体に良いと言われるナッツは、一度開封すると酸化していきます。味や風味は少々落ちるものの、酸化したナッツは食べることができます。しかし、“酸化したナッツは体に悪い”と言われることも。それは本当なのでしょうか?今回は、
- 酸化したナッツは体に悪い?
- ナッツの栄養成分と効果
- 1日の摂取量はどれくらい?
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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ナッツに含まれる栄養成分・効果
ナッツには、アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツ、ピーカンナッツ、マカダミアナッツ、くるみ、ヘーゼルナッツなど様々な種類があります。
ナッツ類は、美容効果・健康効果のある食材として注目されています。主な栄養素と、それによる効果について確認してみましょう!
栄養素
ナッツ類には、強い抗酸化作用を持つビタミンEが豊富に含まれています。食物繊維も豊富なので、便秘解消や肥満予防にも効果的です。
また、脂質も含まれていますが、コレステロール値を下げるオレイン酸やリノール酸がメインとなっています。糖尿病・脳卒中・がんなどの生活習慣病にも効果があります。
- ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
- オレイン酸:オレイン酸は、生活習慣予防の効果が高く、血管内の環境改善効果が高い脂肪酸です。悪玉コレステロールの量を減らし、出来た過酸化脂質の量を減らすことで、血管壁へのプラーク生成を抑制します。結果として、動脈硬化や心疾患の予防に役立つ栄養素です。
- リノール酸:リノール酸は、コレステロールや中性脂肪を下げる働きがあり、高脂血症を防ぐことで動脈硬化の改善をする働きを持っています。また、リノール酸の代謝によって、リノレン酸の材料になります。血液をサラサラにし、細胞膜の材料にもなる栄養素です。
- 食物繊維:食物繊維は、植物の細胞壁を構成する、人間の消化酵素では消化できない成分とされています。食物繊維は、植物しか作り出すことしか出来ず、水に溶けるか溶けないかで種類が分かれます。人間の腸内環境を整える免疫力改善等の働きがあります。
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効果効能
- 便秘解消
- 肝機能の向上
- アレルギー抑制
- コレステロール値を下げる
- 血液サラサラ
- 美肌効果・アンチエイジング
- 高血圧予防
ナッツに含まれるビタミンEには抗酸化作用があり、体の老化の原因となる活性酸素と闘う作用があるため、アンチエイジングに効果的です。肝臓の働きを助ける働きもあるため、肝機能アップにも効果があります。
また、食物繊維も多く含まれているため、整腸作用が期待できます。便秘解消、悪玉菌を減らして善玉菌を増やす作用などがあり、腸内が綺麗になることで肌荒れが良くなる効果にも繋がります。
くるみに多く含まれているαリノレン酸は、アレルギーを抑制する作用もあります。コレステロール値を下げる作用もあるため、血液をサラサラにしたり肥満を予防するといった効果も期待できます。
詳しくはこの記事をチェック!
酸化したナッツは体に悪い?
開封後のナッツは、空気に触れることによって酸化していきます。ナッツには植物油が含まれているので、酸化することで油が変質していきます。
酸化した油からは『ヒドロキシノネナール』や『過酸化脂質』という有害な物質が発生します。これらの物質は体内に蓄積し、認知症の原因となったり、下痢・腹痛・頭痛・嘔吐の原因となってしまうのです。
また、油には『トランス脂肪酸』という成分が含まれており、体への影響にはこのようなことが挙げられます。
- トランス脂肪酸には体に良い善玉菌を減らして悪玉菌を増やす働きがある
- 免疫機能を低下させる
- 発がんリスクを上げる
- アレルギー疾患のリスクを上げる
- 認知症や糖尿病のリスクを上げる
トランス脂肪酸には、このような健康被害があると言われているのです。こんなにも危険性がある食品が、日本で使用されているのは驚きですよね。
悪玉菌が増えると血中コレステロール値が高くなり、循環器系の疾患を起こすリスクが高まります。 命に関わる生活習慣病を引き起こす原因となるトランス脂肪酸を日常的に食べるのは、非常に危険 なのです。
賞味期限切れはいつまで食べられる?
ナッツの賞味期限は、未開封であれば約半年、開封後は約1ヶ月です。賞味期限切れでも未開封であれば食べられることが多いですが、開封後は酸化しやすいので1ヶ月以上過ぎたものは控えた方が良いでしょう。開封後は味や風味が徐々に落ちていくので、美味しいうちに消費しましょう。
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ナッツの食べ過ぎによる副作用は?
ナッツには体に嬉しい様々な効果があることがわかりましたが、“食べ過ぎると体に悪い?”という疑問について見てきたいと思います。
どんな食材においても過剰摂取は良くありませんが、ナッツを食べ過ぎるとどのような影響や副作用が出るのでしょう?
太る・肥満
ナッツは適量であればオメガ脂肪酸がコレステロール値を下げたり、中性脂肪を下げたりといっただ効果が期待できますが、それなりに脂質を含んでいるため食べ過ぎると太ることもあります。
ナッツの中でも良く食べられているアーモンド10gあたりのカロリーは約60kcalと高く、脂質は50%含まれています。ダイエットのつもりでナッツを食べ過ぎると、逆効果になってしまうのです。
ニキビ
ナッツに含まれる脂質はオメガ脂肪酸と呼ばれる健康に良いものではありますが、過剰摂取するとニキビができたり、肌荒れになってしまうこともあります。
しかし、ナッツには抗酸化作用で美肌効果のあるビタミンEが多く含まれており、効果と影響は紙一重です。
吐き気
ナッツの脂質で胃もたれや吐き気といった症状が出ることもありますが、『ナッツアレルギー』の可能性もあります。
ナッツアレルギーの場合は、蕁麻疹や喉・口の痒みなどもあわせて発症することもあるので注意しましょう。
腹痛・下痢
ナッツに含まれる食物繊維は適量であれば整腸作用がありますが、食べ過ぎると消化不良を起こして腹痛や下痢を起こすこともあります。
1日のナッツの摂取量はどのくらい?
美容にも健康にも良いナッツですが、食べ過ぎた時はデメリットもあります。食べるには“適量”が重要となりますが、1日の摂取量はどのくらいが良いのでしょうか?
ナッツを毎日食べる場合、1日に25g前後が適量!
25gでもカロリーにすると、アーモンドの場合150kcalもあります。1日に食べても良い間食のカロリーは200kcalが適量とされているため、ナッツ25gであれば毎日食べても問題ありません。
いつ食べるのが効果的?朝?夜?
ナッツを食べるタイミングですが、特に決まった時間はありません。体の代謝が良いのは日中なので、 夜よりも朝や日中のおやつに食べると太りにくく 、効果的に栄養を摂ることができます。
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まとめ
この記事をまとめると
- 酸化したナッツは油が変質し、下痢・腹痛といった症状を引き起こすことがある
- 食べ過ぎは肥満・腹痛・下痢・ニキビなど副作用が起こることも
- 1日の適量は25g程度!=約150kcal相当
- ナッツは抗酸化作用が強いため美容効果が期待できる
- 効果的な食べ方は朝か日中の代謝の良いタイミング
ナッツは健康・美容効果の高い食材ですが、食べ過ぎてしまうと逆効果となってしまうことがあります。開封後は油が変質していくので、できるだけ早めに消費しましょう。
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