現代では計算をする際、携帯の電卓機能などですぐに計算することができますが、かつては「算木(さんぎ)」という道具を使用して計算していました。
その算木は家紋として用いられていたのですが、計算以外のとあることにも使使われていたことから「神聖なもの」とされていました。
今回は、「算木紋」の由来・意味・種類や似ている「引き両紋」、組み合わせられた紋についてご紹介いたします。
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目次
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算木紋の意味・由来とは?
読み方 | さんぎもん |
家紋の分類 | 器物紋 |
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算木は、算盤が発明される以前に使われていたと考えられている古代中国の計算用の道具です。
計算道具でありながら、占いにも用いられたことから「神聖なもの」として扱われていました。
算木は横長の長方形が3つ並んだものでした。 文様紋の「引き両紋」にも似ていますが、算木紋は長方形の長さが全て一緒という特徴があるので区別できます。
菅原氏族の大脇氏や、藤原氏族の加藤氏などによって家紋に用いられていました。
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算木紋の種類いろいろまとめて解説
算木 |
丸に一つ算木 |
丸に二つ算木 |
丸に十の字算木 |
隅切り角に三木 |
丸に縦算木 |
組み合わせ枡に算木 |
石持ち地抜き算木 |
算木紋の基本形は3本ですが、3本の他にも1本や2本で描かれた算木紋もありました。こうして並べてみると「輪紋」で囲まれたものもが多いことがわかりますね。
「丸に一つ算木」「丸に二つ算木」「丸に十の字算木」「丸に縦算木」は全て輪紋です。
他に、「組み合わせ枡に算木」は物の体積を測る際に使用されていた「枡」をモチーフとしたもの、「石持ち地抜き算木」は食べ物の餅をモチーフにした「餅紋」との組み合わせです。
せっかくなので、これらの算木紋と組み合わせられた紋について見てみましょう。
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算木紋と組み合わせられた紋はどんな紋?
囲む役割の「輪紋」
家紋では紋を「輪紋」で囲むスタイルが多く見られますが、算木紋にも輪紋と組み合わせたものが多数存在していましたね。
輪紋で囲むことで中のモチーフを強調する効果や、本家と分家を区別する効果、見た目のバランスを整える効果などがありました。
輪紋は他の家紋でもた数登場しますので、いくつかご紹介したいと思います。輪紋には単なる輪だけでなく、柄模様のような紋も存在します。
陰輪 |
唐草輪 |
三重輪 |
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体積を測る枡を描いた「枡紋」
「組み合わせ枡に算木」で登場した「枡紋」は、体積を測るためにかつて使用されていた計量器のようなものです。
「増」や「益」の字に掛けて縁起ものとされていました。
「ます」にちなんだ増田氏や益田氏、枡井氏、金子氏や服部氏に使用されていた他、歌舞伎役者である市川團十郎の定紋としても用いられていました。
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軍の保存食でもあった「餅紋」
餅は保存性の良さから軍人の食糧に用いられ、また朝廷の式典にも使用されました。
「もち」は餅と書きますが、「持」や「保」にも通ずることから縁起の良い食べ物として扱われ、後に家紋にも用いられるようになりました。
はじめは白い紋の「白餅」でしたが、黒田氏に使用されたことで黒い「黒餅」へと変化した家紋です。
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算木紋に似ていたとされる「引き両紋」とは?
算木紋と似ていると言われる「引き両紋」は、太い模様が力強さを表すとして武家の間で家紋に用いられていました。
算木紋は複数で描かれる際、全ての長さが雄ねじであるのに対し、引き両紋は長さが揃っていないので、そこが見分けるポイントとなります。
詳しくはこの記事をチェック!
引き両紋は使用した戦国武将も多く、その詳細を上記の記事で紹介していますので、チェックしてみてくださいね。
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まとめ
古代中国の計算器であった算木をモチーフとした「算木紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
家紋としてはシンプルなものですが、計算器以外に占いに使用していたとして神聖なものでもありました。
家紋を調べていくと関連するものや、組み合わせの紋についても知ることができるのが面白いところですね。
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