妊娠中(妊婦)でもココアは飲める?カフェイン量・妊娠糖尿病が危険?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“ココア”は妊婦さんが飲んでも大丈夫なのでしょうか?ココアに含まれるカフェイン量や、1日何杯までなら飲んでも大丈夫なのかについて着目しました。それでは、

  • ココアは妊娠中でも飲める?
  • ココアに含まれるカフェイン量
  • 妊娠中のカフェインは1日どれくらいまで?
  • 妊娠中にカフェインを摂るとどうなる?

これらのテーマについて紹介いたします。

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ココアってどんな飲み物?

カカオ豆を発酵・乾燥させた後、煎ってすり潰したものがカカオマスです。カカオマスのカカオバターを取り除き、粉末状にしたものをココアと呼びます。

ココアに砂糖や脱脂粉乳などを混ぜたものを「調整ココア」といいます。調整ココアは「ミルクココア」「アーモンドココア」「フレーバーココア」などの名前で牛乳やお湯を注いで混ぜるだけで飲めるように作られたものです。

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ココアに含まれる栄養・効能

ココアの栄養

ココアの主成分はカカオポリフェノールです。ポリフェノールとは強い抗酸化作用のある成分で、アンチエイジング効果も持っています。ココアは意外にも栄養価が高く、糖質・カルシウム・鉄分・ビタミンB群も含んでいる特徴があります。

  • カカオマスポリフェノール:カカオマスポリフェノールはカカオ豆に存在するポリフェノールで、抗酸化作用をもち体の活性酸素を除去する効果を持っています。抗酸化力で、虫歯菌の増殖を抑え、胃潰瘍原因のピロリ菌や腸内の悪玉菌の増殖を抑えます。ストレス耐性アップ効果もあります。
  • 糖質:糖質は、主に植物が光合成によって作られる栄養素で、体内にブドウ糖に分解されエネルギーになります。1gで4kcalのエネルギーを持ち、体を動かす、生体維持に欠かせない大きなエネルギー源です。
  • 鉄分:鉄分は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。

ココアの効能

ココアに含まれるポリフェノールや、テオブロミン、食物繊維などの栄養素には下記のような効果を期待することができます。

効果効能
  • 動脈硬化予防
  • 脳機能の改善
  • むくみ解消
  • 血圧の正常化

毎日飲むと太る?

ココアは美味しいので、毎日飲みたくなりますよね。しかし、ココアはカロリーと糖質量が高いので、毎日飲む太ってしまいます。純ココアと調整ココアの1杯あたり(5g)のカロリーと糖質は以下のとおりです。

品名 カロリー 糖質
純ココア  13.8kcal 0.9g
調整ココア(合計値)  163.9kcal 15.5g
注意
ココアパウダーを使ってココアを飲む場合、好みによって砂糖や牛乳などの量は変わるので、カロリーや糖質は変動します。

ホイップクリームなどを入れるとさらにカロリー、糖質ともに高くなります。

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飲み過ぎで下痢・腹痛になることも?

ココアで下痢・腹痛になる原因として考えられるのは、ココアの原料のカカオに含まれる食物繊維です。ココアに含まれる食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類が含まれています。

よく、便秘には食物繊維がいいと聞きますが、便通をよくするには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維と水があって便通が促されます。

ココアには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が入り飲み物として水分とともに体内に入るので、お腹がゆるい人は腹痛や下痢になるのでしょう。

ココアは妊娠中でも飲める?

ココアには、妊娠中に控えたい“カフェイン”が含まれているので、できれば飲まない方が良い飲み物です。ですが、絶対に飲んではいけないわけではありません

 妊娠中でも少量であれば、カフェインを含む飲み物を飲んでも良い とされています。

妊娠中のカフェインは?

妊娠中は、少量であればカフェインを摂取しても問題ないとされる

では、どのくらいの量であれば妊婦さんでもココアが飲めるのでしょうか?

ココアに含まれるカフェイン量

ココア100ml当たりに含まれているカフェイン量はこちらです。

  • ココアのカフェイン量 …約10mg
 ココアは、1日2〜3杯であれば、妊婦さんでも問題なく飲むことができます 。このカフェイン量は、他の飲み物と比較すると多いのでしょうか?また、1日にどれくらいならカフェインを含む飲み物を飲んでも良いのか、詳しく見てみましょう。

糖分の摂りすぎにも注意

ココアには、砂糖が多く含まれています。糖分を多く含む飲み物も、妊娠中には控えたいものです。糖分を過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。

より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

妊娠糖尿病による胎児の合併症
  • 新生児低血糖
  • 新生児高ビリルビン血症
  • 低カルシウム血症
  • 呼吸窮迫症候群

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妊娠中に飲める1日のカフェイン量はどれくらい?

少量のカフェイン量であれば毎日飲んでも影響はないとされています。妊婦のカフェイン摂取目安量は国によって異なり、日本では1日200mgまでとされ、 コーヒーにすると約3杯分(180mg) となります。意外と多いと感じた方が多いのではないでしょうか?

イギリスでも1日200mgまで、アメリカとカナダは1日300mgまで摂取して良いとされています。カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • 緑茶   …約20mg
  • 烏龍茶    …約10mg

一番カフェインを多く含むのはコーヒーで、カップ1杯あたり約80mgのカフェイン量を含みます。コーヒは多くても1日2杯までに抑えるようにしましょう。

ノンカフェイン/デカフェなら安全

妊婦さんでもココアやコーヒーが飲みたい時は、ノンカフェイン(デカフェ)のものであれば心配なく飲むことができます◎ カフェインが含まれていないので眠気覚ましにはなりませんが、何杯でも飲めるのでオススメです。

妊娠中にカフェインを摂り過ぎる影響は?

妊娠中はカフェインを含む飲み物の量を控える必要もあります。カフェインは、妊娠中に摂取するとこのようなリスクがあると言われています。

カフェインの妊婦への影響
  • お腹の張り・早産・流産のリスクを高める
  • 胎児に運ばれる血液や栄養が減り低体重・低酸素の原因となる

カフェインのにより血管収縮が起き様々なリスクの原因となるため、妊娠中にカフェインを含む飲み物や食べ物は制限した方が良いのです。

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • ココアはカフェインを含むので、妊娠中には控えた方が良い飲み物
  • 1杯あたりのカフェイン量は10mgなので、少量であれば問題はない
  • 妊婦さんが1日に摂取できるカフェイン量の目安は、1日200mgまで!

ココアにはカフェインが含まれていますが、飲むのは絶対にNGというわけではありません。妊娠中の1日あたりのカフェイン上限は200mgなので、カップ2〜3杯であれば安全です◎ 心配な方は、ノンカフェインのハーブティーなどを飲むようにしましょう。

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