低脂肪牛乳でお腹を壊す原因|飲むメリット・危険性・デメリットは?

毎日食卓にあがることの多い牛乳には、実は様々な種類があります。スーパーの売り場で、どの牛乳を選べばいいのか迷ってしまった経験が誰でも一度はあるのではないでしょうか。

中でも、低脂肪牛乳と呼ばれる牛乳と普通の牛乳の違いをきちんと答えられる人は少ないです。

  • 低脂肪牛乳の特徴
  • 飲むとお腹を壊しやすい?
  • 危険性はある?
  • 低脂肪牛乳を選ぶメリット

今回は、こちらについて詳しく解説していきます。

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低脂肪牛乳とはどんな牛乳?

まずは、低脂肪牛乳について解説していきます。低脂肪牛乳とは、牛乳を製造する過程において含まれる乳脂肪分の一部を除去するなどの「調整」を行うことで製造される牛乳のことを指します。

一般的な牛乳と低脂肪牛乳との違いは以下の通りです。

名称 無脂乳固形分 乳脂肪分 カロリー(200mlあたり)
牛乳 8.0%以上 3.0%以上 137kcal
低脂肪牛乳 8.0%以上 0.5%以上1.5%以下 99kcal

上記の通り、一般的な牛乳と比較すると低脂肪牛乳は、その名の通り脂肪分が低くなっているという特徴があります。

また、コップ1杯あたりに含まれるカロリーも約25%低い数値となっているのも見逃せません。

どんな味?まずい?美味しい?

低脂肪牛乳の味については、飲んだ人の好みにも左右されますが、一般的な牛乳と比較すると「味が薄くコクが無い」と感じる人が多いようです。

牛乳を飲んだときに感じるコクは、含まれる脂肪分の量に大きな影響を受けます。そのため、一般的な牛乳よりも脂肪分が少ない低脂肪牛乳にコクが無いと感じるのは、含まれる脂肪分がすくないためと言えるでしょう。

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低脂肪牛乳でお腹を壊すのはなぜ?

低脂肪牛乳を飲むとお腹を壊しやすいという声を聞くことがあります。しかし、これは低脂肪牛乳に限った話ではありません。牛乳による腹痛や下痢を引き起こしやすい症状のことを、乳糖不耐症とよんでいます。

乳糖不耐症

牛乳には、乳糖と呼ばれる糖質が含まれています。牛乳を飲むことで体内に入ってきた糖質をグルコースとガルクトースという2つに分解する役割を持っているのが乳糖分解酵素(ラクターゼ)と呼ばれる成分です。

このラクターゼが十分に役割を果たすことが出来ない症状のことを乳糖不耐症と呼んでいます。

一般的には、年齢を重ねるごとにラクターゼの働きが悪くなることが多いため、高年齢の人ほど牛乳でお腹を壊しやすくなると言っても良いでしょう。

なお、このような乳糖不耐症の人のため、あらかじめ酵素を用いて乳糖を分解した牛乳(乳糖不耐症用ミルク)という製品も用意されていますよ。

アレルギー

牛乳には、食物アレルギーの一種である「乳成分」が含まれています。食物アレルギーを発症すると

  • 蕁麻疹などの皮膚症状
  • 咳や呼吸困難
  • 嘔吐、腹痛、下痢

などの症状を発症することがあります。

牛乳を飲んだ後に上記のような症状が発症した場合は、個人での判断は避けて必ず病院で診察を受けて医師の診断を仰ぐようにしましょう。

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低脂肪牛乳の危険性とは?

アレルギーになりやすい

低脂肪牛乳とよく似た牛乳の種類に「低脂肪乳(加工乳)」が存在します。

低脂肪乳には、原料として脱脂粉乳やバターを加えることが認められているため、一般的な牛乳よりもタンパク質が多く含有されます。

そのため、乳アレルギーを発症するリスクが高くなりやすい特徴を持っています。

なお、繰り返しになりますが低脂肪牛乳と「低脂肪乳(加工乳)」は全く異なるものなので混同しないように注意が必要です。

両者を見分けるには製品の原材料名欄をしっかりと確認することが大切になります。

肌荒れしやすい

低脂肪牛乳を摂取した人は一般的な牛乳を摂取した人よりもニキビなどの肌のトラブルが発生しやすいと言われることがありますが、明確なデータはありません。

ただし、低脂肪牛乳に含まれる炭水化物量は、一般的な牛乳よりも多くなっています。

そのため、炭水化物の過剰摂取によりニキビができやすくなるという可能性は十分に考えられます。

鉄分が少ない

低脂肪牛乳には、鉄分が全く含まれていません。そのため、一日に必要な鉄分は食品から補うこととなります。

しかし、低脂肪牛乳には他の飲料と比較するとカロリーが多く含まれているため、満腹を感じやすくなっています。

そのため、低脂肪牛乳を飲みすぎることで本来食べ物から摂取すべき鉄分が満腹により摂取できなくなり、貧血になってしまうことも考えられるのです。

動脈硬化を起こしやすい

牛乳に含まれるコレステロールは、摂りすぎると動脈硬化を引き起こすと言われています。

ただし、コップ1杯に含まれるコレステロール量はわずか6mgであり、鶏卵1個に含まれる185mgと比較するとごく僅かです。

低脂肪牛乳の飲み過ぎに注意すれば、動脈硬化を発症するリスクは低いでしょう。

遺伝子組み換えであることも

乳牛に与える餌には様々なものがありますが、特に大量に与える可能性のあるトウモロコシは遺伝子組み換えされたものが含まれている可能性があります。

全ての低脂肪牛乳が当てはまるわけではありませんが、一般的な牛乳よりも値段が安い低脂肪牛乳は、利益を出すために製造コストを抑える必要があります。

そのため、遺伝子組み換えのトウモロコシを餌として与えている可能性があるのです。

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低脂肪牛乳を飲むメリットは?

低脂肪・低カロリー

なんといってもカロリーや脂肪分の低さが魅力の低脂肪牛乳は、毎日飲むのに最適です。

脂肪分以外の成分は一般的な牛乳と大差が無いため、ダイエットしながらたんぱく質を摂取したいと考える人には一般的な牛乳よりもおすすめです。

値段が安い

脂肪分を取り除くという工程が加わっているのにも関わらず低脂肪牛乳は、一般的な牛乳よりも値段が安く設定されています。

これは、製造工程で取り除いた脂肪分をバターやチーズなどの製品原料としているため。必要な利益をバターやチーズで得ることが出来るため低脂肪牛乳は安価で提供しやすくなっているのです。

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まとめ

この記事をまとめると

  • 低脂肪牛乳は一般的な牛乳から脂肪分を取り除いた牛乳のことを指す
  • 脂肪分が取り除かれているためコクがなく味が薄いと感じる人も多い
  • 低脂肪牛乳を飲むことにリスクはあるが飲み過ぎなければ大きな問題はない
  • カロリーが低い低脂肪牛乳は特にダイエット中に飲むことがオススメ

いかがだったでしょうか。

牛乳と低脂肪牛乳どちらにもメリットやデメリットがあります。大切なのは、牛乳を飲むことにどのような目的を持つかを明確にして、製品を選択することです。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

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