突然ですが、皆さんは秋田県を代表する美味しい食べ物は?と聞かれたら何を思い浮かべますか?お米を荒く潰してつくった「きりたんぽ鍋やだまこ鍋」や日本三大美味鶏としても知られる「比内地鶏」、日本三大うどんの1つ「稲庭うどん」は皆さんご存知かもしれませんね。
冬の寒い時期に産卵のために日本海沿岸にやってくる魚「ハタハタ」は秋田の名産品にもなっており、卵の詰まったハタハタは絶品です。秋田の伝統的な調味料でハタハタを使った魚醤「しょっつる」の鍋や、燻したお漬物「いぶりがっこ」もお酒によく合うため、全国的に知られ人気が高まっています。
今回はグルメだけでなく「かまくら」でも有名な雪国として知られる秋田県を代表する伝統野菜の1つ「平良かぶ」について詳しく見ていきますよ。
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目次
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平良かぶってどんなかぶ?
読み方 | たいらかぶ |
旬の時期 | 11月~12月 |
主な生産地 | 秋田県雄勝郡東成瀬村平良地区 |
種類 | 長根系白カブ |
読み方
平良(たいら)かぶと読みます。平良とは、秋田県雄勝郡東成瀬村にある平良地区という地名を指します。
東成瀬村は、絶世の美女として知られる小野小町や菅義偉内閣総理大臣の出身地でもある秋田県湯沢市と、B級グルメの「横手焼きそば」や雪で作った家「かまくら」で有名な横手市に隣接している、他の市町村と合併していない村です。1月~2月の寒さは特に厳しく、豪雪地帯としても知られています。
特徴(サイズ、味、形状など)
平良かぶは、手のひらに乗るほどの大きさで細長い形状をした青首の長白カブです。長さは約15cm程度・直径3cm程度で、明治時代頃から栽培されている在来種で秋田の伝統野菜の1種でもあります。
古くは焼畑で栽培されていました。在来種なため種の保存活動が行われており、平成12年には根こぶ病に強い改良品種「あきた平良かぶ」も登場しました。肉質は緻密で、風味が強くパリパリっとした歯触りが特徴的です。地元の人には「ダイラカブ」「デラカブ」と呼ばれています。
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平良かぶの旬の時期と主な生産地
ここからは、平良かぶの旬の時期と主な生産地について詳しく見ていきます。
地域の素材を生産するだけでなく加工し販売までを一貫して行う第6次産業の分野において、特に希少な伝統野菜の存在は大きく「平良かぶ」も地元の有志が結成した研究会の発足などがあり、年々認知度は増しています。そのため需要も高くなってきていることから、注目したいカブの1種です。
旬の時期はいつ?
平良かぶは、11月~12月に旬を迎えます。生育期間が比較的短く、種まき後約2ヶ月前後で収穫される早生品種です。基本的には無肥料・無農薬で栽培されています。収穫時期は除雪・寒冷期になることと栽培農家さんの高齢化もあり、生産農家さんは減少傾向にあります。
主な生産地はどこ?
平良かぶは、秋田県の東成瀬村にある平良地区で主に栽培されています。在来種なため品質が安定しにくい事や、気候で出来具合が左右しやすいこと・連作に不向きなことからも平良地区以外ではあまり栽培されていません。
現在は、平良かぶの栽培や加工・販売までを手がけるいくつかの研究会が発足されて種の保存活動や、根こぶ病に強い改良品種「あきた平良」という品種も登場し高まる需要に対応できるよう生産量の増加を目指しています。
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平良かぶの価格相場ってどのくらい?
ここからは平良かぶのカブ価について詳しく見ていきます。平良かぶは、栽培地域が限定されていること・栽培農家さんの高齢化・在来種なため基本的に無農薬・無肥料での栽培が難しいこと・気候によって品質が変わることなどから、全国的に流通されていません。
しかし、高まる需要のため「あきた平良」といった根こぶ病に強い改良品種なども登場し注目されている伝統野菜の1つです。
スーパーだと
平良かぶは生産地域が限定的・栽培方法も難しく生産量が多くないため、一般市場に流通はしていません。そのため地元のスーパー・農家さん直売所・道の駅などで旬の時期に見かけることができるでしょう。平良かぶはお漬物として食べられることが多いので、麹漬けに加工されたお漬物が多く販売されています。
ネット通販だと
平良かぶは一般市場に流通することはないカブですが、地元の道の駅・農家さん直売所に問い合わせすると販売受付をしてくださるようです。販売されている商品は、特産品の平良かぶの麹漬けなどが主で1パック200g入りで400円程度です。
パリッとした歯ごたえと辛味が、麹の柔らかな味わいととても合い美味しいですよ。「なるせ加工研究会」「JA東成瀬営農センター」などに問い合わせしてみてくださいね。
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かぶの主な栄養成分と期待できる6つの効果
根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができるかぶ。ただ後で調理しようと置いておいたら葉っぱがしなびてしまって使い物にならない、なんて勿体ないことにならいないようにきちんと保存しておきたいですよね。
かぶを美味しく食べられる保存方法と冷蔵・冷凍・常温の3種類の目安期間をお伝えしていきます。
かぶの主な栄養成分表(100g当たり)
エネルギー | 20kcal |
水分 | 93.9g |
たんぱく質 | 0.7g |
炭水化物 | 4.6g |
灰分 | 0.6g |
ナトリウム | 5mg |
カリウム | 280mg |
カルシウム | 24mg |
リン | 28mg |
鉄 | 0.3mg |
亜鉛 | 0.1mg |
ビタミンB1 | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.03mg |
ビタミンC | 19mg |
食物繊維総量 | 1.5g |
食品成分表(可食部 100gあたり)
かぶの主な栄養素:根部分
- ビタミンC:抗酸化作用があり、ビタミンEと協力して有害な活性酸素から体を守る働きがあります。また、コラーゲンの合成には必須で、鉄分やカルシウムなどのミネラル吸収を高める効果もあります。水溶性のため、汁物にすると効率よく摂ることができます。
- 分解酵素アミラーゼ(ジアスターゼ):体が栄養を十分に吸収するために食べた物を消化する働きをする消化酵素の1つです。特に、炭水化物の1つであるデンプンの消化を行う働きをします。
- イソチオシアネート:口にした時に感じる辛みのもとで、消化機能を高める働きがあります。殺菌作用があるので、発がん物質の毒性を解毒して排出するとも言われています。免疫力を高める効果もあります。
かぶの主な栄養素:葉
- β-カロテン:人間の体の酸化を防ぐ抗酸化作用が強く、免疫力を高めます。またビタミンAが足りない時には変換されることでビタミンAの働きも担います。
- カリウム:ナトリウムとともに、神経刺激の伝達や心臓機能や筋肉機能の調節、酵素反応の調節などの働きをします。必須ミネラルの1つで、体内にある余分な塩分を体外に排出する効果があります。
- カルシウム:骨や歯などを作るだけでなく、筋肉収縮のコントロールや神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進効果があります。
- ビタミンB1:ブドウ糖をエネルギーに変換する際に、必要な栄養素で疲労回復効果が高いです。
- 葉酸:「造血のビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB12とともに血液の赤血球生産を助けたり、細胞の生まれ変わりに関わる働きがあります。特に胎児・乳幼児期・成長期の子どもの発育に必要不可欠な成分であるとされています。
- 鉄:人間の血液を運ぶ赤血球に含まれるヘモグロビンの材料として使用されます。加えて、体内に存在する酵素の材料にもなりエネルギー代謝や肝臓での解毒の働きに関わっているミネラルです。
- ビタミンE:強い抗酸化作用、加えてコレステロールの酸化を防ぎ血流を良くする働きを持っています。また、毛細血管の収縮を抑制することで、細くなった血管が広がることで血流の悪化による体の不調改善効果もあります。
カブを食べて期待できる6つの効果・効能
実際にかぶを食べるとどのような効果が期待できるのでしょうか。代表的なものをまとめてみました。
- 高血圧の予防
- 便秘の予防・改善
- 老化の抑制
- 貧血の予防・改善
- 骨粗鬆症予防
- 抗がん作用
詳しくはこの記事をチェック!
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かぶの保存方法|冷蔵・冷凍・常温の保存期間の目安
根の部分だけではなく、葉も美味しく食べることができるかぶ。ただ後で調理しようと置いておいたら葉っぱがしなびてしまって使い物にならない、なんて勿体ないことにならいないようにきちんと保存しておきたいですよね。
かぶは腐るとどうなる?どこまで食べられる?
かぶを見極める上で大切なポイントはコチラです。腐っているのかセーフなのか、臭いや見た目・感触などをよくチェックしてみてくださいね。
食べても大丈夫な状態
- 触感:多少柔らかくなっている程度であればOK
- 見た目:少しだけ萎んでいる程度ならOK
腐っているので食べるとダメな状態
- 臭いで判断:腐った臭いがする
- 見た目で判断:茶色・黒・青色に変色している
- 感触で判断:ぶよぶよして柔らかくなっている
詳しくはこの記事をチェック!
カブの保存期間の目安を解説
かぶを美味しく食べられる保存方法と冷蔵・冷凍・常温の3種類の目安期間をお伝えしていきます。
- 冷蔵での保存期間の目安:根は1週間、葉は2〜3日間
- 冷凍での保存方法の目安:1ヶ月
- 常温での保存方法の目安:1ヶ月
詳しくはこの記事をチェック!
もちろん保存期間は、あくまでも目安になるのでできるだけ早く食べると美味しいです。上手に保存して根の部分も葉の部分も美味しくいただきましょう。
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おすすめの食べ方
平良かぶはパリっとした歯ごたえと独特の風味・辛味が特徴的なカブなので、お漬物にするととても美味しくなります。地元では古くから、麹漬けほかに塩漬け・お味噌汁に入れて食べられてきました。例年11月頃になると麹漬けにするための漬け込み作業が行われ、地元を中心にお店に並ぶそうです。
近年では美肌効果・老化防止効果・ダイエット効果などが期待できる麹漬けが人気なことからも、全国からの問い合わせもあるようで数に限りがあるそうです。とても美味しい平良かぶの麹漬けを、1度食べてみてくださいね。
当サイトのかぶの人気コンテンツを4つまとめました。是非色々見ていってくださいね(^^♪かぶの人気コンテンツをチェックしよう
カブ3種類31品種をまとめて紹介!色付き?丸い?長い?春の七草をおいしく食べる
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かぶの保存方法まとめ|冷蔵・冷凍・常温での保存期間の目安はどのくらい?
かぶのおススメレシピ10選|ほっこり優しい冬野菜・かぶを美味しく食べよう!
まとめ
ここまで平良かぶについて詳しく見ていきました。平良かぶは秋田県を代表する伝統野菜の1つで、秋田県雄勝郡東成瀬村平良地区でのみ栽培されている長さは約15cm程度・直径3cm程度の手のひらに乗るほどの大きさで細長い形状をした青首の長白カブです。
地元では、明治時代頃から栽培されている在来種で「ダイラカブ」「デラカブ」と呼ばれ親しまれてきました。11月~12月に旬を迎え、基本的には無肥料・無農薬で栽培されています。近年では高まる需要のため「あきた平良」といった根こぶ病に強い改良品種なども登場しました。
平良かぶは一般市場に流通することはないカブですが、地元の道の駅・農家さん直売所などで販売されています。パリッとした歯ごたえと辛味が特徴的な平良かぶは、お漬物にして食べられています。特に平良かぶの麹漬けは、美味しいだけでなく美肌効果・老化防止効果・ダイエット効果などが期待できると人気で、全国からの問い合わせがあるようです。是非一度、秋田美人でも知られる秋田県の伝統野菜・平良かぶを食べてみてくださいね。
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