寄居カブの特徴・旬の時期まとめ|新潟県の伝統野菜のひとつである丸いカブ

寒い冬が来ると、少しずつお店に並ぶようになる「かぶ」。皆さんも栄養価の高いかぶを、一度は食べたことがあるのでは?お店で購入するだけでなく最近では家庭菜園を趣味にされている方や、お子さんのいるご家庭では食育の一環として子供と一緒にプランター栽培をされている場合もあるかもしれませんね。

今回は、新潟の伝統野菜の1つである寄居かぶについて詳しく見ていきます。購入するのも良し、ご自身で栽培しても良しの美味しいかぶですよ。

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寄居かぶってどんなかぶ? 

読み方 よりいかぶ
旬の時期 春頃~夏頃
主な生産地 新潟県、新潟市寄居地区
種類 丸みが扁平

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読み方

よりい(寄居)かぶと読みます。寄居とは、現在の新潟県新潟市中央区にある寄居町の地名を指します。寄居かぶは昭和8年頃の書物内の記載によると約250年前から栽培されていたと書かれてあり、現在まで栽培が続いているのでおよそ300年の歴史があります。

江戸中期頃から始まった北前船(きたまえぶね)によって関西で栽培されていた天王寺かぶ・近江かぶなどの品種が広がったとされており、新潟の風土に適した品種になったと言われています。

特徴(サイズ、味、形状など)

大きさはカブの種類の中でも中カブです。由来が天王寺かぶでないかと言われていることからも、茎部分の白く丸みが扁平形をしているのが特徴的です。家庭菜園などでは、寒さに強い上に春にも種蒔きも出来ることと、約1ヶ月半程度で収穫ができる早生かぶなため作りやすい品種とされています。

茎部分は甘いのに、ギュッと詰まった肉質なので煮崩れしにくいのも特徴的です。

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寄居かぶの旬の時期と主な生産地  

ここからは寄居かぶの旬の時期と主な生産地について詳しく見ていきます。寄居かぶは、約300年程前から新潟市を中心に栽培されてきましたが、近年の都市化の影響もあり畑が減少したため現在では希少な品種とされており「にいがたの伝統野菜」の1つでもあります。

また寄居かぶは葉の伸びが非常に良いことから苗の時期からも食べられることができ、家庭菜園やプランター栽培などにも選ばれています。

旬の時期はいつ?

旬の時期は春頃~夏頃と言われています。寒さにも強く春に種蒔きが可能な事も特徴的で、夏のかぶの中では最高品種とも言われています。春頃の寄居かぶは、寒さ厳しい新潟のまだ残る雪を掻き分けて伸びてくる苗の時期の葉の部分を摘み取り食べられています。寄居かぶは、茎部分だけでなく早摘みの葉の部分も丸ごと味うことができます。

主な生産地はどこ?

新潟県内、新潟市などで栽培されています。しかし発祥地である新潟市中央区の寄居町周辺は都市化の影響もあり、畑の減少などから栽培量が減少しているため元来の寄居かぶは絶滅危惧種のかぶでもあります。現在、栽培されているのは寄居かぶだけでなく天王寺かぶもあると言われています。

そのため、にいがた伝統野菜の1つとして残していこうといった活動も積極的で、新潟市内の小学校などでは食育の授業にかぶの農業体験やかぶの調理・試食したりもされているようです。

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寄居かぶの価格相場ってどのくらい? 

ここからは寄居かぶのカブ価について詳しく見ていきます。都市化により畑が減少したことと、農家さんの高齢化などで元来の寄居かぶの栽培は年々減っており、希少な品種の1つです。

しかし、近年流行の家庭菜園やプランター栽培などでは寒さに強いだけでなく、春頃~夏頃に旬を迎えるためほぼ通年で栽培可能なことに加え、適切な間引きなどの実施によって短期間の栽培により収穫できることから注目されている品種です。

スーパーだと

かぶは種類が多いことから、品種名まで詳しく表示されて店先に並ぶことは一般のスーパーでは少ない野菜です。その為、正確な品種を知って購入したい場合は農家さん直売店や野菜マルシェ・道の駅などで購入すると良いでしょう。

また寄居かぶは希少なかぶであるので、数多く販売されていないようですが約250円~から販売されているようです。

ネット通販だと

近年も家庭菜園やプランター栽培の人気も高まり、ネット通販などでは種の販売が多くされています。種の場合は1袋230円前後で販売されているので、初心者の方にも挑戦しやすい価格と言えそうです。

また野菜の有機栽培や無農薬栽培も年々人気なため、農家さんが独自で販売されている事もあるようです。春先に多く出荷されているようなので、ご興味ある方は探されてくださいね。

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かぶの主な栄養成分と期待できる6つの効果

根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができるかぶ。ただ後で調理しようと置いておいたら葉っぱがしなびてしまって使い物にならない、なんて勿体ないことにならいないようにきちんと保存しておきたいですよね。
かぶを美味しく食べられる保存方法と冷蔵・冷凍・常温の3種類の目安期間をお伝えしていきます。

かぶの主な栄養成分表(100g当たり)

エネルギー 20kcal
水分 93.9g
たんぱく質 0.7g
炭水化物 4.6g
灰分 0.6g
ナトリウム 5mg
カリウム 280mg
カルシウム 24mg
リン 28mg
0.3mg
亜鉛 0.1mg
ビタミンB1 0.03mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンC 19mg
食物繊維総量 1.5g

食品成分表(可食部 100gあたり)

かぶの主な栄養素:根部分

  • ビタミンC:抗酸化作用があり、ビタミンEと協力して有害な活性酸素から体を守る働きがあります。また、コラーゲンの合成には必須で、鉄分やカルシウムなどのミネラル吸収を高める効果もあります。水溶性のため、汁物にすると効率よく摂ることができます。
  • 分解酵素アミラーゼ(ジアスターゼ):体が栄養を十分に吸収するために食べた物を消化する働きをする消化酵素の1つです。特に、炭水化物の1つであるデンプンの消化を行う働きをします。
  • イソチオシアネート:口にした時に感じる辛みのもとで、消化機能を高める働きがあります。殺菌作用があるので、発がん物質の毒性を解毒して排出するとも言われています。免疫力を高める効果もあります。

かぶの主な栄養素:葉

  • β-カロテン人間の体の酸化を防ぐ抗酸化作用が強く、免疫力を高めます。またビタミンAが足りない時には変換されることでビタミンAの働きも担います
  • カリウムナトリウムとともに、神経刺激の伝達や心臓機能や筋肉機能の調節、酵素反応の調節などの働きをします。必須ミネラルの1つで、体内にある余分な塩分を体外に排出する効果があります。
  • カルシウム:骨や歯などを作るだけでなく、筋肉収縮のコントロールや神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進効果があります。
  • ビタミンB1ブドウ糖をエネルギーに変換する際に、必要な栄養素で疲労回復効果が高いです。
  • 葉酸「造血のビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB12とともに血液の赤血球生産を助けたり、細胞の生まれ変わりに関わる働きがあります。特に胎児・乳幼児期・成長期の子どもの発育に必要不可欠な成分であるとされています。
  • 人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
  • ビタミンE強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあります。

 カブを食べて期待できる6つの効果・効能

実際にかぶを食べるとどのような効果が期待できるのでしょうか。代表的なものをまとめてみました。

  1. 高血圧の予防
  2. 便秘の予防・改善
  3. 老化の抑制
  4. 貧血の予防・改善
  5. 骨粗鬆症予防
  6. 抗がん作用

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かぶの保存方法|冷蔵・冷凍・常温の保存期間の目安

根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができるかぶ。ただ後で調理しようと置いておいたら葉っぱがしなびてしまって使い物にならない、なんて勿体ないことにならいないようにきちんと保存しておきたいですよね。

かぶは腐るとどうなる?どこまで食べられる?

かぶを見極める上で大切なポイントはコチラです。腐っているのかセーフなのか、臭いや見た目・感触などをよくチェックしてみてくださいね。

このかぶ腐ってる?見分け方

食べても大丈夫な状態

  1. 触感:多少柔らかくなっている程度であればOK
  2. 見た目:少しだけ萎んでいる程度ならOK

腐っているので食べるとダメな状態

  1. 臭いで判断:腐った臭いがする
  2. 見た目で判断:茶色・黒・青色に変色している
  3. 感触で判断:ぶよぶよして柔らかくなっている

カブの保存期間の目安を解説

かぶを美味しく食べられる保存方法と冷蔵・冷凍・常温の3種類の目安期間をお伝えしていきます。

  • 冷蔵での保存期間の目安:根は1週間、葉は2〜3日間
  • 冷凍での保存方法の目安:1ヶ月
  • 常温での保存方法の目安:1ヶ月

もちろん保存期間は、あくまでも目安になるのでできるだけ早く食べると美味しいです。上手に保存して根の部分も葉の部分も美味しくいただきましょう。

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おすすめの食べ方

春先から美味しく食べられることのできる寄居かぶは、緻密な肉質で柔らかいので煮ても崩れにくいため、煮物に最適なかぶです。また、冬を越した頃の苗時期の寄居かぶの葉はとても風味が良いため、お漬物や煮物・炒め物によく合います。是非、葉の部分も調理して召し上がってくださいね。

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まとめ

にいがた伝統野菜の1つである寄居かぶについて詳しく見てきました。約300年の歴史がある寄居かぶですが、近年の都市化により栽培農家さんが減少していて、希少な品種であることがわかりました。しかし、寄居かぶの種は初心者向けの家庭菜園やお手軽なプランター栽培でも人気なので、手に入れることができます。是非、寄居かぶの葉の美味しさと茎の甘みを堪能してくださいね。

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