寒い冬に鍋で食べるカニの味は格別です。身も心も温まりますよね。しかし、いざ購入したカニを食べようとしたらカニの身が黒く変色してしまったことはないでしょうか?
せっかくのカニが黒く変色していたら、食べられるのかどうか不安になってしまう人も多いかと思います。この記事では、
- カニが黒く変色してしまう原因
- カニの変色を防ぐ方法
これらのテーマについてご紹介いたします。
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目次
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なぜカニは黒変するのか?
黒変は酸化減少
カニの身や甲羅が黒く変色する現象を「黒変」と呼びます。黒変が起きる原因は、 カニの持つたんぱく質に含まれるチロシンと呼ばれる成分が酸化したことにより減少し、その代わりにメラニン色素が生成されたため です。
黒変の特徴である黒い色は、このメラニン色素による影響を強く受けています。人間に例えるなら、カニにシミやそばかすが出来た状態が「黒変」ということになる訳ですね。
ボイルしたカニが黒変しないワケ
ボイルしたカニには黒変が発生しない特徴があります。これは、チロシンをメラニンへと変化させる「チロシナーゼ」と呼ばれる酵素が、加熱をすることで働かなくなるためです。
具体的には、 加熱によりカニの温度が60℃から70℃以上になると、チロシナーゼが不活性化して黒変が起こらなくなります 。
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生ガニが黒変する理由
生冷凍カニは、解凍後に徐々に黒変が始まります。黒変の理由は、前述のメラニン色素の生成によるものです。チロシナーゼが最も活性化する最適温度は一般的に35℃~40℃と言われていますが、室温環境下でも十分黒変は発生します。生冷凍カニの黒変を防ぐには、解凍後素早く加熱調理することが必要となります。
黒変したカニは食べられるのか?
黒くなっても食べられる
黒変によりカニが本来持つ鮮やかな色が失われてしまうため、見た目は美しくありませんが、黒変したカニも問題なく食べることが出来ます。
メラニン色素による影響は、あくまで色の変化のみに作用しています。黒変した部分に腐敗などが発生しているわけではないので安心してください。
黒変する前後で味に違いはあるのか
黒変の有無による味の違いはありません。皮を剝いたリンゴが酸化によって茶色く変色した場合も、味に変化は起こらないのと同じ考え方です。
解凍後いつまでに食べきるか
解凍後のカニは黒変の有無に関わらず、品質の劣化が早まります。常温放置などは絶対に避けてすぐに食べきるようにしましょう。
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カニの解凍方法
冷凍カニ製品は大きく2種類に分けられます。それぞれの最適な解凍方法は、以下の方法になります。また、冷凍カニの表面にはグレーズと呼ばれる氷の膜がついていてカニを乾燥から守る役割をしています。
このグレーズをしっかりと落とすことが解凍する際の重要なポイントになります。
生冷凍ガニ
- 一度に食べる分量を軽く水洗いしてグレーズを落とし、ジップロックに入れてしっかりと空気を抜いて密封します。
- 大きめのボウルに水と氷を張りジップロック全体を浸漬させ、流水解凍します。尚、流水には必ず水を使用してください。お湯を使用するとカニのうま味がドリップと共に流れ出てしまうことがあります。
- 半解凍状態となったら(冷凍の芯が残る程度、時間にして30分程度が目安です)解凍を終了します。
ボイル冷凍ガニ
- 一度に食べる分量をザルや穴あきバットに入れて用意します。
- 流水を使用してボイル冷凍ガニの表面のみを解凍してグレーズを落とします。尚、流水には必ず水を使用してください。お湯を使用するとドリップと共にカニのうま味が流れ出てしまうことがあります。
- 皿に移し替えラップを掛けた状態で冷蔵庫内で自然解凍します。(目安時間は約1日です。)指先に力を入れてカニの身が曲がる位の状態になったら、解凍を終了します。
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冷蔵庫での解凍
- 生冷凍ガニ:生冷凍のカニを冷蔵庫で長時間解凍すると、黒変が起こりやすくなるため避けましょう表面のみを軽く水洗いしてグレーズを落とした後、冷蔵庫内で解凍することは問題ありません。既にボイルによる加熱処理が行われているため、黒変が発生するリスクもありません
- ボイル冷凍ガニ:
冷凍のまま鍋に入れる
生冷凍カニ、ボイル冷凍カニを問わず冷凍状態のまま鍋に入れることは絶対にやめましょう。カニを覆う氷の膜であるグレーズが鍋の中に溶け出てしまうことを避けるためです。
また、冷凍状態のカニをそのまま鍋に入れてしまうと鍋内の温度を急激に低下させることになります。その場合、他の食材にも影響を与えてしまう可能性があります。
再冷凍は可能か
冷凍と解凍を繰り返すとカニの繊維が破壊され、美味しさが損なわれます。また、品質劣化にも繋がりますので、再冷凍は行わずすぐに食べきるようにしましょう。
まとめ
この記事をまとめると
- まカニが黒く変色する「黒変」はカニに含まれるたんぱく質がメラニン色素となるため
- ま黒変は素早く加熱することで防ぐことが出来、味の変化などは起こらない
カニの解凍方法は、生冷凍ガニは流水解凍、ボイル冷凍ガニは自然解凍がオススメです。注意点を守って解凍を行いましょう。一度解凍したカニは、再冷凍させることは避け当日中に食べきりましょう。
カニはなんといっても解凍したてが一番美味しいものです。黒変が起きてしまう前に美味しくいただきましょう。
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