たけのこを食べて頭痛や吐き気が?たけのこアレルギーの症状は?

コリコリとした歯ごたえがおいしいたけのこ。和食でも中華でもアレンジがきく万能食材ですよね。お出汁がじゅわっと染みた煮物なんて、たけのこ1本丸ごと食べられてしまいそう!

そんなおいしいたけのこ、食べると頭痛や吐き気を引き起こすことがあるそうなんです。いったい、どういうことなのでしょうか?そこで今回は、

  • え?たけのこを食べて頭痛や吐き気が!?
  • たけのこアレルギーって?
  • たけのこの食べ過ぎは体に悪い?
について、ご紹介します。

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え?たけのこを食べて頭痛や吐き気が!?

煮物に天ぷら、炒め物。アレンジはまさに自由自在!春限定の味覚、生のたけのこを楽しみにしてらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

それなのに、食べるとなんだか頭が痛くなったり、お腹の調子が悪くなってしまったり・・・。その症状、もしかするとたけのこに含まれる成分のせいかもしれません。

たけのこを食べると頭が痛くなるのはなぜ?

仮性アレルゲンという言葉をご存知でしょうか。

食物アレルギーなら聞いたことがあるけれど・・・という方が多いかもしれませんね。この仮性アレルゲン、実は食物アレルギーに似た症状を引き起こすことがあるんです

食物アレルギーとは、簡単に言うとある種の食べ物に対して、自分の体が免疫反応によって、アレルギーを引き起こす物質を作り出してしまう症状です。

対して、仮性アレルゲンは、食べ物自体が、アレルギー症状を引き起こす物質を多く含んでいることで起こる症状のことです。

  • 食物アレルギー・・・ある種の食べ物に対して体がアレルギーを引き起こす物質を作る
  • 仮性アレルゲン・・・食べ物自体がアレルギー症状を引き起こす物質を多く含んでいる

たけのこには、この仮性アレルゲンとなってしまう物質が多く含まれているんです。具体的にはどんな物質が、仮性アレルゲンを引き起こすのでしょうか。

たけのこの3つのアレルゲン物質

ヒスタミン

頭痛や嘔吐のほかに、かゆみや蕁麻疹、めまいなどの症状を引き起こします。たけのこの他、ほうれん草やサバ、トマトにも多く含まれています。

アセチルコリン

血管や気管支に作用し、頭痛や喘息のような症状を引き起こします。トマトややまいも、ピーナッツなどにも多く含まれています。

チラミン

血管を収縮させる作用があり、頭痛やめまい、血圧の異常による吐き気などを引き起こします。チョコレートやチーズ、赤ワインにも多く含まれています。

たけのこをたくさん食べると、必然的にこれらの物質も多く体内に取り込んでしまうことになります。それにより、アレルギー症状が誘発されてしまうことが、たけのこによる頭痛や吐き気の原因です。

ただ、この仮性アレルゲン、1度にたくさん食べない、アクをしっかり抜いたものを食べる、などの配慮で防ぐこともできます。たけのこを食べて頭痛や腹痛を起こしたことのある方は、ちょっと気にかけてみてはいかがでしょうか。

食物アレルギーの場合も!

たけのこは、食品表示法によって表示が定められている特定品目の中には入っていません。しかし中には、たけのこそのものにアレルギーを持つ方もいらっしゃるので注意が必要です。

アレルギーの有無は病院で調べてもらえますので、たけのこを食べるたびに具合が悪くなる、といった方は、1度受診を考えられてもいいかもしれません。

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たけのこアレルギーって?

たけのこアレルギーとは、実際どんなものなのでしょうか?

たけのこアレルギーの症状

たけのこアレルギーは、他の食物アレルギーと同様、かゆみや蕁麻疹などの皮膚症状、喘息のような呼吸器症状、鼻水や目の充血などの粘膜症状、嘔吐や下痢などの消化器症状などを引き起こします

食物アレルギーは、まれに急激な血圧の低下や、意識障害などの重篤な症状を起こすこともあるので、注意が必要です。

食べてから症状が出るまでどのくらい?

一般的に食物アレルギーでは、食べてから胃や腸で消化される、数分から数時間の間に症状が出ることが多いです。

ただ、症状のところでも書いた通り、いわゆるアナフィラキシーショックと呼ばれる急激な血圧低下や意識障害を起こすこともあります。

アナフィラキシーショックは時に命の危険も伴います。そのような症状がみられた場合、ためらわずに、すぐに病院を受診しましょう。

アレルギーが出たときはどうしたらいい?

症状の程度にもよりますが、“のどがイガイガする”、“口の周りがかゆい”、くらいの場合は、まずは食べるのをやめ、うがいをしたり、水をたくさん飲んでアレルギーの原因物質の排出を促しましょう。

皮膚が赤くなる、蕁麻疹が出る、あるいは舌が腫れるなどの症状が出た場合は、抗ヒスタミン薬やステロイド薬を服用して様子を見ます。

呼吸ができない、意識がもうろうとしている、などの重篤な症状が出ている場合は、エピペンなどの自己注射薬を太ももなどに注射し、速やかに病院を受診しましょう。

いずれの場合も、アレルギーの特定と薬が必要となるので、まずは医療機関を受診して、アレルギーの有無や程度を調べてもらいましょう。

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たけのこの食べ過ぎは体に悪い?

では、アレルギーの症状が出なければ、たけのこをたくさん食べても問題はないのでしょうか?

食べ過ぎるとどうなる?

たけのこの食べ過ぎで起こる現象を4つにまとめました

タケノコの食べ過ぎの4つの現象

  • アレルギーに似た症状が出る
  • 便秘や下痢、腹痛を起こす可能性も
  • 結石の原因になる可能性も!?
  • 肌荒れやにきびの原因に

それでは一つずつ見ていきましょう。

アレルギーに似た症状が出る

たけのこを食べ過ぎると、上に書いたように、仮性アレルゲンによるアレルギー症状を引き起こすことがあります

便秘や下痢、腹痛を起こす可能性も

たけのこにはセルロースという不溶性の食物繊維が多く含まれており、摂りすぎた食物繊維は下痢の原因となることがあります。その逆に便秘の原因になることも。

食物繊維で便秘と聞くと不思議に思われるかもしれませんが、不溶性の食物繊維は水分を必要以上に吸着し、便をより硬くして便秘を悪化させてしまうこともあります。

また、摂りすぎた食物繊維が消化不良を引き起こし、吐き気や腹痛をおこすこともあるので、注意が必要です。

結石の原因になる可能性も!?

たけのこのアクは、シュウ酸という物質によるものです。このシュウ酸、実は結石の原因になることがわかっています。

とはいえ、ちょっとした工夫で結石は予防することが可能。シュウ酸は水溶性なので、しっかり茹でてアク抜きすることで大幅に減少します。

また、カルシウムと結びつきやすいのもシュウ酸の特長。小魚や海藻、乳製品などカルシウムを豊富に含む食品と一緒に食べることで、体外への排出を助けてくれます。若竹煮は理にかなったお料理だったんですね。

肌荒れやにきびの原因に

仮性アレルゲンによるアレルギー症状だけでなく、摂りすぎたアクの成分が毛穴を詰まらせ、肌荒れやにきびを引き起こすこともあるようです。お肌のためにも、食べ過ぎは控えたいですね。

1日に食べるたけのこの適量は?

それでは、1日にどれくらいなら食べても大丈夫なのでしょうか?結論からいうと、小皿1皿程度ならなんの問題もありません

食物繊維やシュウ酸などの影響も考えると、多くても大体1日100グラム程度。中くらいのたけのこなら約半分くらいを目安にしておきましょう。

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まとめ


いかがでしたでしょうか?

この記事をまとめると

  • たけのこを食べたときの頭痛は仮性アレルゲンが原因かも
  • たけのこそのものに食物アレルギーをもつ場合もあるので注意!
  • たけのこの食べ過ぎには気をつけよう

とはいえ、豊富に含まれるビタミンによる疲労回復や美肌効果など、うれしい作用もいっぱいのたけのこ。食べ過ぎに気をつけて、おいしくいただきたいですね!

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