日本人の生活の中で鶏卵というのは欠かせない食材になりましたよね。毎日欠かさず食べている人、毎日2~3個以上食べる人など私たちの卵の消費量はどんどん増えています。
皆さんはそんな卵の賞味期限をご存知でしょうか?スーパーで購入した卵の賞味期限は意外と短いことが多いですよね。ですが卵はとても優秀な防御機能を持っているので賞味期限が切れていても食べることは出来ます。
今回の記事では、
- 卵の賞味期限はどれくらいなのか
- 卵が細菌に強い構造を持っているとはどのような事なのか
- 賞味期限が切れても食べることができるのか
- 賞味期限が切れた卵を食べる時の注意点
- 食中毒のリスク
これらについて解説していきたいと思います。
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目次
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卵の賞味期限はどれくらい?
市販の卵の賞味期限は「生で食べることができる期限」を指しています。基本的に夏場では産卵後16日以内、春秋は25日以内、冬場は57日以内と設定されています。ですが市販されている卵は大体2週間くらいの日付で設定されているようです。
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卵は腐敗に強いって本当?
卵は「菌」に強い構造をもっている!
卵は生鮮食品ですが、2週間も日持ちする食品です。これは実は卵の構造がもともと細菌に強い構造になっていることが関係しています。
卵は卵殻・卵殻膜・卵白・卵黄の4つの部位からなっていて、細菌の侵入を防ぐのは卵殻・卵殻膜・卵白です。
- 卵殻:一般的な卵の殻のこと。ここには多数の呼吸するための穴が開いています。この卵殻にあるクチクラという糖たんぱく質は、気体はとおしても細菌は通さないといった優秀なフィルターを持っています。
- 卵殻膜:卵殻膜は茹で卵を作るときにとる、白身の表面の白い膜です。外卵殻膜と内卵殻膜に分かれていて、温度を調節する働きがあります。この卵殻膜が2層あるため細菌から卵の中身を守るフィルターの役割になります。
- 卵白:卵白には「リゾチーム」という殺菌作用のある酵素が含まれています。これは食品の防腐剤や風邪薬にも使われているほど、私たちの身近にある物です。さらに卵白はアルカリ性の状態を保っているので、細菌にとっては毒なのです。
賞味期限が切れていても常温なら2カ月、冷蔵なら4カ月食べられる?
上記の抗菌・殺菌作用が常に働いているので卵が殻に入った状態であれば、細菌の侵入の心配はほとんどありません。
実際に賞味期限2週間に設定はされていますが、ある研究では「常温なら2カ月」「冷蔵保存なら4カ月」食べることができるといっている報告もあります。なので20日位の賞味期限が切れていたくらいでは、食べられなくなることはありません。
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賞味期限が切れた卵を食べる時の注意点
賞味期限が切れたものは必ず「加熱すること」
先ほど、「常温なら2カ月」「冷蔵保存なら4カ月」食べることができるという風にお伝えしましたが、注意点としてお伝えしたいのが賞味期限が切れたものは「必ず加熱処理して」食べた方が良いということです。
加熱調理することでより安全に安心して食べることができるので、このポイントは抑えてください。そして賞味期限切れの卵を食べるのはあくまで「自己責任」です。比較的安全な食品ですが、やはり管理状態が悪いと食中毒のリスクが上がります。
早めに食べることに越したことはない
これまでは、卵は細菌に強い構造で生鮮食品にしては比較的長い時間保存できるという話をしましたが、やはり「早めに食べることに越したことはありません」。
国が決めた賞味期限は「生でも美味しく卵を食べることができる期間」です。たべるなら出来るだけ美味しく食べた方が良いですよね!
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卵で食中毒になるリスクはある!
卵は産卵してから販売するまで、何度も綺麗に洗浄します。なので殻の外側の細菌はきれいに洗い流されている可能性が高いのですが、生の卵にはごくまれに「サルモネラ菌」という食中毒を引き起こす細菌が含まれている事があります。
これはサルモネラ菌が卵の殻の中に入り込んでしまうことが原因です。
殻の中にサルモネラ菌が入る理由は?
サルモネラ菌が卵に入ってしまう原因は、産卵の際に卵の殻に付着するだけでなく、まれに卵の殻が形成する前に親鳥の卵巣や卵管から卵の中身にサルモネラ菌が入ってしまうこともあります。
サルモネラ菌に感染するとどうなるの?
サルモネラ菌が体内に入って、感染してしまうとサルモネラ症になり以下の様な症状が出現することがあります。
<サルモネラ菌に感染すると>
- 悪心
- 嘔吐
- 38℃以上の高熱
- 下痢
- 腹痛
- 緑色の水様便
このような症状が一日数回から十数回起き、これが3~4日続くと言われています。ほとんどの場合は自然治癒しますが、重症化すると最悪の場合死に至ることもあると言うデータもあります。
特に注意しなければならないのは、免疫力が低い妊婦をはじめ、乳幼児や高齢者です。これらに該当する人はサルモネラ菌にかかりやすいため注意が必要です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今回の記事をまとめると、
この記事をまとめると
- 卵の賞味期限はかなり短く設定されている
- 実際の食べられる期限というのはかなり長い
- 卵の殻の構造によって細菌が中に入り込む隙間はない
- 元々殻の中に食中毒菌が入り込んでしまっている可能性がある
- 免疫力が落ちている可能性がある人は生卵は食べないようにしよう
今回のように食品についての様々な知識を紹介しています。他にもたくさんの記事を掲載していますので、ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。
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