昔から食卓で親しまれている食材・里芋。その里芋の仲間である海老芋はご存知ですか?京芋・唐芋とも呼ばれている京野菜のひとつです。この記事では、
- 海老芋と里芋の特徴
- 旬や産地
- 食べ方
について紹介しています。里芋と海老芋の違いを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
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海老芋と里芋の違いは?
ここでは、海老芋と里芋の違いを、その特徴や効能から見ていきます。
海老芋の特徴
反り返った形と縞模様が特徴で、海老の姿に似ていることから海老芋と名づけられました。里芋よりもサイズが大きく、重さも550gを超えます。
主に親芋と子芋を食べ、肉質がしっかりしていて煮崩れしにくく、ホクホクとした食感が楽しめます。そのため、煮物やおでんに最適です。
海老芋の子芋は里芋と比べると柔らかく、煮崩れしにくいので、細工料理としても大活躍。また、海老芋の孫芋は、里芋の孫芋よりクリーミーな食感が楽しめます。生産量が多くないため、高いものは1kg数万円と、里芋よりも価格帯は高めです。
里芋の特徴
縄文時代の中頃、人里で栽培されるようになり、そこから里芋と呼ばれるようになりました。安いものだと1kg1000円程度で手に入ります。
楕円形の形が特徴で、ねっとりとした食感が楽しめます。主に子芋と孫芋を食べ、煮物料理などにぴったりです。土垂・石川早生・八つ頭など、さまざまな品種が存在します。
じゃがいもやさつまいもなど、ほかの芋類に比べるとカロリーが低く、カリウムが多いのも特徴です。
丸々と太っていて、泥付きで湿っているものが美味しいと言われています。
効能の違いはある?
海老芋・里芋は共にカリウム・ムチン・ガラクタンが豊富。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きがあるため、高血圧予防やむくみの改善に効果が期待できると言われています。
ムチンとガラクタンは、海老芋と里芋のぬめりの原因である水溶性食物繊維です。ムチンは胃の粘膜を保護する働きがあると言われています。ガラクタンは胃腸の働きを高め、血糖値やコレステロールの上昇を抑える働きがあるそうです。
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海老芋、里芋の産地や旬はいつ?親芋は食べられる?
海老芋と里芋は同じサトイモ科ではありますが、産地や旬に違いはあるのでしょうか?また、親芋は食べられるのか、紹介していきます。
産地はどこ?
海老芋は京野菜ですが、一番生産量が多い地域は静岡県です。なかでも、磐田市周辺が最も盛んな生産場所。そのほか、大阪府・京都で栽培されています。
里芋は多日照と高温多湿な場所を好み、北海道を除いた全国で栽培されています。中でも生産量が一番多いのは千葉県。そのほか、埼玉県や宮崎県でも盛んに栽培されています。
海老芋や里芋の親芋は食べられる?
里芋や海老芋は、種芋を土中に埋めて栽培される食材です。この種芋から最初に出た芽が大きく成長した部分を親芋と呼んでいます。
この親芋から芽が出て、成長した部分を、子芋・孫芋と呼んでいます。一般的に親芋のサイズは大きく、子芋・孫芋は小さく丸い形をしているのが特徴です。
海老芋はそもそも親芋を主に食べますが、里芋の親芋はあまり市場に出回りません。そのため、里芋の親芋は食べられないと思われがちですが、どの種類の親芋も食べることは可能です。
旬はいつ?
海老芋の収穫時期は9月中旬から始まり、翌3月まで続きます。その内11月~1月が旬と言われています。
京都では海老芋をおせちに使用する習慣があり、そのことが関係しているようです。美味しい海老芋が食べたい方は、年末年始の海老芋を食べてみましょう。
里芋の旬は品種によって変わりますが、秋~冬です。九州地方では冬~春に盛んに栽培されています。
主な品種で言えば、石川早生・土垂などは8月下旬~10月、八つ頭・頭芋などは12月~1月が旬です。
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海老芋の食べ方
サトイモ科の植物は毒を持っていると言われています。その毒がえぐみの原因となっており、下処理してえぐみを取る必要があるのです。ここでは、海老芋の下処理の方法や、保存方法について紹介していきます。
下処理の方法は?
まずは皮を剥きます。手順は以下の通りです。
- 海老芋を水洗いし、たわしなどで泥を落とします。
- 上下の端を切り落とします。
- 皮を上から下に向かって厚めに剥いてください。
皮を剥く際は、ぬめりで手が滑りやすくなっているので、気をつけてください。次にあく抜きをします。
- 皮を剥いた海老芋を適度な大きさに切り、水にさらします。
- 水を注ぎ続け、40分ほどあく抜きをします。
- 水が透明になったら、ザルにあげ、塩もみをしてから水で洗い流します。
- 米のとぎ汁を使って、海老芋を7分~10分下茹でします。
- 下茹でし終わったら、鍋に水を注ぎ続け、水が透明になるまでさらします。
下茹でする際は、キッチンペーパーを被せておきましょう。沸騰したお湯ではなく、水から茹でるのがポイントです。
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冷凍できる?
海老芋は、常温・冷蔵・冷凍で保存が可能です。常温保存する場合は、新聞紙などで海老芋を包み、10度~15度の寒暖差の少ない冷暗所などで保存しましょう。
乾燥や寒さに弱いので、カットせずそのまま保存するのがポイントです。この方法で1ヵ月ほど持ちます。
冷蔵する場合は、海老芋を新聞紙で包み、保存袋に入れてから冷蔵してください。冷凍する際は、下処理をした上で保存しましょう。1回分に小分けして保存袋に入れるのがおすすめです。
まとめ
海老芋と里芋の違いを紹介しました。海老芋と里芋は同じサトイモ科ですが、産地や味・食感や食べる箇所に違いがあることがわかりましたね。それぞれのよさを活かして調理し、美味しく楽しみましょう。
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