煮ても焼いても、もちろん炒めてもおいしいたけのこ。春に出る生のたけのこはもちろん、お手軽に使える水煮もお料理に大活躍!
ところが買ってきた水煮のパックや、下茹でしたたけのこ、いざ調理しようと思ったら、中に白いカスのようなものがついていてびっくり!なんてご経験はありませんか?
このたけのこの白いカス、いったいどこから出てきたのでしょう。そこで今回は、
- たけのこの白いカスはなに?食べても大丈夫なの?
- たけのこに含まれているチロシンってどんなもの?
- 白いカスを取り除くにはどうすればいい?
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目次
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たけのこの白いカス、これっていったい何?
たけのこについている白いカス、これはチロシンというアミノ酸の一種だったのです。
チロシンってどんなもの?
アミノ酸の一種であるチロシン。水に溶けにくい性質で、生のたけのこを茹でた時にお湯に溶け出したチロシンが、冷めていく過程で、白く結晶化してあらわれます。これが白いカスの正体だったんですね。
食べても大丈夫?
チロシンはアミノ酸の一種なので、もちろん食べても何の問題もありません。
見た目があまり良くないので、使う前に洗い流してしまっていた、という方もいらっしゃるかもしれませんね。それ、とってももったいない使い方かもしれません。
このチロシン、実はたけのこの旨味の素。しかも、他にも体にうれしい効果がたくさん含まれているんです。
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たけのこのうれしい成分、チロシン
先ほどお話したように、チロシンはアミノ酸の一種で、たけのこの旨味のもととなる成分です。それだけでなく、脳に良い成分でもあるのだとか。
ここからはチロシンの体にうれしい効果についてご紹介します。
チロシンにはうれしい効果がいっぱい
チロシンには脳を活性化させる作用があり、記憶力や認知機能の向上といった、脳のアンチエイジングに効果的です。また、ドーパミンやノルアドレナリンといった脳内伝達物質の材料にもなるチロシン。
これらの成分は、やる気や集中力をアップさせ、前向きな気分にしてくれる効果が報告されています。最近では、うつ病の治療に利用されることもあるのだとか。
様々な効果があるチロシン、ぜひ、洗い流さずに食べたいですね。
チロシンは他にはどんな食べ物に含まれているの?
チロシンは、たけのこの他、チーズや牛乳などの乳製品、ピーナッツやアーモンドなどのナッツ類、豆腐や納豆などの大豆製品に豊富に含まれています。また、たらこなどの魚卵やちりめんじゃこなどにも多く含まれます。
たけのこには他にどんな効能がある?
たけのこには、チロシンの他にも体にうれしい成分がたっぷり含まれています。
たけのこの主な栄養
- 食物繊維
- カリウム
- 亜鉛
- アスパラギン酸
- ビタミンB群
それでは一つずつ見ていきましょう。
食物繊維が豊富
たけのこにはセルロースという不溶性の食物繊維が多く含まれ、便秘の改善や血中コレステロールの低下に役立ちます。また、食事の最初に食べることで、血糖値の急上昇も防いでくれます。
ただこの不溶性食物繊維、摂りすぎるとかえって便秘を悪化させることもあるので、注意が必要です。
カリウムが豊富
むくみにはカリウム!と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?摂りすぎた塩分を排出してくれることで、むくみを解消してくれるカリウムは、高血圧の予防にも効果的です。
亜鉛
たけのこには亜鉛も豊富。亜鉛には味覚を正常に保ってくれる他、疲労を軽減してくれるなどの効果も期待できます。
アスパラギン酸
アスパラギン酸とは、栄養ドリンクにも使われるアミノ酸の一種。疲労回復や代謝を促進してくれる効果があります。
ビタミンB群
たけのこには、パントテン酸をはじめとするビタミンB群も含まれています。
糖質や脂質の代謝に欠かせないビタミンB群。エネルギー代謝を助けてくれるので、美肌や免疫力アップにも効果的です
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白い粉、取り除くことはできる?
酸化するとえぐみの原因になることも
うれしい効果がたくさんあるチロシン。
それでもやっぱり、白いカスがついたまま食べるのは気が引ける、家族や友人にふるまうので今日はキレイに仕上げたい、そんなときもありますよね。
また、たけのこのえぐみや苦味の原因はホモゲンチジン酸という成分なのですが、実はこのホモゲンチジン酸、チロシンが酸化してできる成分なんです。
なので茹でて時間が経ったものは、えぐみが増してしまうことも。それではこの白いカス、どうすれば取り除けるのでしょうか。
白い粉を取り除くには
この白い粉、水で洗い流してしまって大丈夫!箸や竹串でこすると、よりキレイに落とせます。
こするのがちょっと手間だな、というときは、1度茹でてみてください。水では溶けにくかったチロシンが、熱を加えることでお湯に溶けてくれるので、手軽に除くことができます。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事をまとめると
- たけのこについている白いカス、正体はチロシン!
- アミノ酸の一種、チロシンには体にうれしい効果がいっぱい!
- たけのこにはチロシン以外にも体に良い栄養が豊富
- チロシンは酸化するとえぐみのもとになることも、気になるときは取り除いて!たけのこの白いカスが体に良い成分だったなんて!取り除かずに食べられるのも、手間がかからなくてうれしいですよね。
日付の新しいものや茹でたばかりのたけのこはぜひそのまま調理して、チロシンの効果を余すところなく摂り入れてしまいましょう!
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