主に関西地方で食べられている粕汁には酒粕が含まれていますが、食べた後に運転すると飲酒運転になることがあるんです!アルコールが含まれる食べ物ということなのでしょうか?今回は、
- 粕汁にアルコールは含まれる?
- 粕汁で飲酒運転になるって本当?
- 酒粕のアルコール度数は?
- 粕汁に含まれる栄養素
これらのテーマについて紹介いたします。
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粕汁ってどんな食べ物?
“粕汁(かすじる)”は、酒粕を加えて煮込んだ汁物料理で、近畿地方や関西地方を中心に食べられています。その理由は、それらの地域に酒蔵が多く存在するためです。
具材は主に鮭やブリなどの魚と野菜を入れることが多いですが、関西地方ではこれに豚肉を加えて食べられています。1年の中でも特に冬の時期に食べられています。
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粕汁にアルコールは含まれる?
粕汁は酒粕を入れた汁物ですが、酒粕とはお酒を絞った残りカスなので酒粕にはアルコール分が含まれています!
気になる酒粕のアルコール度数は、だいたい5〜8%程度と言われています。酒粕の種類によって度数は異なりますが、最低でも缶酎ハイと同じくらいのアルコール分が含まれているのです。
アルコールを含む粕汁ですが、体に良い栄養素も豊富に含まれています。
粕汁の栄養成分
粕汁には、ビオチン・ビタミンB1・B2・B6・葉酸・パントテン酸などのビタミンB群が豊富に含まれています。
- ビタミンB1:ビタミンB1は、人間の代謝に関わるビタミンで、炭水化物を糖に分解し、エネルギーを作り出す経路の最初を担います。食べた糖質全般を燃焼させる工程に関わるため、不足すると疲れやすくなります。また脳の神経伝達物質にも関わり、集中力を増やすや手足の痺れにくくすると言った働きがあります。
- ビタミンB2:ビタミンB2は、たんぱく質、脂質、炭水化物の代謝で、酵素に近い補酵素としての働きます。ビタミンB2は単独では酵素としての働きは持たないものの、体内で特定の分子がつくことで代謝の働きを担います。三大エネルギーの分解の他、体内の活性酸素の除去作用も持っています。
- ビタミンB6:ビタミンB6は、たんぱく質をアミノ酸に分解し、再合成して筋肉や必要な組織を作る働きがあります。加えて、体内のホルモン分泌のバランスも整える働きを持っています。エネルギー代謝にも関わり、加えて神経伝達にも関わる多くの役割を持つビタミンです。
- 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
- ビオチン:ビオチンは、代謝における酸化反応に関わる過程で活躍します。炭水化物、脂質、たんぱく質全ての三大栄養素の代謝に関わり、分解された物質がエネルギーになる過程に携わっています。また、ヒスタミンが過剰分泌されることによって起こるアトピー等アレルギーの予防効果があると注目されています。
- パントテン酸:パントテン酸は、人間の体内で副腎皮質ホルモンの合成に関わります。コエンザイムAと呼ばれる体内の炭水化物、たんぱく質、脂質全ての代謝に関わるパーツの一部として使用されます。ストレス耐性の効果も上げるビタミンです。
- ナイアシン:ナイアシンは、糖代謝、脂質代謝の補酵素としての働きで、エネルギー生成のサポートします。ナイアシン一つで複数の代謝工程をサポートするのが大きな特徴です。他にも肝臓におけるアルコール代謝の二日酔いの原因になるアセトアルデヒドの分解を助けます。
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粕汁で飲酒運転になるの?
粕汁にはアルコール分を含む酒粕が含まれていることがわかりましたが、実は粕汁を飲んで飲酒運転になることがあるのです…!
これまでに、粕汁を飲んだ後に運転した方が飲酒運転で検挙された事例が発生しています。2杯の粕汁を飲んだ2時間後に運転したところ、呼気からアルコールが検出されてしまったのです。
引っかかるほどのアルコール分が検出されたのには、調理方法が原因だったことが考えられます。粕汁を飲むと必ずアルコールが残ってしまうわけではなく、アルコール分を飛ばすことで安全に食べることができます。
粕汁で飲酒運転にならないための飲み方
粕汁を飲んでも飲酒運転になるほどのアルコールを残さないためには、 しっかり加熱する ことが大切です。できるだけ長く加熱することで、粕汁に含まれるアルコール分は気化していきます。
食べた直後に運転を控えている方は、煮込む時間に注意して調理すると良いかもしれません。
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まとめ
この記事をまとめると
- 粕汁に含まれる酒粕は、お酒の絞りカスなのでアルコールが含まれる!
- 過去には粕汁を飲んだ後に運転し、飲酒運転で検挙された事例がある
- 酒粕のアルコール度数は5〜8%
- 飲酒運転とならないためには、長時間の加熱でアルコール分を飛ばす!
酒粕にはアルコールが含まれているため、粕汁を飲んだ後に運転すると飲酒運転となってしまうことがあります。甘酒のように完全にアルコール分がないわけではないので、運転前やお子様に与える時は注意しましょう。
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