ビーフジャーキーは妊娠中(妊婦)でも食べられる?トキソプラズマ菌が危険?

妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“ビーフジャーキー”は妊婦さんでも食べられるのでしょうか?ビーフジャーキーが持つ栄養素や、危険性の有無について着目しました。それでは、

  • ビーフジャーキーは妊娠中でも食べられる?
  • ビーフジャーキーに含まれる栄養素
  • 添加物・塩分・トキソプラズマ菌の影響

これらのテーマについて紹介いたします。

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ビーフジャーキーってどんな食べ物?

エネルギー(100gあたり) 315kcal
糖質量(100gあたり) 6.4g

ビーフジャーキーは、お肉を乾燥させたものを指します。乾燥していて長期保存が効くため、元々は保存食として食べられていましたが、最近はおつまみとしてよく見かける食材です。

「ビーフジャーキー」という名前のは、「ビーフ:牛肉」、「ジャーキー:日干しにした食材」という意味を持っており、ジャーキーはインカ帝国の言葉がアメリカに伝わる際に変化した言葉です。

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ビーフジャーキーに含まれる主な4つの栄養素

ビーフジャーキーは高タンパクで高栄養なので、ダイエット中の食材としてもオススメです。一度乾燥させた牛肉ですが、ビタミンB12や鉄分・亜鉛といった体に必要なビタミンやミネラルが含まれています。

おやつ感覚で食べていても、鉄分による貧血予防やビタミンB12による脂質代謝・神経伝達にも効果的な食材です。

  • たんぱく質たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
  • 鉄分:鉄分は、人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
  • 亜鉛:亜鉛は、酵素の材料だけではなく、タンパク質や核酸の代謝に大きく関わるミネラルです。細胞分裂に関わるため舌や髪の毛の維持に多く使われます。皮膚や粘膜の維持にも欠かせないため、不足しがちなミネラルの一つです。
  • ビタミンB12:ビタミンB12には、細胞分裂に関わり、特に乳児や人間の血球の文化には不可欠な栄養素です。細胞分裂の際の、DNAの複製に関わるため、不足すると正常な組織が作られず体の機能維持に影響が出ます。神経伝達や脂質代謝にも関わる酵素です。

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ビーフジャーキーは妊娠中でも食べられる?

ビーフジャーキーは妊娠中でも食べることができます!ですが、すすんで摂りたい食べ物ではありません。妊娠中に限らず、「ビーフジャーキーやベーコン、ソーセージなどの加工肉は体に悪い」と言えます…!というのも、ビーフジャーキーやベーコンには「AGE」という成分が大量に含まれています。

AGEは日本語で「終末糖化産物」と言う:体を老化させる物質で、食べるとでシミ・しわができたり肌のハリを失ったりと老化現象を促進させる

この老化を進める物質であるAGEが、ビーフジャーキーやソーセージなどの加工肉には多く含まれてしまっているのです。AGEは加工肉だけに含まれる物質ではなく、白米などその他の食材にも含まれています。しかし、加工肉の含有量は比べ物にならないほど高いため、危険性があるとされているのです。

ビーフジャーキーは添加物が多い

ビーフジャーキーなどの加工肉には、たくさんの添加物が使用されています。妊娠中は、できるだけ体に良い自然なものを摂りたいものです。つい後を引く美味しさで病みつきになりますが、妊娠中はできるだけ控えた方が安全です。

ソーセージの添加物
  • リン酸ナトリウム
  • 亜硝酸ナトリウム

リン酸ナトリウムを摂取しすぎると骨粗しょう症になるリスクがあることや、発色剤として亜硝酸ナトリウムは発がん性物質そのものと言われています。

製品によっては『無添加』のものがあるので、どうしても継続的に食べたい場合はそういったものを食べるようにしましょう。

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妊娠中にビーフジャーキーを食べる時の注意点

妊娠中にビーフジャーキーを食べる時の注意点は、添加物以外にも『塩分』の問題があります。妊婦さんの体や赤ちゃんに関わるので、ビーフジャーキーを食べる時はよく注意してください。

塩分の摂りすぎによる妊娠高血圧症

ビーフジャーキーには、塩分が多く含まれています。ココが妊娠中に注意したいところで、沢山食べると塩分の摂りすぎとなってしまいます。

 妊娠中の塩分過多は、『妊娠高血圧症候群』になる可能性が高くなります。 この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。

妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

トキソプラズマ菌による食中毒

ビーフジャーキーなどの加工肉には、“トキソプラズマ菌”が含まれていることもあります。トキソプラズマ菌は胎児が『先天性トキソプラズマ症』となり、先天性障害や流産を起こすリスクがあるので妊娠中は控えたい食材です。特に、海外製のビーフジャーキーには注意しましょう。

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妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ

妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。

妊娠中に積極的に摂りたい食材

妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!

  • 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
  • 鶏肉 …たんぱく質
  • 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
  • 青魚 …DHA・EPA
  • 鮭       …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
  • ぶり …
  • かつお…
  • 白身魚…たんぱく質
  • 貝類 …鉄+亜鉛
  • 桜エビ…カルシウム
  • 卵  …たんぱく質
  • ブロッコリー…葉酸+カリウム
  • 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
  • ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
  • 納豆  …葉酸+ビタミンE
  • 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
  • いちご …葉酸
  • アボカド …ビタミンE+カリウム
  • トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
  • グリーンアスパラガス …葉酸
  • 枝豆 …葉酸
  • そら豆 …葉酸
  • トマト …カリウム
  • もずく …ミネラル+食物繊維
  • きのこ …食物繊維+ビタミンD
  • 切り干し大根 …食物繊維
  • もち麦 …食物繊維

妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!

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妊娠中に少量に控えたい食材

妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。

食中毒や感染症のリスクのあるもの

  • お刺身
  • 生卵
  • ローストビーフ
  • 生ハム
  • ナチュラルチーズ
  • 肉・魚のパテ

メチル水銀を含むもの

  • 金目鯛:1回80gを週に1度まで
  • メカジキ :1回80gを週に1度まで
  • メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
  • 本マグロ:1回80gを週に1度まで
  • エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
  • くじら:1回80gを週に1度まで
  • きだい:1回80gを週に2度まで
  • インドマグロ:1回80gを週に2度まで
  • マカジキ:1回80gを週に2度まで
  • くろむつ:1回80gを週に2度まで

ヨウ素・ヒ素を含む食べ物

  • 昆布 :1日1回少量
  • ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで

カフェインを含む飲み物

カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。

  • コーヒー …約60mg
  • 紅茶        …約30mg
  • 緑茶        …約20mg
  • ほうじ茶 …約20mg
  • ウーロン茶 …約20mg
  • ココア    …約10mg

糖分を多く含むお菓子やジュース

糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。

ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)

“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。

  • レバー
  • うなぎ
  • あなご

塩分を多く含む食べ物

妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。

妊娠中に食べてはいけない食べもの

  • 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
  • アルコール

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まとめ

この記事をまとめると

  • 妊娠中、ビーフジャーキーは控えた方が良い食べ物!
  • その理由は、添加物や塩分が多く含まれているため
  • 塩分の摂りすぎは妊娠高血圧症の原因となる

ビーフジャーキーは病みつきになる美味しい食べ物ですが、危険な添加物もたくさん使用されています。また、塩分の摂りすぎとなることもあるので、妊娠中はできれば食べるのを控えるようにしましょう。

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