アワビで食中毒に!?生の刺身・肝の食あたりの原因物質はある?貝毒の主な症状

言わずとも知れた高級食材の「アワビ」。日本各地に生産地があり日本人の愛する海産物です。

ミミガイ科という巻貝の一種で、牡蠣などと同じように岩場に生息しています。牡蠣は貝毒(ノロウイルス)や食あたりなどの事故が毎年起こってますが、アワビはどうでしょうか?

アワビの食べ方やその栄養素、また貝毒(ノロウイルス)について調べてみました!

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アワビはお刺身で食べても大丈夫?


アワビはお刺身で食べるとコリコリとした食感と磯の風味がなんとも美味しく、夏の風物詩です。貝の一種なので食あたりなどが心配になりますが、アワビはサザエなどと同じ巻貝の一種で、人に悪影響のある毒を体内に溜め込みません。なのでお刺身で食べても安心な食材といわれています。

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食べても問題なし!  

アワビの肝での食あたりは極めて稀です。貝毒の原因となるのは海中の毒を持った植物プランクトンですが、アワビはプランクトンを食べないので、安心して食べられます。アワビの肝は磯焼きやバター醤油で焼いて酒の肴にしたり、ソースにしたりと様々な方法で料理にされています。

アワビの肝にも栄養分がある

アワビの肝には、 肝特有のジメチルサルファイドが栄養素があります。これには精神を安定させる効果や胃潰瘍への効果があります。

その他、貧血やめまいなどに効果のある銅や鉄分、疲労回復や美容効果に期待できる栄養素がたくさん含まれておりタウリンやコラーゲン、ビタミンを多く含み、お肌を若々しく保ち、疲労回復を促します。

また亜鉛も含んでいるので、髪の毛にも影響のあるホルモンにも有効です。元気になって髪の毛や肌もツヤツヤになれることを知るとたくさんアワビを食べたくなりますね!

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アワビで食中毒を起こす可能性は?

せっかく高級といわれるアワビを食べるのなら安心して食べたいものです。美味しく栄養価も高いアワビには、危険性はあるのでしょうか?

食中毒の可能性はゼロに近い  

二枚貝の牡蠣や帆立は海中の植物プランクトンを食べて生きています。その食べたプランクトンに毒があった時、二枚貝にはそれを吐き出さすに一時的に体内に蓄積してしまうので食中毒などの原因となります。前述したようにアワビは二枚貝でなく巻き貝なので、植物プランクトンは食べません。なので食中毒になる心配はほぼないと言って良いでしょう。

貝毒におかされている貝は危険!  

貝毒とは、あさりや牡蠣などの二枚貝が毒性のあるプランクトンを食べ、体内に蓄積することでできるものです。貝毒に冒された貝を食べてしまうと麻痺やめまい、下痢などが発症します。

貝毒には神経性貝毒や下痢性貝毒などの種類がありますが、特に麻痺性貝毒は毒性が強く、フグの毒に匹敵するほどと言われています。

稀に光線過敏症を発症することも  

光線過敏症とは特定の食品や薬などを摂った後に皮膚が光線(日光)を浴びることで湿疹や痒みを発症することをいいます。アワビは年中安心して食べられる食材とされていますが、2月~5月に獲れる天然のアワビには稀にその症状の原因となる毒を持つとされています。そのころの天然のアワビは海藻を食べており、その海藻が毒性を持っていることがあります。それを肝に蓄積することが光線過敏症の原因となるのです。しかしながら、アワビでの過去の発症例は非常に少なく、近年ではゼロに近いとされています。

アニサキスはいない!

アワビは海で獲れる貝類の一つですが、そこで気になるのが“寄生虫”です。寄生虫は魚が死んでも寄生したまま生きていることが多く、そのまま食べると食中毒を起こす原因となることがあります。



しかし、アワビにはアニサキスがいません。海を代表する寄生虫といえば『アニサキス』ですが、 アワビにアニサキスが寄生することはなく、他の寄生虫がいる可能性も極めて低い です。

アワビが安全な理由には、アワビの形が関係しています。アニサキスは海生ほ乳類の体内で卵を産み、卵がアミなどの甲殻類に補食されて体内でふ化して成長します。

その甲殻類が魚に食べられる食物連鎖によって、最終的に人の口に入る危険が生じるのですが、アワビの形状はアニサキスが入りにくくなっています。

 

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妊娠中や体調のすぐれない人は要注意

妊娠中にアワビを食べると目の綺麗な子が生まれるとよく言われたり、栄養価が高いとお話ししてきましたが、食べ過ぎは良くないようです。疲労やストレスを抱えている時や、妊娠中の方には以下のような症状が起こるケースがあります。

消化不良を起こしやすい

アワビはコリコリとており歯応えがのあるものです。決して柔らかいものではないので消化の良い食材ではありません。

体調が良くない時や、妊娠中の免疫が低下している時は消化器官の動きも鈍くなり、消化するのにさらに時間がかかってしまいます。その為胃腸などに負担がかかり食欲不振や嘔吐などの消化不良を引き起こしてしまいます。最後まで美味しくいただくためにも体調を整えることが必要そうです。

生の食べ過ぎは特に注意

いくら食中毒の心配がないとはいえ、海の産物であるアワビにはたくさんの菌が付着しています。抵抗力の弱まっているときは普段は物ともしないようなことにも反応してしまうので体調に影響が出ることがあります。

また、妊娠中にアワビを食べすぎると、アワビの栄養素でもあるヨウ素という成分がお腹の赤ちゃんの甲状腺ホルモンの成長に悪影及ぼしてしまいます。

海藻などに多く含まれるヨウ素は、生きる上で必要不可欠な成分ですが毎日の必要摂取量はほんのわずかで、日本に住む私たちはいつも何かしらの食事で必要量を摂取していると言われています。普段からでもそれを踏まえた上で、アワビの食べる量を決めていく必要がありそうですね。

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二枚貝特有の貝毒(ノロウィルス)の症状

貝毒の種類にはノロウイルスも含まれており、多くの人が牡蠣での食中毒といえばノロウイルスを思い浮かべると思います。人の腸内だけで増殖すると言われるノロウイルス、具体的にどのような症状があるのか見てみましょう。

下痢や腹痛・胃痛

ノロウイルスに感染した場合、吐気や嘔吐、下痢、胃痛が主な症状となります。幼児や高齢者は嘔吐物が喉につまったり、下痢で脱水症状になる恐れがあるので十分な注意が必要です。

症状は30分~4時間以内に出る

貝毒の発症するまでの時間は体内に取り込んでから30分~4時間以内と言われています約3日ほどで症状がでなくなりますが、その後も排便時にウイルスは体内から排出されているので身の回りの環境は清潔に保ちましょう。

アワビにはノロウィルスの症状は無い

貝毒(ノロウイルス)を体内に蓄積するのはプランクトンを食べる二枚貝のみで、アラメやワカメなどの海藻を食すアワビに蓄積されることはありません。アワビには光線過敏症の危険性がごく僅かながらに残っていますが、ほとんどが安心して食べられるものと思って良いようです。

まとめ

豊富な栄養をもち、生食でも火を通しても美味しいアワビ。貝毒の心配はありませんが、食べ過ぎには要注意ですね。体調に合わせて節度を持ちつつ心ゆくまでアワビを堪能しましょう。

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