皆さんはさやいんげんを調理したことはありますか?一年中スーパーで見かけることはありますが、意外と自宅で使ったことがある人は少ないのではないでしょうか。
そんなさやいんげんですが、お店で食べた時は青臭くないものの家で食べると青臭さが残ってしまったり、毒があると聞いて安心して食べられないという人も少なくないと思います。
今回の記事では、
- さやいんげんてどんな野菜?
- さやいんげんの栄養
- さやいんげんの青臭さや毒を消す方法
- さやいんげんの毒ってなに?
これらについて解説していきたいと思います。
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目次
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さやいんげんとは?
科名属名 | マメ科インゲン属 |
原産地 | 南米 |
主な品種 | どじょういんげん、サーベルいんげん、ひらさやいんげん |
旬 | 6~9月 |
さやいんげんは通年を通してスーパーに並んでいるのであまり旬の時期を感じないかもしれませんが、夏になるとさやいんげんの種類や彩りが増えていくのを感じられると思います。
栄養価や効能は?
さやいんげんには「カリウム」と「ベータカロテン」「ミネラル」が豊富に含まれています。
カリウムは塩分を排泄する役割があり高血圧を予防してくれる効果をもちます。ベータカロテンは癌を予防したり免疫力を高めてくれる作用を持ちます。さやいんげんには緑黄色野菜の中でも特にベータカロテンが豊富といわれています。
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さやいんげんが青臭いのはなぜ?
さやいんげんは正しい下処理をしないと青臭さが残ってしまうので、食べづらくなってしまいます。そもそもさやいんげんには毒性があり、しっかりと下処理することでしか食べる事が出来ませんので、青臭いさやいんげんというのは少し注意が必要かもしれません。
では青臭さがなくなる下処理の方法について解説していきたいと思います。
さやいんげんの正しい下処理方法
さやいんげんの下処理にはいくつか手順があります。
- 筋を取る
- 鍋で茹でる(もしくは電子レンジで茹でる)
- 冷水にさらす
このような手順で行うことによってさやいんげんを美味しく食べることができるようになります。さやいんげんは下処理でしっかり加熱しておかないとどうしても青臭さや、毒性が残ってしまうので注意しなければなりません。
しかし加熱し過ぎてしまうと硬さがなくなってしまう可能性があり、ちょうど良い硬さにするにはすこし調整が必要です。以下のようなポイントに注意して加熱していきましょう。
- 鍋の場合:沸騰させたお湯にいんげんを入れて1分半~2分ほど加熱する
- 電子レンジの場合:600wで1分半~2分ほど加熱する
加熱した後は硬さを確認しますが、もう少し柔らかい方が良いかなと感じたら30秒ずつ追加で加熱してください。このようにすれば問題なく青臭くないいんげんを作ることができますよ!
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さやいんげんは毒性を持つ?
つぎは、何故さやいんげんは毒性を持つと言われているのかを説明していきます。
糖鎖結合性タンパク質のレクチンを含む
細胞の表面の糖鎖に結合しやすいタンパク質を「糖鎖結合性タンパク質」と呼びます。レクチンは糖鎖結合性タンパク質の総称になります。ほとんどの動植物には様々な種類のレクチンが、何らかの形で含まれています。
植物にとってレクチンは、昆虫などから身を守るための手段として進化の過程で備わりました。人間が植物を食べる事で、レクチンを一緒に摂取してしまうと健康に害を及ぼしてしまいます。
レクチンとは
レクチンはほぼ全ての動植物に含まれていますが、含有量や毒性には差があり、全てのレクチンに免疫や神経を害する毒があるわけではありません。しかし、さやいんげんは毒性の高いレクチンを含んでいるため食べる時には注意が必要です。
大量に摂取すると腹痛や嘔吐、下痢などの中毒症状を引き起こす場合があります。
レクチンを含む食べ物
レクチンを含む食べ物には以下の物があります。
- 豆類(大豆、いんげん、ピーナッツ、レンズ豆、グリンピースなど)
- 穀類(特にフスマや糠などの外皮部分)
- ナス科の野菜(ナス、トマト、じゃがいも、ピーマン、唐辛子など)
- 瓜類(キュウリ、かぼちゃなど、特に種の部分)
- 熟していない果物
このように挙げていくと身近な食べ物が多いですね。また、日本ではよく「アクが強い」と言われる食べ物がありますが、レクチンがその「アク」の主要な正体の一つと言われています。
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どうすれば安全に食べられるの?
レクチンを含む食材の多くは、私たちの生活に欠かせない物ばかりです。ここでは、レクチンを含む食材を安全に食べる方法をご紹介したいと思います。
加熱する
生のトマトを食べると痒くなるけれど、火が通ったトマトなら大丈夫という方はいらっしゃいませんか?これは、レクチンは火を通すと効力が減るためです。
80℃程度の温度では、レクチンの毒性は完全には抜けません。圧力釜でより高温での加熱をする事がおすすめですが、圧力釜が無い場合でも加熱は十分に行ってください。また、焼いたり炒めたりする方法ではレクチンの毒性は抜けません。
発酵する
さやいんげん等の豆類の場合は、発酵する事でもレクチンの毒性を抜く事ができます。発酵によってできるバクテリア菌が、レクチンを含むタンパク質を分解してくれます。味噌や納豆などの発酵食品はとても理にかなっていると言えますね。
よく洗う
昔から豆を調理する際には、一晩水につける必要があると言われています。この作業もレクチンの毒性を抜く大切な知恵なのです。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今回の記事をまとめると、
この記事をまとめると
- さやいんげんは通年を通してスーパーに並んでいる野菜
- ミネラル類やベータカロテンが豊富でとても健康的な野菜
- 下処理しないと青臭さが残ってしまったり毒性のある成分が残ってしまうことがある
- 下処理の手順は筋を取る→加熱する→水にさらす
- いんげんには毒性の高いレクチンが含まれている
- 大量に摂取しなければ問題ない
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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