「行者にんにく」は強烈な香りが特徴の野菜ですが、その原因となっている成分、そして食べ過ぎた時の副作用に着目してみました。行者にんにくサプリにもなっているので、様々な健康効果が期待できる野菜です。それでは、
- 行者にんにくの栄養と効果効能
- 行者にんにくサプリの効果/口コミ
- 食べ過ぎると副作用はある?
- 危険!イヌサフランとの見分け方
- 行者にんにくの臭いの消し方
- おすすめレシピ・食べ方
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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行者にんにくってどんな野菜?
学名 | Allium victorialis subsp. platyphyllum |
分類 | ユリ科ネギ属 |
原産地 | 日本、東アジア |
別名 | アイヌねぎ、山蒜(やまびる) |
おいしい時期 | 4月〜5月 |
行者にんにくは北海道や近畿地方などの山に自生している植物で、にんにくのような香りが強いのが特徴です。「行者にんにく」という名前の由来には修験道の行者が食したという説があります。
茎の根元がにんにくと同じ味で、葉はニラのような味と香りをしています。葉は厚みがありますが柔らかく、βカロテンを豊富に含んでいます。
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栄養
行者にんにくの強い香りはアリシンという成分で、殺菌作用や抗がん作用・食中毒予防など様々な効能があります。にんにくよりもアリシンの量が多く、疲労回復効果も期待できます。
また、βカロテンやビタミンC・ビタミンK・葉酸といったビタミン類に加え、カリウムなどのミネラルも豊富に含まれています。
- アリシン:アリシンは、にんにくや玉ねぎと言った独特の辛味の香り成分で、加熱する前のアリインが変化してできる成分です。抗菌作用を持つため、細菌やウイルスを殺す抗菌作用が協力で、食中毒、風邪予防の他、抗がん作用、加えて、疲労回復効果もあります。
- β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
- ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
- ビタミンK:ビタミンKは、骨の形成に関わり、ビタミンDとともにカルシウムを取り込むことを助けます。加えて、体内の傷を治すプロトロンビンの働きを助けるため、血小板が傷を塞ぐ働きを助けるビタミンです。不足すると、傷の治りが遅くなります。
- 葉酸:葉酸は、細胞分裂の核酸合成に不可欠であり、胎児の発育や妊婦において重要なビタミンです。胎児の場合は、脊椎の正常な分化を促進し先天性の奇形リスクを減らします。赤血球の分化に特に関わっており、貧血予防に効果があります。アミノ酸代謝にも関わるビタミンです。
- カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
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行者にんにくの効能・効果は?
行者にんにくに含まる辛味成分のアリシンによって、代謝を高める働きをします。また、βカロテンと合わせてがん予防にも効果を発揮します。ビタミンCやビタミンKも豊富なので、美容効果や骨を丈夫にする効果も期待できます。
- 疲労回復
- 血行促進
- 高血圧予防・改善
- がん予防
便秘
行者にんにくには、便秘の解消や予防効果もあります。便秘をすると毒素が体内を巡り、肌荒れなどのトラブルに繋がる他、大腸がんのリスクも上がります。
サプリの効果・口コミ
行者にんにくはサプリにもなっているので、生の行者にんにくを手に入れるのが難しい場合や、調理するのが面倒という場合はサプリに頼るのもアリですよ。
行者にんにくサプリの口コミですが、 疲労回復効果を実感した方が多いようです 。安くお試しできる販売サイトもありますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
アリシンは免疫力を高める
行者にんにくには、“アリシン”という成分が含まれています。にんにくにも含まれる成分ですが、行者にんにくは通常のにんにく以上の含有量です。
アリシンには免疫力を高める働きがあるため、小さな子供や高齢者、妊娠中の体などの免疫力が下がっている方にも効果的です。
また、 ビタミンB1と結びつきエネルギーの生成をサポートしたり、糖の代謝を促す効果もあるため疲労回復効果を期待することもできます。
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行者にんにくを食べ過ぎると?副作用は?
行者にんにくはがん予防や便秘の解消・疲労回復など様々な健康効果が期待できる野菜ですが、あまりに沢山食べてしまうと副作用が起きる可能性もあります。行者にんにくの食べ過ぎによって起こり得る副作用はコチラです。
- 腹痛
- 下痢
行者にんにくには辛味成分であるアリシンが含まれていますが、アリシンは腸内の悪玉菌だけではなく善玉菌まで殺してしまう作用があります。これによって腸内環境が悪くなり、腹痛や下痢などの症状を起こしてしまいます。
刺激の強い成分なので、食べ過ぎると胃の粘膜が弱ってしまう可能性も。行者にんにくは食べ過ぎないよう気を付けましょう。
イヌサフランに注意!見分け方は?
行者にんにくに似ている「イヌサフラン」という植物があります。イヌサフランには「コルヒチン」という猛毒があり、間違って食べてしまうと嘔吐・下痢・腹痛・呼吸困難・皮膚の知覚減退などを起こします。
少量食べただけでもこれらの症状が出る猛毒植物なので、自生している行者にんにくを探して食べようとしている方は注意してください。
外見はよく似ていますが、行者にんにくにはニンニク臭・根元に赤紫色の部分があるのに対し、イヌサフランに臭いはなく、茎は緑色をしている
詳しくはこの記事をチェック!
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行者にんにくが臭い!臭いの消し方
行者にんにく特有のツンとした臭いが苦手!という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?食べた後の口の臭いが気になるのは当然!というほどツンとした強い臭いが特徴です。
そんな行者にんにくを食べた後の臭いを消す方法をご紹介。美味しく食べて、口臭を気にすることなく過ごしましょう。
行者にんにくの臭い消しには、レモン汁がオススメ!
行者にんにくの強烈な臭いの原因は辛味成分のアリシンです。 レモン汁にはアリシンを中和する効果がある ので、一緒に食べることで胃の中で臭いを和らげる効果があります。
詳しくはこの記事をチェック!
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行者にんにくのレシピ・食べ方
行者にんにくを使ったおすすめのレシピ・食べ方をご紹介します。行者にんにくの旬の時期は4月中旬〜6月初旬の短い期間なので、この期間にぜひ行者にんにく料理にチャレンジしてみてくださいね。人気の行者にんにく料理をいくつか見てみましょう。
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プロの醤油漬け
引用:SnapDish
行者にんにくは醤油漬けにすると、ご飯に合うおかずとして重宝します。行者にんにく料理の中でも特に人気のレシピです。
- 行者にんにくを洗い、根元の赤紫色の部分を取り除く
- 容器や密閉袋に醤油と酒を1:1で入れる
- 行者にんにくを入れて一晩冷蔵庫へ入れる
醤油1:酒1の、たった2つの調味料でプロの味!一晩漬ければしんなりとした醤油漬けの完成です◎白いご飯にのせて食べると美味しいですよ。
チャーハン
行者にんにくはネギのようにチャーハンに入れても美味しく食べることができます、香りが強いので食欲をそそり、あとひく美味しさです。チャーハンにする場合は細かく刻むのがおすすめです◎
詳しくはこの記事をチェック!
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まとめ
「行者にんにくの臭いの原因と食べ過ぎた時の副作用」などについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- 行者にんにくの臭いは、辛味成分アリシンが原因
- アリシンには腸内の悪玉菌・善玉菌両方を殺してしまう作用があるので、食べ過ぎ腹痛や下痢の元
行者にんにくは春の訪れを感じる季節の野菜なので、ぜひ旬の時期に一度行者にんにく料理を堪能してみてくださいね。
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