皆さんは作った煮物がなんだか酸味が強くなっているのを感じた経験はありませんか?煮物は一度に大量に作ってそこから保存しながらゆっくり食べる人も多いと思います。
ですが忙しくて冷蔵庫に入れるのを忘れていて、翌朝まで常温で放置してしまい腐らせてしまった人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、
- 酸っぱい煮物は食べても大丈夫?
- 加熱すればOK?
- 食中毒になるの?
- 食中毒症状とは?
- 対処法は?
これらについて解説していきたいと思います。
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目次
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酸っぱい煮物は注意!
これから日本はとても暑くなる夏を迎えますが、作っておいた煮物を冷蔵庫に入れずにそのままコンロの上で放置してしまって腐らせてしまったという方も多いのではないでしょうか。
冬ならともかく暖かくなってくる夏場にコンロの上に常温で放置してしまった煮物というのはすぐに酸っぱくなってしまいます。気温が上がる春や夏の季節に常温保存してしまうとあっという間に煮物の中で細菌が増殖してしまい、傷んでしまうのです。
ちなみに冷蔵庫の中に入れていても煮物というのは日持ちがとても短い食品なので、2~3日程度で食べきる必要があります。では腐った煮物を食べてしまうとどのようなことが起きてしまうのでしょうか。
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食中毒になる可能性がある
腐ってしまった煮物を食べると食中毒症状が出てしまうことがあります。ただし、腐っている飲み物や食べ物を食べたら必ず食中毒になると考えている人がいますが、実はそうではありません。
私達の体には免疫力がありますので、力の弱い細菌であれば症状が起きないときもあります。
以下のような微生物には注意が必要
では注意が必要な微生物とはどういったものかを見ていきましょう。
- サルモネラ菌:卵や食肉加工品に含まれることが多い細菌で潜伏期間は12時間~24時間で、急な発熱や頭痛、嘔吐、下痢、腹痛を引き起こす可能性がある
- 腸炎ビブリオ:魚介類に含まれることの多い細菌で、潜伏期間は8時間~12時間で、激しい腹部痛と水様便、発熱や悪心、嘔吐などが見られる
- ブドウ球菌:おにぎりやお弁当などに発生する可能性の高い細菌で、潜伏期間は1時間から5時間、悪心や嘔吐、下痢、腹痛などが見られる
- ボツリヌス菌:缶詰やレトルト食品に発生する可能性が多い細菌で、潜伏期間は8時間から36時間、嘔吐や吐き気、腹痛、下痢、まぶたの下垂、麻痺などが見られる可能性
- ウェルシュ菌:放置したカレーやシチューなどの煮物に発生する可能性がある細菌で、潜伏期間は8~24時間、水溶性の下痢やか腹部痛が発生する可能性がある
- セレウス菌:焼き飯やピラフ、パスタなどで発生する可能性がある細菌、嘔吐型や下痢型がある
このような微生物が食材の中で増殖することで食中毒を引き起こします。その他にも以下のようなものは少量でも食中毒を引き起こす可能性があるのでかなり危険な細菌と言われています。
<少量でも食中毒を引き起こす危険な細菌>
- カンピロバクター
- 腸管出血性大腸菌
- リステリア菌
- 赤痢菌
- ノロウイルス
このように少量でも食中毒を引き起こす細菌の場合、食品の見た目に著しい変化を伴わないことが多いため、匂いや色などで判断ができず、知らず知らずのうちに発症してしまうケースがほとんどです。
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腐った煮物による食中毒とは?
腐った煮物を食べてしまった場合に起こる、食中毒症状や潜伏期間について確認してみましょう。
食中毒症状
腐ったものを食べると、下痢や腹痛といった消化器系のトラブルをはじめ、嘔吐・吐き気なども現れます。
これ以外にも、食中毒となる原因菌によっては発熱や悪寒・悪心・頭痛を起こすこともあります。
下痢 腹痛 嘔吐 吐き気 発熱 悪寒・悪心 頭痛
症状は何時間後?
これらの食中毒症状が現れるまでの潜伏期間は、短ければ食後1〜5時間、長い場合は食後8〜36時間後ほどです。
食中毒の原因菌によって潜伏期間は異なります。詳しい食中毒菌と潜伏期間については、後ほど解説しています。
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食中毒症状が出た時の対処法・応急処置
万が一腐った煮物を食べて食中毒症状が出た時の応急処置には、このような対処法があります。
水分補給する 下痢止めは飲まない 医療機関を受診する
水分補給
下痢や嘔吐などの食中毒症状が出た場合は体内の水分が急激に減るため、水などで水分を補給しましょう。水分を取らずに食中毒症状が続くと、脱水症状になる可能性があります。
下痢止めは飲まない
下痢を止める薬はありますが、下痢や嘔吐は体内に侵入した菌を排出するための症状です。薬で下痢を無理に止めてしまうと、菌が排出されず長引いてしまいます。
医療機関を受診する
症状は一定の期間が経つと自然治癒しますが、なかなか改善しない場合は医療期間を受診しましょう。中には、抗生物質や整腸剤が必要なケースもあります。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今回の記事をまとめると、
この記事をまとめると
- 夏場に作っておいた煮物を常温で放置してしまうとあっという間に酸っぱくなる
- 酸っぱくなるというのは細菌による腐敗が進んでいる証拠
- 食べてしまうと食中毒症状が引き起こされる可能性がある
- 必ずしも食中毒症状が引き起こされるというわけではない
- 免疫力が弱いと食中毒症状が引き起こされる可能性がある
- 下痢や吐き気、腹痛などがみられた場合は食中毒の可能性がある
- 食中毒の症状が出たら水分補給をしっかりして、ひどくなりそうなら医療機関を相談すること
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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