香辛料は今や、「日本の食卓で必ずと言っていいほど常備されている調味料の一つ」ではないでしょうか。胡麻やコショウ、唐辛子など、何かしらの香辛料は揃えているのではないでしょうか。今回は、香辛料アレルギーについて紹介していきます。
香辛料と言えばカレーのイメージが強いですが、カレーアレルギーの方は意外と多いのです。理由は小麦粉が使用されているからです。しかしそれ以外でも実は、スパイスが原因でアレルギー反応を引き起こしている可能性も考えられます。
香辛料アレルギーとはどのような症状なのか、食べ過ぎによる副作用などはないのか、詳しく見ていきましょう。今回紹介していくテーマは、
- 花粉・食物アレルギー症候群について
- フェヌグリークでの香辛料アレルギー体験談
- アレルギーで無くても香辛料の食べ過ぎは注意!
これらのテーマで紹介していきます。是非最後までチェックしてくださいね。
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目次
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花粉・食物アレルギー症候群について
実は香辛料アレルギーは、花粉症との交差反応があり、関連性が高いということがわかっています。花粉症と食物アレルギーの関連性について詳しく見ていきましょう。
花粉・食物アレルギー症候群の概要
花粉症と食物アレルギーの関連性は近年話題となっています。特に花粉症は国民病と言えるほど患者数が多く、日本人の実に3~4人に1人は花粉症という状態です。そのため食物アレルギーにも注意する必要があるのです。
大人の花粉症患者が、いちごや桃などのフルーツを食べてアレルギー症状を引き起こすといったことが増えているようです。
発症機序(原因)は?
花粉症と食物アレルギーはどのような関係性があるのかというと、花粉のアレルゲンタンパクと類似した野菜や果物を摂取することにより、花粉症と同様の症状などが見られます。
喉がイガイガしたり、くしゃみがでたり、鼻水鼻づまりなど、どれも花粉症と似ていますよね。ひどい場合はアナフィラキシーショックに近い状態となり、喘息発作や呼吸困難なども引き起こす可能性があるため油断はできません。
香辛料(スパイス)アレルギーと花粉の関係は?
花粉症と食物アレルギーは関連性が高いことがわかっており、花粉症を持っている場合は、その花粉と同じ科の植物を摂取することでアレルギー症状が見られます。例えば白樺花粉をお持ちの方は、
- マスタード
- コリアンダー(パクチー)
- 唐辛子
- 白ゴマ
などで同様の症状がみられる可能性があります。他にも、ヨモギ花粉をお持ちの方はクミンでアレルギー反応を引き起こしたりと、関連性は非常に強いです。
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フェヌグリークでの香辛料アレルギー体験談
香辛料アレルギーの一例として、「フェヌグリークによるアレルギー症状」を紹介していきます。
フェヌグリークとは?
フェヌグリークとはマメ科の一年草植物で、インド料理には欠かせないスパイスとなっています。最近ではその効能が知られるようになり、サプリメントなどでも使用されるようになっています。
セロリやにんじんなどのような独特の風味と、カラメルのような香りや苦味を感じることができるスパイスで、インドカレーには必ずと言っていいほど使用されます。
どんな症状が?
カレー、焼きそばともピーナッツの使用はなかったが、共通に使用されている食物としてスパイスに対するアレルギーを疑い精査されたところ、皮膚プリックテストでフェヌグリーク、クミンが陽性となった。
引用元:クミタス 読み物 フェヌグリーク(マメ科)によるアレルギー~ピーナッツとの交差反応性 (kumitasu.com)
フェヌグリークはひよこ豆との交差反応も見られるという報告もあるようなので、マメ科の植物とスパイスも注意が必要かもしれませんね。
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アレルギーで無くても香辛料の食べ過ぎは注意!
スパイスは成分がとても強く、多くの薬効が期待できることから、インド圏では生薬や漢方薬としても使用されています。そのため過剰に摂取しすぎると、思わぬ副作用を招くかもしれませんよ。詳しく見ていきましょう。
ナツメグの食べ過ぎで重大な症状が
ナツメグはペッパーやクローブ、シナモンと共に「世界4大スパイス」と呼ばれるほど定番のスパイスですが、過去に過剰摂取が原因で重大な事故を招いています。過去にナツメグの実を2個食べた8歳男子が、摂取後24時間で死亡したという例があるようです。
そのためナツメグは致死量や中毒量などが設定されており、
- 中毒量:5g~15g
- 最小致死量:ナツメグ10g
この量を超える摂取は危険とされています。過剰に摂取してしまうと、脈拍の異常や不規則な呼吸、めまいや不安感、幻覚や多幸感など、様々な精神疾患を引き起こす可能性があります。
ナツメグで中毒が起こる理由は?
ナツメグの過剰摂取によりなぜこのような症状がみられるのかというと、ナツメグに含まれる「ミリスチシン」や「エレミシン」と呼ばれる成分が原因とされています。
これらの成分は過剰に摂取すると「向精神作用」や「抗コリン作用」を引き起こします。これらの作用は適切に作用すれば、乗り物酔い改善や胃腸薬、尿漏れ防止など、様々なメリットがあります。
しかし過剰に摂取することで副作用を生じ、あまりにも過剰に摂取すると最悪死に至るということです。
まとめ
今回は、香辛料アレルギーと花粉症の関係や、どのような症状がみられるのか詳しく紹介していきました。
この記事をまとめると
- 香辛料と花粉はたんぱく質の構造が似ているため交差反応を引き起こす可能性がある。
- 花粉症を持っている患者はスパイスの摂取にも注意が必要。
- スパイスは成分が強いため過剰摂取は禁物。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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