妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“アワビ”は妊婦さんでも食べられるオススメの魚介類です。アワビを始めとする魚介類には妊娠中に嬉しい栄養素が多く、妊婦さんにとって効果的な食材です。今回は、
- アワビが妊娠中にオススメな理由
- アワビが含む主な栄養素とは?
- 妊娠中でも安全おいしいレシピ
- 生の刺身・肝は危険?大丈夫?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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アワビってどんな魚介類?
英名 | Japanese abalone |
別名・和名 | 鮑 |
エネルギー(100gあたり) | 83kcal |
糖質量(100gあたり) | 3.6g |
アワビは、ミミガイ科アワビ属に分類される大型の貝です。日本で食用とされているアワビは主に4種類で、「エゾアワビ」「黒アワビ」「マダカアワビ」「メガイアワビ」という品種です。
宮城県・岩手県・北海道などの東北エリアを中心に収穫できる貝で、品種によって旬の時期が異なります。上記の中でエゾアワビは冬、それ以外の品種は夏が旬の時期となっています。
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アワビは妊娠中にオススメ食材!
アワビは、加熱すれば妊娠中でも食べることができるオススメの食材です!その理由には、アワビに含まれる“ビタミンB群”や“たんぱく質”などがあります。
また、『妊娠5ヶ月の戌の日にアワビを食べると目の綺麗な子が産まれる』という言い伝えがあります。特に関西地方で有名な話で、アワビが持つ疲労回復効果が関係しているのではないかと言われています。
妊娠中期以降はタンパク質量を増やして
アワビは低脂質で、タンパク質が多く含まれています。タンパク質は体を作る上で欠かせない栄養素で、妊娠中は妊娠前よりも摂取量を増やす必要があります。妊娠初期・中期・後期それぞれの摂取目安量はこちらです。
- 妊娠前の成人女性…50g/1日
- 妊娠初期…50g/1日
- 妊娠中期…60g/1日
- 妊娠後期…75g/1日
妊娠中期以降、胎児の成長に合わせて摂取すべきたんぱく質量がアップします。1日50gだった妊娠前・妊娠初期よりも+10g必要量が増えて1日60gを、後期には1日75gを目安に摂ることが望ましいとされています。
ビタミンB群の各効果とは?
ビタミンB群の中でも、アワビに含まれるB1やB2には、妊婦さんにとってこのような効果があります。
- ビタミンB1…糖質をエネルギーに変える時に必要
- ビタミンB2…タンパク質の代謝に働き成長を促進
どちらもビタミンBですが、それぞれに異なる働きがあります。
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生アワビ・肝は食べても大丈夫?
生のアワビは控えて
アワビはお刺身としても美味しい貝ですが、残念ながら妊娠中に生魚は控えた方が良いとされています。お刺身やお寿司などの生魚介類には、“腸炎ビブリオ菌”や“ノロウイルス”、“病原性大腸菌”による食中毒リスクがあるからです。
これらの食中毒により繰り返し下痢を起こすと、子宮収縮を起こし胎児へ影響が出ることも考えられます。また、本来であれば飲める薬も妊娠中には限られるため、食中毒になった時に満足な治療ができないこともあります。
いつもなら問題なく食べていた食材でも、妊娠中にはあたる可能性が高くなるため、食中毒・感染症リスクのあるお刺身の摂取は控えるようにしましょう。
また、アワビは肝も食べられる貝ですが、妊娠中は食中毒になりやすいので加熱すれば食べることができます◎
アワビに多く含まれる主な5つの栄養素
アワビは豊富に含まれるアミノ酸が特徴です。アミノ酸は旨み成分であり、体に嬉しい効果のある栄養素です。グルタミン酸・ロイシン・リジンなどのアミノ酸が詰まっており、高タンパクなのでヘルシーな食材でもあります。
- グルタミン酸:グルタミン酸は体内で脳内物質のGABAの生成に関わっており、緊張をほぐす効果があります。体内では有害なアンモニアの分解する力を持ち、血圧を下げる効果があると言われています。肌を構成するケラチンの材料でも知られており美肌効果も持っています。
- ロイシン:ロイシンは必須アミノ酸の一つで、分岐鎖アミノ酸(BACC)の一種に該当します。一日の所要量がアミノ酸の中で最大で、体の疲れを解消する効果や筋肉の材料になるため、ダイエットや筋トレ等で肌肉を付けたい人には意識して摂りたいアミノ酸の一つです。他に肝機能を高める働きもあります。
- リシン(リジン):リジンは必須アミノ酸の中で、体の中で必要な組織を作るために必須のアミノ酸の一つです。分岐鎖アミノ酸に該当し体を疲れにくくするための筋肉を作る働きを持っています。また、たんぱく質やブドウ糖の代謝、カルシウムの吸収にも関わっているため積極的に摂りたいアミノ酸です。
- パントテン酸:パントテン酸は、人間の体内で副腎皮質ホルモンの合成に関わります。コエンザイムAと呼ばれる体内の炭水化物、たんぱく質、脂質全ての代謝に関わるパーツの一部として使用されます。ストレス耐性の効果も上げるビタミンです。
- たんぱく質:たんぱく質は20種類のアミノ酸が複数個結合することで作られています。結合するアミノ酸が種類や配列によって様々な臓器や組織の材料になります。特に筋肉の材料として使用されるため、多くの摂取が望ましいです。食品では魚や肉、大豆に多く含まれており、様々な種類を多く摂ることが大切です。
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妊娠中でも安全おいしいアワビのおススメレシピ
妊娠中にアワビを食べるには、どんなレシピがあるのでしょうか?妊婦さんでも安心して食べられるオススメのアワビレシピをご紹介!栄養たっぷりなので是非お試しください♩
炊き込みご飯
引用:cookpad
アワビの炊き込みご飯は、材料を炊飯器に入れてスイッチを押すだけなので簡単に作ることができます。妊娠中は料理をするのが大変な時もありますが、お手軽に作れるのでとても便利です◎ 炭水化物とタンパク質を同時に摂ることができます。作り置きして冷凍しても重宝しますよ。
ステーキ
引用:cookpad
アワビをしっかり焼いた照り焼きは、醤油バターで味付けすると食欲をそそります。中心部まで火が通るよう、両面焼くことが大切です◎
妊娠中に食べたい食材・控えたい食材・食べてはいけない食材60選まとめ
妊娠中にどの食材を食べればよいのか?どの食材を控えれば良いのか?というのは非常に気になるところです。代表的な60食材でまとめました。
妊娠中に積極的に摂りたい食材
妊娠中に積極的に摂りたい食材には、どんなものがあるのでしょうか?その食材が含む、妊娠中に摂りたい栄養素とあわせてチェックしてみましょう!
- 豚肉 …たんぱく質+ビタミンB群
- 鶏肉 …たんぱく質
- 牛肉 …たんぱく質+鉄+亜鉛
- 青魚 …DHA・EPA
- 鮭 …たんぱく質+ビタミンB6+ビタミンD
- ぶり …鉄
- かつお…鉄
- 白身魚…たんぱく質
- 貝類 …鉄+亜鉛
- 桜エビ…カルシウム
- 卵 …たんぱく質
- ブロッコリー…葉酸+カリウム
- 青菜 …葉酸+鉄+カリウム+カルシウム
- ヨーグルト …たんぱく質+カルシウム
- 納豆 …葉酸+ビタミンE
- 大豆(大豆製品) …たんぱく質+鉄+ビタミンE+カルシウム
- いちご …葉酸
- アボカド …ビタミンE+カリウム
- トウモロコシ …葉酸+ビタミンE
- グリーンアスパラガス …葉酸
- 枝豆 …葉酸
- そら豆 …葉酸
- トマト …カリウム
- もずく …ミネラル+食物繊維
- きのこ …食物繊維+ビタミンD
- 切り干し大根 …食物繊維
- もち麦 …食物繊維
妊娠前から必要と言われている葉酸やビタミン類、妊娠中に不足しがちな食物繊維やカルシウムなどのミネラル類を補える食材には、上記のようなものがあります。
これらの食材を妊娠中の食事にバランス良く加えることで、ママの体や胎児の発育に良い効果をもたらします。妊娠中は食べ物の嗜好が変化することもありますが、できる範囲で色々な食材を食べるようにしましょう!
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妊娠中に少量に控えたい食材
妊娠中の食事は栄養素のバランスが大切ですが、中には控えておくべき食べ物がいくつかあります。食中毒リスクや、食べると胎盤を通じて胎児に届き、成長に悪影響を及ぼすものなど様々です。妊娠中に控えたい食材について、確認していきましょう。
食中毒や感染症のリスクのあるもの
- お刺身
- 生卵
- ローストビーフ
- 生ハム
- ナチュラルチーズ
- 肉・魚のパテ
メチル水銀を含むもの
- 金目鯛:1回80gを週に1度まで
- メカジキ :1回80gを週に1度まで
- メバチマグロ:1回80gを週に1度まで
- 本マグロ:1回80gを週に1度まで
- エッチュウバイ貝:1回80gを週に1度まで
- くじら:1回80gを週に1度まで
- きだい:1回80gを週に2度まで
- インドマグロ:1回80gを週に2度まで
- マカジキ:1回80gを週に2度まで
- くろむつ:1回80gを週に2度まで
ヨウ素・ヒ素を含む食べ物
- 昆布 :1日1回少量
- ひじき:小鉢2杯程度を週に2度まで
カフェインを含む飲み物
カフェインを含む主な飲み物と、100mlあたりのカフェイン量は下記となります。
- コーヒー …約60mg
- 紅茶 …約30mg
- 緑茶 …約20mg
- ほうじ茶 …約20mg
- ウーロン茶 …約20mg
- ココア …約10mg
糖分を多く含むお菓子やジュース
糖分を多く含むお菓子や、甘いジュースなども妊娠中には控えたい食べ物です。甘いものを過剰摂取することで、妊娠前は糖尿病を持っていなくても妊娠期間中に糖尿病を発症することがあり、『妊娠糖尿病』と呼ばれています。
より多くの栄養を胎児に与えようとする体の自然な働きと考えられていますが、妊娠糖尿病になると胎児に合併症が出る危険性があります。
ビタミンAを多く含む食べ物(妊娠初期)
“動物性ビタミンA”を妊娠初期に摂取し過ぎると、胎児の形成異常の原因となると言われています。ビタミンAを多く含む食べ物には、下記のようなものがあります。
- レバー
- うなぎ
- あなご
塩分を多く含む食べ物
妊娠中に塩分を過剰摂取すると、『妊娠高血圧症候群』という病気になることもあります。この病気を発症する確率は、妊婦さん20人に対し1人と言われており、妊娠中の食生活が原因で引き起こされます。
妊娠34週(妊娠9ヶ月)未満で引き起こした場合は重症化リスクが高く、胎児発育不全(赤ちゃんが育たない)・常位胎盤早期剥離(赤ちゃんに酸素が届かない)・胎児機能不全(赤ちゃんの状態悪化)となる可能性があります。酷い場合は胎児の命に関わることもあるので、食事には注意が必要なのです。
妊娠中に食べてはいけない食べもの
- 生肉(ローストビーフ・ユッケ・馬刺し・お刺身・パテなど)
- アルコール
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まとめ
この記事をまとめると
- アワビは妊娠中にもオススメの魚!
- アワビに含まれるビタミンB群:DNAの生成を助ける働きがある!
- アワビに含まれるタンパク質:妊娠中は妊娠前より多く必要な栄養素
アワビはタンパク質量が多く、妊娠中のママの体や赤ちゃんに嬉しいビタミンB群も含まれています。妊娠中はなかなか調理する気力が出なかったり、食欲がない時もありますが、栄養のため時々食べるようにしましょう♩
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