長崎赤カブの特徴・旬の時期まとめ|長崎伝統野菜!綺麗な赤紫色が特徴の色付きカブ

早速ですが、皆さんは長崎県産の有名な食べものと聞かれたら何を思い浮かべますか?

長崎土産として有名なカステラ、戦後にアメリカ海軍基地となった佐世保の名物・佐世保バーガー、太麺と具材の多さが魅力の長崎ちゃんぽん、地元の甘い醤油と良く合うの旨みが濃厚なイカの刺身など、異国情緒あふれる食べ物から海の幸までグルメな長崎料理は全国的に人気ですよね。

今回は、日本三大夜景があることでも知られる長崎の伝統野菜の1つ、長崎赤かぶについて詳しく見ていきますよ。

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長崎赤かぶってどんなかぶ?  

読み方 ながさきあかかぶ
旬の時期 11月~12月頃
主な生産地 長崎県北部、佐賀県西部
種類 赤カブ、中カブ

読み方

長崎赤(ながさきあか)かぶと読みます。名前の通り、長崎県の地方の広い範囲で栽培されている赤色のカブです。長崎赤かぶの歴史は古いのですが、詳細な発祥は現在でも明らかになっていません

出島の三学者として知られるカール・ツンベルグによって書かれた『日本紀行』(1775年~1776年)内では洋種由来と言われていたり、長崎県松浦市出身の植物分類学者・熊沢三郎氏の蔬菜(そさい)園芸各論(1956年)内では平戸市で栽培されている木引(こひき)かぶが由来と言われてていたり、更に古い時代から栽培されていたなどと諸説が沢山あります。

特徴(サイズ、味、形状など)

長崎赤かぶの大きさは中型で、根部分は光沢感のある紫赤~根先は白味の偏円形のカブです。中身は白色をしていて、肉質は柔らかく、独特の風味と香りが特徴的です。耐暑性があることと極早生なカブなので、栽培地域が拡大傾向にありますが、2月に入るとトウ立ちが始まりやすいので注意が必要です。

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長崎赤かぶの旬の時期と主な生産地 

ここからは、長崎赤かぶの旬の時期と主な生産地について詳しくみていきましょう。

長崎赤かぶは長崎の伝統野菜の1つで古くは「片渕かぶ」とも呼ばれ、片渕地区の小さく入り組んだ地形で隔離されて栽培されていたことにより、ほぼ伝わった当時の原種のままだと言われています。その後、農家さんの原種の保存と改良の結果、現在の長崎赤かぶとなったそうです。

旬の時期はいつ?

長崎赤かぶの旬は、11月~12月頃と言われています。

長崎赤かぶは、カブの中でも耐暑性が強くとても早生の品種です。そのため家庭菜園でも比較的選ばれやすい品種ですが、赤かぶの在来種はとても貴重なため種の販売は限定的です。春の種蒔きはトウ立ちが早いため不向きで、お正月向けに栽培される場合は9月下旬頃の種蒔きが良いとされています。

主な生産地はどこ?

長崎赤かぶは、長崎市木場町・片渕町を中心に長崎県北部、佐賀県西部で栽培されています。

長崎赤かぶは、日本三大くんちとしても有名な毎年10月7日~9日で開催されている「長崎くんち(諏訪神社御大祭)」の際に食べられている「くんちなます」としても使われているそうです。

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長崎赤かぶの価格相場ってどのくらい? 

ここからは、長崎赤かぶのカブ価を詳しくみていきます。長崎赤かぶは、古くから長崎地方で栽培されており地元で食べられてきた産地特産野菜です。現在でも地元では、長崎くんちの際のくんちなます・おせち料理・お漬物にして食べられていることと、比較的育てやすいカブなことから栽培地域は拡大傾向にあります。

スーパーだと

長崎赤かぶは昔から家庭菜園での栽培が主流なため、一般市場にはあまり出回っていません長崎赤かぶは固定種と言われる品種で、スーパーなどで並ぶ、病気に強く・栽培しやすく・食べやすくなるF1種と呼ばれる品種ではないので、品質や収穫量が安定しにくい事が原因と考えられます。

しかし固定種の家庭菜園の中でも比較的簡単で、栽培時期の調整・適切な間引きを行えばプランター栽培も可能なため、お手軽に伝統野菜を栽培できると人気です。

ネット通販だと

固定種の長崎赤かぶは一般市場に流通しにくいことからも、ネット通販での販売は長崎赤かぶの家庭菜園用の種が多いです。しかし、長崎の伝統野菜の1つでもあることからタイミングによっては販売中止にもなっていることもあります。伝統野菜・固定種なため、種を見つけた際には貴重ですので家庭菜園を検討されている方は是非購入してみましょう。

また主に栽培されている地域が長崎県北部、佐賀県西部と広域なことからその周辺の道の駅・野菜マルシェ・農家さん直売店などでは、見つけられる可能性はあるかもしれません。

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かぶの主な栄養成分と期待できる6つの効果

根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができるかぶ。ただ後で調理しようと置いておいたら葉っぱがしなびてしまって使い物にならない、なんて勿体ないことにならいないようにきちんと保存しておきたいですよね。
かぶを美味しく食べられる保存方法と冷蔵・冷凍・常温の3種類の目安期間をお伝えしていきます。

かぶの主な栄養成分表(100g当たり)

エネルギー 20kcal
水分 93.9g
たんぱく質 0.7g
炭水化物 4.6g
灰分 0.6g
ナトリウム 5mg
カリウム 280mg
カルシウム 24mg
リン 28mg
0.3mg
亜鉛 0.1mg
ビタミンB1 0.03mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンC 19mg
食物繊維総量 1.5g

食品成分表(可食部 100gあたり)

かぶの主な栄養素:根部分

  • ビタミンC:抗酸化作用があり、ビタミンEと協力して有害な活性酸素から体を守る働きがあります。また、コラーゲンの合成には必須で、鉄分やカルシウムなどのミネラル吸収を高める効果もあります。水溶性のため、汁物にすると効率よく摂ることができます。
  • 分解酵素アミラーゼ(ジアスターゼ):体が栄養を十分に吸収するために食べた物を消化する働きをする消化酵素の1つです。特に、炭水化物の1つであるデンプンの消化を行う働きをします。
  • イソチオシアネート:口にした時に感じる辛みのもとで、消化機能を高める働きがあります。殺菌作用があるので、発がん物質の毒性を解毒して排出するとも言われています。免疫力を高める効果もあります。

かぶの主な栄養素:葉

  • β-カロテン人間の体の酸化を防ぐ抗酸化作用が強く、免疫力を高めます。またビタミンAが足りない時には変換されることでビタミンAの働きも担います
  • カリウムナトリウムとともに、神経刺激の伝達や心臓機能や筋肉機能の調節、酵素反応の調節などの働きをします。必須ミネラルの1つで、体内にある余分な塩分を体外に排出する効果があります。
  • カルシウム:骨や歯などを作るだけでなく、筋肉収縮のコントロールや神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進効果があります。
  • ビタミンB1ブドウ糖をエネルギーに変換する際に、必要な栄養素で疲労回復効果が高いです。
  • 葉酸「造血のビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB12とともに血液の赤血球生産を助けたり、細胞の生まれ変わりに関わる働きがあります。特に胎児・乳幼児期・成長期の子どもの発育に必要不可欠な成分であるとされています。
  • 人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
  • ビタミンE強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあります。

 カブを食べて期待できる6つの効果・効能

実際にかぶを食べるとどのような効果が期待できるのでしょうか。代表的なものをまとめてみました。

  1. 高血圧の予防
  2. 便秘の予防・改善
  3. 老化の抑制
  4. 貧血の予防・改善
  5. 骨粗鬆症予防
  6. 抗がん作用

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かぶの保存方法|冷蔵・冷凍・常温の保存期間の目安

根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができるかぶ。ただ後で調理しようと置いておいたら葉っぱがしなびてしまって使い物にならない、なんて勿体ないことにならいないようにきちんと保存しておきたいですよね。

かぶは腐るとどうなる?どこまで食べられる?

かぶを見極める上で大切なポイントはコチラです。腐っているのかセーフなのか、臭いや見た目・感触などをよくチェックしてみてくださいね。

このかぶ腐ってる?見分け方

食べても大丈夫な状態

  1. 触感:多少柔らかくなっている程度であればOK
  2. 見た目:少しだけ萎んでいる程度ならOK

腐っているので食べるとダメな状態

  1. 臭いで判断:腐った臭いがする
  2. 見た目で判断:茶色・黒・青色に変色している
  3. 感触で判断:ぶよぶよして柔らかくなっている

カブの保存期間の目安を解説

かぶを美味しく食べられる保存方法と冷蔵・冷凍・常温の3種類の目安期間をお伝えしていきます。

  • 冷蔵での保存期間の目安:根は1週間、葉は2〜3日間
  • 冷凍での保存方法の目安:1ヶ月
  • 常温での保存方法の目安:1ヶ月

もちろん保存期間は、あくまでも目安になるのでできるだけ早く食べると美味しいです。上手に保存して根の部分も葉の部分も美味しくいただきましょう。

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おすすめの食べ方

長崎赤かぶは鮮やかな赤カブの見た目、独特の風味と香りを活かした甘酢漬けなどのお漬物や、なますとして食べられる事が多いです。酢漬けすることで、色が広がり味わいだけでなく見た目も華やかになるため、長崎くんちの際のお料理やおせち料理にも使われています。

また、肉質が柔らかなためサラダや煮物にしても美味しく頂けます。是非一度、長崎の伝統野菜の1つ長崎赤かぶを堪能してみてくださいね。

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まとめ

ここまで長崎赤かぶについて詳しく見ていきました。長崎赤かぶは諸説ありますが、古くから「片渕かぶ」と呼ばれ、片渕地区の小さく入り組んだ地形で隔離されて栽培されていたことにより、ほぼ伝わった当時の原種のまま栽培され続けてきた長崎の伝統野菜の1つです。

中身は白色・表皮が赤~白色をしている中型のカブの固定種なため、長崎市木場町・片渕町を中心に長崎県北部、佐賀県西部で家庭菜園が主流で栽培されています。旬は11月~12月頃で、肉質の柔らかさや独特の風味・香りを活かした酢漬けなどで食べられています。

酢漬けにすると鮮やかな赤色が広がり味わいだけでなく見た目も華やかさなため、地元ではお祝い料理として、くんちなます・おせち料理などにも使われています。是非一度、伝統野菜の長崎赤かぶを食べてみてくださいね。

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