『金時草』と『つるむらさき』はよく似ていますが、どんな違いがあるか知っていますか?野菜の中ではあまりメジャーなものではないので、よく知らないという方が多いのではないでしょうか?そこで今回は、
- 金時草とつるむらさきの違い
- 栄養成分と効果
これらのテーマについて紹介いたします。
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目次
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金時草とつるむらさきの違いは何?
金時草とは?
金時草(きんじそう)とは、『水前寺菜(すいぜんじな)』とも呼ばれるキク科ギヌラ属の多年草です。日本には18世紀に中国から伝わったと言われています。
金時草は葉の色が特徴的で、表は緑色・裏側はピンク色や紫色をしています。茎は固いので食べることは少なく、主に葉をお浸しなどにして食べます。
あまり知られていないので毒性を心配する方も多いですが、金時草に毒性はありません◎
つるむらさきとは?
つるむらさきは江戸時代には存在していたとされていますが、1970年代以降に栽培が本格化されるようになりました。
加熱するとヌメリが出るのが特徴で、「赤茎種」と「緑茎種」の2種類があります。漢字の通り「赤茎種」は茎が赤色をしており、「緑茎種」は茎から葉が全て緑色をしています。ほんのりと土の香りがある味で、お浸しや和え物として食べられています。
つるむらさきはあまり知られていない野菜なので、”毒性はないの?”と思われることが多いようですが、つるむらさきに毒性はありません◎!生でも加熱しても、安全に食べることができる野菜です。
つるむらさきは生でも食べることができますが、主な食べ方には味噌汁やお浸し、炒め物、ナムル、しゃぶしゃぶなど加熱料理が多いです。
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旬の時期と生産地
金時草の旬の時期は6〜10月頃、主な生産地は石川県です。ビニールハウス栽培であれば、通年生産が可能です。
つるむらさきの旬の時期は、7月〜10月です。主な生産地は、1位福島県、2位宮城県、3位徳島県となっています。それ以下の順位については、下記記事で詳しく紹介しています。あわせてチェックしてみましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
栄養成分と効果・効能の違い
金時草と、つるむらさきに含まれている栄養成分には、どのような違いがあるのでしょうか?それぞれが持つ栄養素と効果はコチラです。
金時草の栄養素
金時草には、βカロテンやカロテン・カルシウム・アントシアニンが豊富に含まれています。産後ケアや美肌効果・眼精疲労効果などを期待することができます。
- β-カロテン:β-カロテンは、人間の体内でビタミンAに変化し、細菌やウイルスの侵入を防ぐために必要な粘膜を丈夫にする作用があります。肌のシミの原因になる色素発生を抑制する抗酸化作用も持っています。緑黄色野菜では黄色の色素に多く含まれているビタミンです。
- アントシアニン:アントシアニンは天然に存在する色素の一種です。赤紫の色のキャベツやナス、ブルーベリーと言った紫色の果物や野菜に多く含まれています。代表的な健康効果は、視力に関わる眼精疲労の解消効果やメタボ解消の力があります。
- カリウム:カリウムは、細胞の水分量及び、体内の水分の排出に関わるミネラルで、細胞の中に主に存在しています。ナトリウムとセットで、体内の水分量を調整し、体内にある過剰な水分の排出を促進させます。むくみや冷え性と言った不調の改善効果があります。
- カルシウム:カルシウムは骨や歯の主成分のリン酸化カルシウムの材料でもあり、人間の体内の筋肉や臓器の収縮に関わるミネラルです。神経伝達の正常化にも大きな働きを持ち、体の酵素の働きをサポートします。血液凝固やホルモンの分泌等、多用な働きを持ちます。
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つるむらさきの栄養素
つるむらさきには、含有量がほうれん草の3倍にもなるカルシウムを筆頭に、ビタミン群もたっぷり含まれています。
- ビタミンC:ビタミンCは、抗酸化効果が高く活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえや動脈硬化含む血管疾患、免疫力を上げるため風邪の予防効果があります。コラーゲンの生成やメラニン生成を抑えるため美肌効果が高いのも大きな特徴です。また、脳を落ち着かせる働きの脳内物質の生成や、ホルモン合成にも関わっています。
- ビタミンE:ビタミンEは、強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあるビタミンです。
- ビタミンK:ビタミンKは、骨の形成に関わり、ビタミンDとともにカルシウムを取り込むことを助けます。加えて、体内の傷を治すプロトロンビンの働きを助けるため、血小板が傷を塞ぐ働きを助けるビタミンです。不足すると、傷の治りが遅くなります。
- マグネシウム:マグネシウムは、健康な骨を作る上でビタミンDを活性型にする働きや、エネルギー代謝、たんぱく質の合成を担います。マグネシウムは、体内の酵素の要になる触媒や酵素反応を助ける働きを含めると300種類以上サポートしています。血圧の調整機能もあり、片頭痛や冷え性の改善にも効果があるとされています。
- リン:リンはカルシウムと結合し、リン酸化カルシウムとなり骨と歯の材料になります。そのため、カルシウムとセットで摂ることが大事です。また、細胞の遺伝子情報の核酸に不可欠なミネラルです。加えて三大栄養素から分解したエネルギーを蓄える最終形態ののアデノシン三リン酸の材料にも必要です。
妊娠中(妊婦)にもオススメ野菜!
妊娠中の食事には食べても良いもの・控えた方が良いものがありますが、“つるむらさき”は妊婦さんにもオススメの野菜なんです!
その理由には、つるむらさきに含まれる“葉酸”や、“ビタミンC“、“βカロテン“があります。妊娠中への詳しい効果については、下記記事で詳しく紹介しています。あわせてチェックしてみましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
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まとめ
この記事をまとめると
- 金時草とつるむらさきの一番の違いは葉の色
- 金時草の葉は表が緑色で、裏側がピンク色と特徴的
- どちらも毒性はなく、お浸しで食べるのが主な食べ方
- どちらも栄養価が高いので健康効果・美容効果が期待できる
金時草とつるむらさきは歴史の長い野菜ですが、食べたことがない方も多いかと思います。両者とも夏をメインに出回るものなので、見かけたら是非お浸しなどにして食べてみてくださいね。
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