのせて醤油をかけていただくと、あらふしぎ。お肉の脂の成分が大根の辛み成分を中和し、大根の辛みも消えて口の中もさっぱりします。おまけに大根が肉の旨みも引き立てているのでとっても美味しいですよ。是非一度お試しください。

煮物の苦味を消す時は?

煮物にしてしまってから苦みを感じた場合は、いったん大根だけ別鍋に取り出し、レモン汁を少々かけて炊き直してみてください。レモンの成分で苦みが抜けマイルドになります。かぼすや柚子でも代用できますよ。ほのかな柑橘系の香りもアクセントに。

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大根の苦味を取る下処理方法

皮を厚く剥く

苦い部分は皮とその付近にあるので、大根の皮をむくときは厚めに、3~4ミリの厚さくらいにむくのがよいでしょう。皮の内側は筋が多く、苦みも多い部分なのです。むいた皮は繊維の歯ごたえのある食感を生かして、細切りにしてきんぴらなどに使うと栄養もとれて美味しいです。

下茹でする

大根を水にさらす、または下茹ですることで苦みや辛みを取り除くことができます。お米のとぎ汁で下ゆですると、なお効果的です。米の成分にふくまれるでんぷんに大根の苦みやえぐみが不着するからです。

下茹での方法は、まず鍋に水を入れ、輪切りにした大根を入れて、火にかけふたをせず弱火~中火でコトコト10分位煮ましょう(厚さ2センチ位の大根の場合)。大根が半透明になったら火を止めます。

大根に竹串がすーっと刺さる位の固さが目安です。最後に大根を流水でそっと洗ってください。下茹では少し手間かもしれませんが、こうすることで雑味が抜けて甘みが増し、より美味しくなります。

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大根の苦味が多い部位はどこ?

苦みの多い部分は大根の先端周辺と皮の周りです

イソチオシアネートの含有量は大根の部位によっても異なり、苦み、辛味は先端部分の方になるほど強くなり、葉に近い部分ほど少なくマイルドになります。

また、皮周辺の筋の部分も苦みが多いので、使う用途に合わせて辛みを使い分けすることをおすすめします。

まとめ

古来から、大根を食べると食あたりしないと言われ、医者いらずと言われるほど優れた利点の多い野菜です。

この記事をまとめると

  • 大根の苦みイソチオシアネートという成分で、体に良い成分です。胃腸の働きを促し、抗菌&殺菌作用などたくさんの利点があります
  • 苦みや辛味は先端部分の方になるほど強くなり、葉に近い部分ほど少なくマイルドになります
  • 皮周辺にはポリフェノールが多く含まれていて、美肌効果や更年期症状の緩和、アレルギーの改善も期待できます
  • 苦みを取る方法は、レモンを使って苦みを抜く方法と、の成分のでんぷんを利用する方法があります

大根は、外皮と葉にも栄養が豊富な食材、捨てる所がなく、四季をとわずいつでも手軽に食べられる大根を美味しく食べて、健やかな毎日をすごしましょう。

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