海藻類にはワカメやヒジキなどがありますが、食べ過ぎると下痢になることがあります。それは一体なぜなのでしょうか?今回は、
- 海藻の食べ過ぎで腹痛・下痢に?
- 海藻の栄養 / 生と乾燥で違いはある?
- 1日の摂取目安量
- 食べ過ぎってどのくらい?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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海藻の食べ過ぎで腹痛や下痢になるって本当?
海藻類は食物繊維が豊富で整腸作用や美肌効果があることが知られていますが、食べ過ぎると腹痛や下痢の原因となることを知っていますか?
海藻による腹痛などの症状は上手く消化できていないことによるものですが、具体的に何が原因なのでしょうか?
消化されない原因
海藻には豊富な食物繊維が含まれており、消化するまでに時間がかかる上、たくさん食べてしまうと胃腸が対応しきれず消化不良を起こします。これによって起こるのが腹痛や下痢で、適量であればゆっくり時間をかけて消化するので症状は現れません。
海藻の消化時間
わかめなどの海藻類は食品の中でも消化に時間がかかるもので、胃の中で3〜5時間、小腸の中で5〜8時間ほどと言われています。繊維質が強い食べ物は特に消化時間が長く、そうでない果物類には40分であっとういう間に消化できるものもあります。
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海藻類に含まれる栄養素
海藻に含まれる栄養素には、食物繊維の中でも水に付けやすい水溶性食物繊維を多く含んでいます。特に、わかめは海面すれすれで太陽光を浴びて成長するため、ビタミンやたんぱく質・ミネラルなどを含んでいます。
アルギニン酸やフコダインといったアミノ酸も含まれており、このアミノ酸が旨味成分なので美味しく感じるのです。
- アルギン酸:アルギン酸は、天然の食物繊維の一種で、海藻類に含まれる多糖類です。アルギン酸は、体内で吸収されると、高血圧の予防や高コレステロール血症の改善効果があります。また、腸内環境を整え胆石の予防効果もある栄養素です。
- フコイダン:フコイダンは、褐藻類に含まれる多糖類で、海藻の中でもぬめりがある成分です。このぬめりは、海藻が傷をついた時の怪我や身を守るための防御成分です。免疫力の向上や抗アレルギー作用、ウイルス・細菌の増殖予防と言った働きや胃粘膜の保護に向いている栄養素です。
- 水溶性食物繊維:水溶性食物繊維は、食物繊維の中で水に溶けやすい分類のもので、主な働きは腸内細菌の餌となり、善玉菌を増やすと同時に酪酸や酢酸と言ったエネルギーの材料になります。腸内環境を整える効果が高く、便秘や下痢と言った不調を改善していきます。免疫力や肌も綺麗にする栄養素です。
- カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
- カルシウム:カルシウムは骨や歯の主成分のリン酸化カルシウムの材料でもあり、人間の体内の筋肉や臓器の収縮に関わるミネラルです。神経伝達の正常化にも大きな働きを持ち、体の酵素の働きをサポートします。血液凝固やホルモンの分泌等、多用な働きを持ちます。
- マグネシウム:マグネシウムは、健康な骨を作る上でビタミンDを活性型にする働きや、エネルギー代謝、たんぱく質の合成を担います。マグネシウムは、体内の酵素の要になる触媒や酵素反応を助ける働きを含めると300種類以上サポートしています。血圧の調整機能もあり、片頭痛や冷え性の改善にも効果があるとされています。
生海藻と乾燥海藻では違いがある?
一度湯通しした状態の生わかめと、乾燥させてあり水で戻すタイプの乾燥わかめでは、体への影響は異なるのでしょうか?
実は、生わかめよりも乾燥わかめの方が若干食物繊維などの栄養素が多いという違いがあります。乾燥させることで凝縮されているためで、乾燥わかめは少量でも沢山の食物繊維を摂ることができるのです。
海藻を食べ過ぎるとどうなる?症状は?
海藻を食べ過ぎると消化不良により腹痛や下痢になるとお話しましたが、実は他にも副作用として出る症状があります。どんなものがあるのか確認していきましょう。
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便秘
海藻は食物繊維が豊富なのでお通じに効果的な食材ですが、食物繊維は過剰摂取すると便秘になる特徴があります。腸内で消化しきれない便がたまってしまい、お通じの流れにストッパーをかけてしまいます。
おなら
海藻に含まれる食物繊維は 食べ過ぎると消化しきれず腸内でメタンガスを発生 させます。これは大腸の中で腐敗している証拠で、腐った臭いと共におならが出てしまいます。
しかし、食物繊維には整腸作用があるため、食べ過ぎなければ体に嬉しい栄養素です◎便秘解消効果もあります。
吐き気
消化不良は腸内の問題だけではなく、胃を刺激するため吐き気をもよおすこともあります。
妊娠中(妊婦)でも食べられる?
海藻類は色々な栄養素が含まれているので、妊娠中でも食べることができます◎ しかし、『妊娠中の食べ過ぎはあまり良くない』とされています。
その理由は、海藻類に“ヨウ素”含まれているためです。ヨウ素が体内に短期間で大量に入った場合、このような影響が出ると言われています。
- 発熱
- 下痢
- 嘔吐
- 興奮
- 脱毛
しかし、普段食べているようなわかめの量で上記のような症状が出ることはないので安心しましょう◎ 妊娠中はできるだけ危険性のある食べ物を避けた方が良いため、たくさん食べるのは控えた方が無難です。
詳しくはこの記事をチェック!
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海藻類の食べ過ぎってどれくらい?
海藻の食べすぎは腹痛や下痢・吐き気・便秘・おならなど様々な消化器系の影響が出る可能性があることがわかりましたが、食べ過ぎの量はそもそもどのくらいなのでしょうか?
海藻は1日に40gが限度量とされている!
海藻の食べ過ぎは1日に40gほどです。サラダにするとこのくらいペロリと食べてしまう量ですが、食物繊維による副作用を出さないためには、この量を目安にして食べましょう。
1日の摂取目安量
1日の海藻の摂取目安量は20g程度とされています。定期的に食べることで生活習慣病を予防したり、アンチエイジング効果もあるので量を守って食事に取り入れましょう!
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まとめ
この記事をまとめると
- 海藻には豊富な食物繊維が含まれているため、腹痛や下痢を起こす可能性がある
- 1日の摂取上限は40gまで!食べ過ぎは吐き気や便秘・おならの原因になることも
食物繊維は体に良い栄養成分ではありますが、適量を超えてしまうと様々な症状を起こすこともあります。1日20g程度が目安なので、食べ過ぎないよう食事に取り入れてみてくださいね。
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