妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“ぶどうジュース”は妊婦さんにもオススメのジュースなんです!その理由を、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。
- ぶどうジュースは妊娠中に飲んでも大丈夫?
- ぶどうジュースが含む主な栄養素
- 妊婦へのポリフェノールの効果とは
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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ぶどうジュースってどんな飲み物?
ぶどうとは?
学名 | Vitis spp. |
分類 | ブドウ科ブドウ属 |
原産地 | コーカサス地方 |
仏名 | vigne |
独名 | Traube |
旬の時期 | 8月〜10月 |
主な生産地 | 山梨、長野、山形 |
ぶどうの歴史は非常に古く、紀元前4000年前の古代オリエントでは既にぶどう栽培が始まっていました。日本へはシルクロードを経由して中国から伝来したと言われています。
ぶどうジュースは、ぶどうの実を潰してエキスを絞ったものです。果肉だけではなく種や皮ごと絞った種類もあり、それを発酵させるとワインになります。
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ぶどうジュースは妊娠中にもオススメ!
ぶどうジュースは、妊娠中にオススメの食材です!いろいろな栄養素が含まれているぶどうですが、妊婦さんにオススメの理由となっているのは、ぶどうに含まれる“ビタミンC”、“鉄分”、“カリウム”です。
妊娠中は貧血になりやすい
妊娠すると赤血球が多くつくられるようになり、胎盤や胎児形成のためにお腹に送られていきます。血液量も増えるため、より多く鉄分を摂らないと貧血になりやすくなります。
特に妊娠初期は貧血が起こりやすく、 鉄分が不足することで動悸や息切れが起こり、つわりがより一層辛くなる 方も多いです。また、貧血状態が酷くなると『鉄欠乏性貧血』となることもあります。
ぶどうには鉄分が多く含まれているため、妊娠中の鉄分不足を解消する効果を期待することができます◎ 葉酸と鉄分がセットになったサプリもありますが、食品からも摂るようにしましょう。
ビタミンCは鉄の吸収をサポート
ビタミンCは美肌効果など美容に効果的な栄養素のイメージがありますが、 妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートし、体の免疫力を高める効果 があります。
妊娠中は妊娠前と比べて免疫力が下がり、食中毒や感染症にかかりやすくなるので、免疫力を上げることはとても良いことなのです◎
妊娠中のビタミンC摂取目安量は、1日110mg!
厚生労働省の調査(2020年度)によると、18歳〜49歳の女性に推奨されているビタミンC摂取量は1日100mgです。それが妊娠中となると1日110mg、授乳中になると1日145mgが必要な目安量と言われています。
ビタミンCは妊娠中だけに限らず、産後の体にとっても大切な栄養素となっています。
カリウムは悪阻(つわり)と関係アリ!
ミネラルの一つであるカリウムは、妊娠すると胎盤や胎児に多く取り込まれるのですが、 体内のカリウム量が減ると、つわりが酷くなる と言われています。
また、カリウムは体内の塩分量を調整して尿と共に排出する働きがあるため、むくみ改善にも効果的です。妊娠後期は特に足や指がむくみやすいので、カリウムを含む食べ物は妊婦さんにオススメなのです◎
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ぶどうジュースに多く含まれる主な5つの栄養素
ぶどうジュースは、糖類の中で最も吸収が早いブドウ糖が主成分です。体内で素早くエネルギーに変換されるため疲労回復効果が抜群です。
- ブドウ糖:ブドウ糖は、穀類や果物に多く存在している糖分です。水に溶けやすく0.1%血液に存在しています。脳はブドウ糖しかエネルギーにすることができず、1日に摂取したブドウ糖の約20%を消費すると言われています。また、体の酸素を運ぶ赤血球もブドウ糖をエネルギーにするためかけがえのない栄養素です。
- ポリフェノール:ポリフェノールは、植物に含まれている成分で苦味や色素の成分で、5000種類ほど存在していると言われており、その種類ごとに特徴ある健康効果を持つ栄養素です。共通点はとても強い抗酸化作用を持ち、活性酸素の除去や体の酸化による老化に関わる病気の予防に役立つ栄養素です。
- アントシアニン:アントシアニンは天然に存在する色素の一種です。赤紫の色のキャベツやナス、ブルーベリーと言った紫色の果物や野菜に多く含まれています。代表的な健康効果は、視力に関わる眼精疲労の解消効果やメタボ解消の力があります。
- 鉄分:鉄分は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
- カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
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妊娠中のポリフェノールの過剰摂取は危険?
ぶどうに含まれるポリフェノールは、強い抗酸化作用があるものとして体に効果的な栄養素ですが、妊娠中に過剰摂取すると胎児に影響があるとされています。
妊娠中にポリフェノールを過剰摂取すると『胎児動脈管早期収縮』を起こす可能性がある!
→赤ちゃんの動脈の一部が詰まったり狭くなったりする病気
適量であれば危険性のないポリフェノールですが、中にはポリフェノールを含むハーブティーを妊娠8花月から飲み続けていた妊婦さんかた産まれた赤ちゃんが、動脈管早期収縮を起こしてNICU(新生児集中治療室)での一時入院が必要になった事例もあります。
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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- ぶどうジュースは妊娠中にもオススメの飲み物!
- ぶどうジュースに含まれるビタミンC:妊娠中に必要な鉄分の吸収をサポートする
- ぶどうジュースに含まれる鉄分:貧血や動機息切れの改善に効果的!
- ぶどうジュースに含まれるカリウム:つわり症状の軽減&むくみ改善に効果的!
- 妊娠中のポリフェノールの過剰摂取は、『動脈管早期収縮』を起こす可能性があるのでNG
ぶどうジュースが含むビタミンCは、鉄分の吸収をサポートしてくれる優秀な栄養素です。妊娠中に必要な鉄分も含まれているので、妊婦さんは積極的に摂って良い飲み物となっています。
しかし、ポリフェノールを過剰摂取すると危険性が生じることもあるので、飲みすぎないように注意しましょう。
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