妊娠中(妊婦)でもキムチは食べられる?辛いのは大丈夫?注意点・効果は?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“キムチ”は妊婦さんでも食べられる食材なのでしょうか?キムチの危険性の有無や、妊娠中に必要な栄養素と共に解説いたします。

  • キムチは妊娠中でも食べられる?
  • キムチが含む主な栄養素とは?
  • 妊娠中にキムチを食べる注意点
  • 妊娠中でも安全おいしいレシピ

これらのテーマについて紹介いたします。

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キムチってどんな食べ物?

“キムチ”は、白菜などの野菜を、塩、唐辛子、魚介塩辛、ニンニク等を混ぜ合わせたものに漬けたものです。キムチは朝鮮半島の厳寒期に備えられた保存食で、野菜の塩漬けから始まったようです。

これに香辛料やニンニクや山椒等を加えるようになったのがキムチの原形だと言われており、16世紀に日本から朝鮮半島に唐辛子が伝えられると山椒に代わって唐辛子が使われるようになりました。

キムチはそのまま食べる他、スープやチャーハン、チヂミやスンドゥブ、キムチ鍋やサムギョプサル等様々な料理に幅広く用いられます。

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キムチは妊娠中に食べても大丈夫!

キムチは、妊娠中でも食べることができます!キムチに含まれるビタミンB群ビタミンA乳酸菌が妊婦さんにも嬉しい効果を発揮します。

ビタミンA

キムチの野菜に含まれるβカロテンは、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには、 胎児の皮膚や粘膜の形成・臓器の形成に欠かせない栄養素 です。ここで重要なのが、ビタミンAには2つのタイプがあることです。

  1. 野菜や果物にβカロテンとして含まれ、体内でビタミンAに変化するもの
  2. 食べ物自体にビタミンAとして含まれているもの

    →レバー/うなぎなどが多く含む

妊娠中の体に必要なのは、野菜や果物にβカロテンとして含まれる栄養素です。食べ物自体に含まれるビタミンAは、妊娠初期に摂りすぎると胎児に形態的な異常が見られることがあるので、過剰摂取は控えるよう言われています。特に妊娠3ヶ月までは注意が必要です。

しかし、βカロテンとして体に取り込まれた栄養素に関しては、体に必要な分だけビタミンAに変換され、余った分は体外に排出されるので過剰摂取とはならないのです◎

ビタミンB群の各効果とは?

ビタミンB群の中でも、キムチに含まれるB1・B2には、妊婦さんにとってこのような効果があります。

ビタミンB群の働き
  • ビタミンB1…糖質をエネルギーに変える時に必要
  • ビタミンB2…タンパク質の代謝に働き成長を促進

どちらもビタミンBですが、それぞれに異なる働きがあります。

妊娠中の便秘に乳酸菌

キムチは発酵食品なので乳酸菌が豊富に含まれており、便秘解消に効果があります。妊娠中はホルモンバランスの関係で頑固な便秘になりやすく、便秘薬を飲まないとなかなか排便できないことが多いです。妊娠中でも飲める便秘薬には“酸化マグネシウム”などがあり、かかりつけの産科で処方してくれます。

妊娠中の便秘はなかなか手ごわいものですが、その対処法として 「食物繊維の多い食材や乳酸菌を摂ること」 があります。お通じ改善以外にも、肌の調子を整える効果もあるので妊婦さんにも嬉しい栄養素です。

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キムチに多く含まれる主な5つの栄養素

キムチには、ビタミンA・B群・C・Kなどのビタミン類が豊富に含まれています。ビタミンAとB2には免疫力を上げる働きがあるので、風邪予防にも効果的です。

  • ビタミンA:ビタミンAは、抗酸化作用、皮膚や肌の粘膜を作る、人間の視覚情報の伝達に関わるビタミンです。体内にある活性酸素を協力に除去し、肌の生成にも関わるため美肌作用、体内へのイルスや細菌の侵入を防ぎます。加えて、視覚情報に関わる神経伝達に不可欠なロドプシンの生成の主成分にもなっています。
  • ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
  • ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
  • ビタミンB12:ビタミンB12には、細胞分裂に関わり、特に乳児や人間の血球の文化には不可欠な栄養素です。細胞分裂の際の、DNAの複製に関わるため、不足すると正常な組織が作られず体の機能維持に影響が出ます。神経伝達や脂質代謝にも関わる酵素です。
  • ビタミンK:ビタミンKは、骨の形成に関わり、ビタミンDとともにカルシウムを取り込むことを助けます。加えて、体内の傷を治すプロトロンビンの働きを助けるため、血小板が傷を塞ぐ働きを助けるビタミンです。不足すると、傷の治りが遅くなります。

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妊娠中にキムチを食べる時の注意点

塩分の摂り過ぎ

キムチには、塩分が多く含まれています。ココが妊娠中に注意したいところで、沢山食べると塩分の摂りすぎとなってしまいます。特にポテトには沢山の塩が振りかけられています。

 妊娠中の塩分過多は、『妊娠高血圧症候群』になる可能性が高くなります。 この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。

妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

辛いのは大丈夫?

キムチの辛さは様々ですが、あまりにも辛いキムチを食べると胃や腸が荒れてしまうことがあります。辛いものを食べ過ぎると腹痛や下痢を起こすことがありますが、妊娠中はできるだけお腹を壊さない方が良いです。

繰り返す下痢によって子宮収縮を起こすこともあります。適度な辛みは代謝を良くしたりダイエット効果がありますが、胃腸を悪くする辛さのキムチは控えるようにしましょう。

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妊娠中でも安全おいしいキムチのおススメレシピ

妊娠中にキムチを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのキムチレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩

キムチ鍋

キムチ鍋は、豚肉や鶏肉などのタンパク質に加え、たっぷり野菜を摂ることができるオススメ料理です。妊娠中はバランスの取れた食事を摂る必要がありますが、鍋なら色々な食材を簡単に食べることができます◎ 豆腐もタンパク質が豊富なので、是非具沢山キムチ鍋にして温まりましょう。

チヂミ

チヂミにキムチや豚肉・ニラを入れて焼き上げれば、お手軽に1食分の食事になります◎小麦粉と卵も入れるため、炭水化物やタンパク質もあわせて摂ることができます。材料も少量で済むので、時短で作りたい時にもオススメです。

妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • キムチは妊娠中でも食べられる食材!
  • キムチに含まれる乳酸菌:妊娠中に起こりやすい便秘解消効果あり!
  • 妊娠中にキムチを食べる時は、塩分の摂り過ぎ・辛過ぎに注意!

キムチは妊娠中でも食べることができますが、塩分量が多いので食べ過ぎには注意が必要です。また、辛みが強いと胃腸を悪くする可能性もあるので、食べ過ぎず少量に抑えるようにしましょう。

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