ゼリーなどお菓子作りの凝固剤として使われる寒天とゼラチン。この2つは使用目的は似ていますが、原材料が違うため食感や使い方が違うことを知っていますか?また、寒天やゼラチンにも種類があり、それぞれの特徴を知っておくとお菓子作りの時に役立ちます。そこで、今回は
- 寒天とゼラチンの違い
- 寒天の種類
- ゼラチンの種類
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目次
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寒天とゼラチンの違いは?
寒天とゼラチンは、どちらもお菓子作りの凝固剤として使われますが原材料が違います。そのため溶ける温度や固まる温度が違い、出来上がった時の食感も違います。
用途に合わせて使い分けるとお菓子作りがより楽しくなりますよ。
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原材料
原材料 | 食品分類 | 見た目 | |
寒天 | テングサやオゴノリなどの紅藻類 | 植物性食品 | 白く濁っている |
ゼラチン | 牛や豚などの骨や皮に含まれるコラーゲン | 動物性食品 | 透明〜薄い黄色 |
寒天の原材料は、紅藻という海藻類です。寒天に使われる主な紅藻は、テングサ科のマクサ・オオブサ・オバクサ。オゴノリ科のオゴノリ・オオオゴノリなどです。
ゼラチンの原材料は、牛や豚の骨や皮に含まれるコラーゲンを熱分解したものです。
寒天とゼラチンは、原材料が違うため栄養素も違います。
100g当たり | エネルギー | タンパク質 | 食物繊維 | カリウム | カルシウム | マグネシウム | 鉄 |
寒天 | 160kcal | 0.2g | 79.0g | 30mg | 120mg | 39mg | 7.3mg |
ゼラチン | 347kcal | 87.6g | 0g | 8mg | 16mg | 3mg | 0.7mg |
口触りや食感
寒天とゼラチンでは、口触りや食感にかなり違いがあります。
寒天は弾力があり、歯切れが良くホロっと崩れるような食感なのに対して、ゼラチンはツルンとなめらかで溶けるような食感です。
使い方
寒天とゼラチンの溶ける温度、固まる温度、特徴をまとめました。
寒天
- 溶ける温度:90度以上
- 固まる温度:35〜40度
- 固めたものが溶ける温度:70度以上
- 使用量:液体重量の1〜1.5%
- 使い方:1〜2分煮立たせて溶かす
- 注意点:ジュースや牛乳と一緒に煮ると固まらないことがあるため、先に寒天液を作って混ぜるようにする
- 向いているお菓子:ようかん、牛乳寒天、あんみつ、ところてん、杏仁豆腐
ゼラチン
- 溶ける温度:50〜60度
- 固まる温度:20度以下
- 固めたものが溶ける温度:25度以上
- 使用量:液体重量の2〜3%
- 使い方:ゼラチンの量の4〜5倍の水でふやかしてから使う
- 注意点:熱しすぎると固まらなくなる。タンパク質を分解する酵素を持つ生のフルーツを使うと固まらなくなるため、缶詰めや一度沸騰させたものを使う。
- 向いているお菓子:ゼリー、プリン、ムース、グミ
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寒天にも種類が
寒天には『粉寒天』『棒寒天』『角寒天』の3種類があります。
粉寒天
粉寒天はテングサなどの紅藻類を水に浸けて柔らかくしてから煮出した寒天液を乾燥させ、粉状にしたものです。寒天の種類の中で粉寒天だけが工場で作られます。ふやかしたり、裏ごしをする必要がないため使いやすです。仕上がりは透明度が高く、海藻のようなにおいが弱いのであっさりと食べやすいのが特徴です。
- 水に加えて2分ほど煮たせて透明になるまで溶かして使います。
棒寒天
棒寒天は、寒天液を箱に入れて固めて固め棒状に切り、自然の気候を利用して冬の外気で凍結させたり、低温で解凍させたりするのを繰り返して乾燥させます。粉寒天に比べると海藻の成分が多く残っているため、海藻のような独特のにおいがあり、粉寒天や糸寒天に比べると仕上がりが柔らかくなります。
- 適当な大きさにちぎり、2~3時間水に浸してふやかします。それから2分ほど煮立たせて固まりがなくなり透明感がでるまで溶かします。なめらかに仕上げたいなら最後に裏ごしをしてください。
糸寒天
糸寒天は寒天液を箱に入れて固めたものを糸状に切り、棒寒天と同じように自然の気候を利用して乾燥させたものです。海藻のような独特なにおいがあります。
- 凝固剤として使うときの使い方は棒寒天と同じですが、糸寒天はふやかしたものをサラダやスープに使うのもおすすめです。
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ゼラチンにも種類が
ゼラチンには『粉ゼラチン』と『板ゼラチン』の2種類があります。
粉ゼラチン
粉ゼラチンは、水でふやかす手間がなく好きな量で使用できます。スピーディーにムラなく溶かせるので、家庭で使うなら粉ゼラチンがおすすめです。
- 粉ゼラチンはふやかさずに使えますが、ダマになりやすく1度ダマになると溶かすことが難しいので水に振り入れるようにして入れてください。
- 不安な方はふやかして使うのがおすすめです。そのときには粉ゼラチンの4〜5倍の水を容器に入れ、そこに振り入れるようにします。粉ゼラチンに水を入れるとまんべんなく水を行き渡らせることができないので注意してくださいね。
板ゼラチン
板ゼラチンは、薄い板状になっていています。1枚の重さが決まっているので計量しやすいですが、微調整がしにくいです。グレードの良い板ゼラチンを使うと、粉ゼラチンよりも仕上がりに透明感が増し、なめらかな口当たりになる上に、保形性もあります。お店では板ゼラチンが使われることが多いようです。
- 板ゼラチンは、水に浸けてふやかしてから使います。
- できるだけ冷たい水に浸けることで、ゼラチンが溶けるのを防ぎながらふやかせます。
まとめ
『寒天とゼラチンの違い』をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
この記事をまとめると
- 寒天とゼラチンは原材料が違うので使い方、食感、仕上がりに違いがある
- 寒天やゼラチンにも種類がある
仕上がりや食感から寒天は和菓子、ゼラチンは洋菓子に使われることが多いようです。お菓子作りをするときの参考にしてくださいね。
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