葺という植物がありますが、「葺」は名字にも使用されている漢字の一つです。「葺紋」は名字にちなんで家紋に使用された他、家紋への採用例が多い紋でもあります。
そんな葺は、途中から呼び名が「アシ」から「ヨシ」へと移行します。一体どのような意味があるのでしょうか?
今回は、植物紋の一つ「葺紋」の意味や由来・種類、呼び名が変わった理由などについてご紹介いたします。
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葺紋の意味・由来とは?
読み方 | あしもん |
家紋の分類 | 植物紋 |
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葦は湿地に生息するイネ科の植物で、蘆や葦、葭と書くこともあります。「アシ」と言うと「悪し」という悪い印象があるため、「ヨシ」と読むこともありました。
家紋では縁起が良いことが好まれたので、このように悪い意味や不吉に繋がることは避けられていました。
日本では葦を風流に捉え、文人からの人気が高く、早くから家紋にも用いられるようになりました。
使用家には、清和源氏流の石川氏や小笠原氏支流の飯塚氏、武田氏支流の新見氏、日下部氏流の日下氏などがあります。
また、名字にちなんで芦田氏や、芦名氏などにも使用されていました。
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葺の家紋の種類解説
割り抱き葦 |
丸に違い葦の葉 |
雪輪に葺に水 |
葦に向かい鷺 |
抱き葺 |
違い葦の葉 |
石川葺 |
新見葺 |
すらりとした葉が特徴的な葺の葉は、家紋上でもその特徴がよく描かれているものが多く、「割り抱き葺」「抱き葺」「葺に向かい鷲」はその例です。
一見笹の葉のようにも見える葺の葉紋は、風情の良さから家紋の中で人気のあったデザインです。中に鷲が入った「葺に向かい鷲」は、とても力強い印象がありますね。
一方で、葉をシンプルに描いたものも多数存在しています。「違い葺の葉」や、それを輪で囲んだ「丸に違い葺の葉」、石川氏が使用していた「石川葺」や新見氏の「新見葺」など、名字がそのまま紋の名前になっているものもあります。
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名字を変えるほど縁起は大切なもの
冒頭で葺は「悪し(あし)」と通じ縁起が悪いことから「ヨシ」と呼ばれたとお話しましたが、その傾向が生じてきたのは平安時代以降でした。平安時代までは「アシ」と呼ばれていたことがわかっています。
人名や土地の名前に「縁起の良い二文字」を用いることが一般化し、植物の芦だけではなく「葺原」という名を「吉原」に改名するほど、その考えは広く普及したのです。
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まとめ
細身の植物、葺をモチーフとした「葺紋」についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
葺は悪しに通じることから縁起が悪いとして、ヨシと呼ばれるようになったのは昔の考えならではの出来事ですよね。
現代も縁起を重んじる風習は残っていますが、かつての日本ではほぼ100%の方が気にするほど定着していたのでしょう。そのような昔の言葉の文化を調べてみるのも、歴史がわかってとても面白みがありますよ。
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