鰹節を柔らかくする方法は?塊の上手な削り方と削り器の代用品も!

和食とは切っても切れない関係である、出汁。風味たっぷりの出汁を取るためには、やっぱり鰹節を削ったものを使用するのが一番です。しかし、ほとんどの人が実際に鰹節を削った経験がないのではないでしょうか?

  • 鰹節を柔らかくする方法
  • 鰹節の上手な削り方
  • 削り器の代わりに使えるものは?

今回は、こちらについて詳しく解説します。

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鰹節を柔らかくする方法

カチカチに固くなっている鰹節を削るために大切なのは、まずは鰹節を削りやすいように柔らかくしてあげることです。ここでは、簡単に鰹節を柔らかくすることの出来る方法を解説します。

濡れた布巾で蒸らす

固い鰹節は、表面が乾燥していることが多くうまく削ることが出来ません。強引に削ってしまうと削れないどころか粉のようになってしまうことも。

そんなときは、お湯で濡らした布巾を鰹節の削りたい部分に当ててしばらく待ちましょう。目安としては、布巾を当てた部分がほんのり温かくなるくらい。こうすることで、鰹節表面が水分を含みしっとりと柔らかくなるため、断然削りやすくなりますよ。

濡れ布巾を当てる際の注意点
濡れ布巾は、鰹節の削りたい面だけに当たるように調整しましょう。鰹節全体に濡れ布巾を当てて余分な水分を与えてしまうと、鰹節表面のカビに栄養を与えることとなり、品質が劣化する恐れがあります。

熱を加える

固い鰹節を柔らかくするもう一つの方法は、鰹節自身を温めてあげることです。具体的には、鰹節全体をラップに包み、電子レンジで約1分間加熱します。鰹節の大きさによって加熱時間を調整する必要があるため、1分ごとに加熱状態を確認すると良いでしょう。

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鰹節(塊)の上手な削り方

料理

鰹節をしっかりと温めたらいよいよ削り始めます。ここでは、鰹節を上手に削るために大切なポイントを解説します。

カンナ刃を調整

鰹節を削る際に使用する器具について、テレビなどで見たことはあるものの名前が分からないという人も多いのでは無いでしょうか。実はあの器具は「鰹節削り器」と呼ばれています。大工さんが使用しているカンナと形状は似ていますが、使用されている刃の数に違いがあるのです。

鰹節削り器に使用されている刃は、かなり細かい調整が出来ることで知られています。カンナ刃を調整する際のポイントは、台座とカンナ刃の隙間が0.1mm〜0.3mmにすることです。

カンナ刃を何ミリ程度台座から出すかによって、鰹節削りの仕上がりは大きく異なります。料理によって相性のいい薄さがあるため、好みによって使い分けると良いでしょう。

一般的な目安としては、冷奴などにかける場合は厚さ0.2mm程度、出汁を取る場合は0.8mm程度とすると良いでしょう。

カンナ刃の調整方法を以下に記載します。

  1. 刃を取り外した状態の鰹節削り器を用意する
  2. カンナ刃を台座に嵌め、カンナ刃の上から木槌で叩き入れる
  3. ある程度刃が入ったら、カンナ本体の後ろから再度叩いて刃の出方を調整する
  4. 刃が出すぎた場合は、カンナ本体の前から叩いて再度調整する

なお、カンナ刃の調整は素人には非常に難しい作業です。どうしても難しい場合は、金物屋さんやインターネット上の乾物屋さんにお願いすると良いでしょう。

布巾に湿らす

鰹節の表面には、体に悪影響を及ぼすことのないカビが付着しています。そのため、乾いた布巾やペーパータオルを使用して表面のカビをしっかりと拭き取ると良いでしょう。

けずり器で削る

鰹節はよく見ると「頭側」と「尾側」とにしっかりと分かれています。この際に削り始める方向を間違ってしまうと、うまく削ることが出来ずに粉になってしまうこともあるため注意が必要です。

そのため、鰹節を削る場合は「目」に沿って削ることが肝心です。具体的な削り方としては、けずり器の刃先を自分側に向けて鰹節の尾側を先に向けて頭側から削るように意識すると良いでしょう。

鰹節の頭側と尾側の見分け方は?
鰹節の先がいびつな形をしているのが頭側であり、きれいな形をしているのが尾側です。実際に削る際は、前ではなく斜め上に押し出すようにしてカンナの上から鰹節を削ることがポイントですよ。

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鰹節削り器の代用品

鰹節を削る際に最も便利なのは、やはり鰹節削り器ですがどうしても手に入らない人もいるかと思います。そんなときに代用となる器具を紹介します。

包丁やピーラーはおすすめしない

前提条件として、包丁やピーラーを第ようとすることは避けましょう。包丁は固い鰹節を削ることに向いていないだけでなく、刃が滑って指を怪我する恐れがあります。更に、刃こぼれした包丁の欠片が削り節に混入することで口の中を怪我する可能性もあります。

次に、ピーラーを使用した場合、鰹節の表面を上滑りするだけとなってしまいほぼ削ることが出来ません。これは、ピーラーに使用されている材質がステンレスであるのに対し、鰹節削り器の刃に使用されている材質は「鋼」であるという違いによるもの。

金属としても硬さが全く異なることが、ピーラーがオススメできないことの理由の一つとなっています。

カンナ

大工さんが使用するカンナという工具を見たことがある人も多いと思います。このカンナは一見すると鰹節削り器と似た形状をしていますが、使用されている刃の数が2枚となっています。

しかし、刃と刃の隙間に削った鰹節が滞留することが多く、手入れが非常に困難なことと洗浄がしにくいことによる衛生上の問題があるため、やはりおすすめはできません。

かつおぶし削りオカカ

一方で、安全に削るという点に特化してデザインされた「かつおぶし削りオカカ」という器具は、非常におすすめです。

鰹節を器具で抑えて削ることにより、非常に安全であることに加えて、ハンドルを回すだけの簡単操作は子供でも安全に鰹節を削ることが出来るほどです。

出来上がりも鰹節削り器を使用した場合と遜色ないことも大きな魅力と言えるでしょう。

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まとめ

この記事をまとめると

  • 固い鰹節を削る場合は削りたい周囲を蒸らしたり加熱することで温めると削りやすい
  • 鰹節には「目」が存在するため、目に沿って頭側から尾側に向けて削ると綺麗に削ることが出来る
  • 包丁やピーラーを使用して鰹節を削るのは安全性や品質面に問題があるためおすすめできない
  • 鰹節削り器の代用品としてかつおぶし削りオカを使用することで、より安全に鰹節を削ることが出来る

いかがだったでしょうか。

鰹節を削るのは、最初こそコツが必要ですが慣れてくるとスムーズに削れるようになります。削りたての鰹節は一度食べたらその風味に病みつきになること間違いなしです。

この記事を参考にして、是非一度試してみてくださいね。

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